この映画制作に関わった方にムビチケをいただき、隙間時間に観に行ってきました。
「ラーゲリ(強制収容所)より愛を込めて」とは、題名からは全くストーリーを想像できずにいたのです。
ちょっとネタバレになりますが、戦争後にシベリアに9年間も不当に抑留されたロシア文学を愛する大卒の、仲間に愛された一等兵が、帰国間際に病魔に倒れ、彼の遺言を仲間が分割して記憶し、それぞれの方法で家族に届けたという実際の話を映画にしたもの。
主演の二宮和也さんの演技が素晴らしく、また糟糠の妻役の北川景子さんが清楚で美しく、良い映画を作ってくれたなあと感動しました。
太平洋戦争が終わり、シベリアに抑留された兵士は記録が残っているだけで4万人以上。
実際には数倍いたでしょう。
シベリア抑留者の集団帰国は1956年に終了したとされていますが、戦後10年間も帰国出来なかった人達が多く存在したのです。
戦中に母国に残した妻子の事を思い続けて、生命を落とした人も沢山いたと思うと心が痛みますね。
ウクライナを見ても思いますが、国を戦争に巻き込むのは国の方向性を間違えて導く政治家で、被害を受けるのは国民です。
前世紀に比較して平和的な解決が出来るようになったとは信じたいですが、人間の歴史上も戦争が存在しなかった時代はありません。
実際に国同士が戦っていなくてもサイバーテロや代理戦争が起こります。
もともと生物とは他者と戦い、縄張りを守らないと生きられないという性がDNAに刻み込まれているという事なんでしょうね。