今回のCD「藤本先生の聴くだけでスッキリ!」シリーズ全31曲に、僕の敬愛するワーグナーの曲を敢えて入れませんでした。
入れなかったことで僕をよく知る知人友人からは
「あれ? ワーグナー一曲も入ってないの? 藤本先生がワーグナーを入れないなんてどうしたの!?」
と口々に言われてしまいました。
今回のCDは3枚それぞれに名曲ばかり良いバランスで仕上がっているという思いに変わりはありませんが、公正であることに些かこだわりすぎて、自分の個性を控えてしまったところはあるのかもしれません。
僕はワーグナー愛が強すぎるところがあるので、客観性が持たせられないと思ったのと、玄人好みの曲が多いので万人に理解してもらえないのでは?と思ってしまったのですよね。
ですが、もう一生CDを作る機会なんてないかもしれないと思うと、夜な夜な後悔の念に駆られています。
こんなに好きなのに、なぜ一曲でいいから入れなかったのだろう?
さまよえるオランダ人や、ニュルンベルクのマイスタージンガーの序曲、ヴァルキューレの騎行・・・この辺りであれば耳に馴染みのある人も多く、テーマの中でも曲順を考えればうまく盛り込むことが出来たかもしれないのに。
海外の演奏会ではワーグナーを聴きに来るのは男性ばかりです。
男性を魅了し勇気づける何かがあるのでしょうね。
こちらはニューヨーク・METメトロポリタンオペラでトリスタンとイゾルデを観たときの写真です。
ダニエル・バレンボイムはユダヤ人ですが、ナチスを彷彿とさせるワーグナーの曲をイスラエルで初めて公演し、賛否両論受けましたよね。
こちらは2013年にワーグナーの200周年を祝いにドレスデンに行った時のもの。
ゼンパーオーパーは内装も素晴らしかった。
翌日の新聞にはティーレマンとカウフマンのトークショーが一面に掲載されていましたよ。
こちらはワーグナーの聖地バイロイト。
バイロイトの古本屋で見つけたニュルンベルクのマイスタージンガーの楽譜です。1903年版。
ワーグナーに心酔した、ルートヴィッヒ二世がワーグナーの世界観を実現化させたノイシュヴァンシュタイン城にも訪れました。
ロンドンはコヴェントガーデンでもワーグナーを観ましたね。
こちらはライプティヒで行われた200周年の演奏を収めたCDです。
カール・ベームが1975年に東京でN響を率いて演奏した音源。
ニュルンベルクのマイスタージンガーが演奏されました。
こちらは巨匠ショルティの指揮によるタンホイザー。
評価の高い名盤CDです。
こちらはクリニックFで良く流す、バイロイトワーグナーのオペラ全集です。
ああ、こうして名盤を並べてみるとやっぱり悔やまれる・・・
序曲でいいので、たった一曲でいいので、ワーグナーの曲を入れればよかったです。