今回のASLMS米国レーザー医学会では、1060nm波長のダイオードレーザーによる痩身機器、サイノシュア社の「スカルプシュア」が痩身セッションを賑わしました。
本年のレーザー医学会会長のロバート・ワイス医師が開発に関わった機器です。
このレーザー機器の理論と基礎実験が初めて公の場に登場したのは2年前、2014年のアリゾナ州フェニックスで開催された米国レーザー医学会でした。
僕も最も大きな会場でドラッグデリバリーの話を口演発表しましたので、記憶に残る学会でした。
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スカルプシュアは25分の痛み無いレーザー施術により、脂肪を減少させ、腹囲を減らすというもの。
皮下の過熱はラジオ波(RF)が主導してきましたが、今回は近赤外線のレーザーですので深達度は高いですし、熱による脂肪減少効果は確定的で、レーザーというエネルギーソースを使うのは楽しみです。
一方で5分以上、近赤外線を照射すると、コラーゲン減少と肌の老化を引き起こすという皮膚科分野の論文も多く登場しています。
さらに、欧米人の脂肪にとってとても効果的な機器が、アジア人では良い反応がない場合もあり、人種間にも違いがあると思います。今後の市場の判断が楽しみですね。