ミュージカル「Spring Awakening(スプリング・アウェイクニング)」は、2007年の第61回トニー賞ミュージカル部門で、作品賞、演出賞を含む最多8部門を受賞した作品です。
2009年1月にNYブロードウェイでの公演は、終わってしまいました。
話題作でしたので、ぜひ見たいと思っていたことろ、シカゴ滞在期間になんと
一週間期間限定で開催されていることが判明。
しかもその場所は、ホテル近くのオリエンタル劇場。
街を歩いていて偶然ポスターを見つけ、その晩にWEBでチケットを探したところ、うまく翌日夜のS席1席のチケットを買うことができました。
ラッキーでした。
オリエンタル劇場は、シカゴ劇場と並ぶ、古い映画館なのですが
内装はこの通りかなり立派なものでした。
スプリング・アウェイクニングの邦訳は「春の目覚め」
舞台を理解するにはちょっと英語力が必要かもしれません。
要約すると、約100年前のドイツの学校を舞台にした、思春期の10代の学生の性への目覚めの物語です。
保守的な親と厳格な学校の管理下にあり、様々な社会的なストレスを溜めている男女の主人公たち。
当時の学生は、男女別の学校に通っていますが、幼なじみのメルキオールとウェンドラは、偶然道で出逢ってから、相手に惹かれていることに次第に気づきます。
お互いの学校で体験する、虐待、体罰、放校、自殺、そして妊娠という社会的経験。
演出が素晴らしいと思ったのですが、次々に起こる事件に翻弄される主人公たちが、等身大で問題に対応していく姿があたかも自分の過去に起こったことかのように、非常に共感して、感情移入してしまうのです。
そして、最後に巻き起きるミュージカルとは思えない悲しい結末。
あるちょっとした踏み違いによって引き起こされる出来事によって、メルキオールとウェンドラは永久に会えなくなってしまうのです。
このミュージカルはロックをベースにした音楽で、しかも多人数のコーラスが入りますので本当に聴きごたえがありました。