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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:北米 フロリダ編

ニキビに適切な波長とは?

4つのモニターが見えますか? 手前にふたつ。奥にふたつ。

今回の学会は広い会場であったため、後部にもスライドが設置されていました。後方からもとても見やすかったです。

4日間で発表された演題は、実に400弱。

本当に

「年に一度の祭典」

といった趣になります。

演題は、それぞれ部門に分かれているのですが、その中で

「Best over all Basic Science Award」

を受賞した発表に、僕も大変興味を持ちました。

ハーバードメディカルスクールMGH(Massachusetts General Hospital)レーザー研究所である「ウェルマン光医学センター」に現在在籍している、日系ブラジル人の女医さん=フェルナンダ・サカモト医師の演題です。

彼女は、ロックス・アンダソンの“Selective Photo Thermolysis(選択的熱融解理論)”と予備実験により、皮脂腺に対する最も適切なレーザー波長をこの演題の中で予測しています。

そして、いまだ開発されていない波長=1700nm近辺のレーザーがそれに相当するのでは? という仮説を立てたのです。

1700nmに最も近いレーザー波長は、エルビウムグラスのフラクセルの波長=1550nmですが、これだとちょっと足りない。

しかしこの上になると、YSGGのパール=2790nmと一気に1000nm以上上がってしまいます。

1700nm前後の波長をもつレーザーというのは、ちょうど不在なのです。

こうした仮説を医師が立てるというのは、非常に斬新で、演題の組み立て方としても大変勉強になりました。

学会に夕方6時近くまで参加したあと、家路につく途中で床にこんな図が照らし出されていました。

さすが光の専門であるレーザー医学会。

ちょっと感動しました。


ワニ!!

フロリダにはワニが生息しています。ワニといってもアリゲーターのように大きなものではなくて、1m弱のものが多いのですが、それにしても見慣れていないので、ちょっと驚きますよね。

写真はお土産店で売っていたワニの頭。

僕はちょっと買う気になれませんでしたが、お店の人によると、結構売れているみたいですよ。

この10cmぐらいので約20ドルぐらいでした。


Cuteraの新製品

キュテラのブースもありました。

今回のASLMSで、僕はパールの演題もひとつ出したので、台上にあるキュテラ社の学会発表者のパネルに、僕の名前もありました。

この写真だとわかりづらいですね〈苦笑)。

ブースにはパールの進化版であるフラクショナルパールが…。

でも、リサーフェシングで認知度の高いパールに、わざわざフラクショナルの効果を入れても・・・どうなんでしょう???

まあ、使ってみなければわからないですよね。実際使ったら、とても良いものなのかもしれない。

ちなみに今回出したパールの演題は、こんな感じでした。

“Skin resurfacing utilizing a 2.79um Er:YSGG ( YTTRIUM SCANDIUM GALLIUM GARNET) laser for asian patients”

(邦題 「アジア肌患者に適応した2.79μmYSGG(イットリウム スカンジウム ガリウム ガーネット) 波長のスキンリサーフェシング」)

帰国後、e-mailを開けてみると、Skin&Allegy News というアメリカの皮膚科医のためのe-newsの記者からメールが来ていて、この発表の演題に興味をもったので、ポスターを送ってくれないかと連絡が来ていました。

自分の発表に興味を持ってもらえて嬉しかったですよ。


Cynosureの新レーザー

サイノシュアのブースでは、昨年アジアパシフィックのバイスプレジデントに昇格したスティーブン・リムと再会しました。彼はシンガポール人で、英語が堪能です。僕の英語の先生の一人ですね。新しくデビューしたAccolateというQスイッチアレキサンドライトレーザーの前で写真を撮りました。

もう一つがアファームに装着できるエルビウムヤグレーザーです。ピストルみたいな形ですね。

サイノシュアは特にマーケティングに力を入れており、皆それぞれこんなバッチをつけて営業していました。それぞれ、

“Want life to be smoother?”

“Looking to Expand?”

“Confused?”

We have a plan Let’s talk.

と書いています。アメリカ的で面白いので、並べて写真を撮らせてもらいました。

サイノシュアは昨年下半期のレーザー売上伸び率が全米1位だったのですが、ブースの大きさもこの学会では一番大きなものでした。力を感じますね。


セルライトに効くRF機器

会場は関係各社が出している「ブース」で一杯です。これをひとつひとつ回っていくと、思いがけない「お宝」を掘り当てることも出来るので、毎回楽しみにしています。

ふとサーマクールのサマージ社に立ち寄ってみると、アメリカ営業部のゲイリーがいました。

彼は見た目はおっかないのですが、細かいところまで気の利くいわゆるナイスガイです。

三年前にサンディエゴでコントロバーシというレーザー関連の学会があったときに、エキシビジョンのビーチバレーに誘ってくれました。

ほとんど知り合いがいない中、間を取り持ってくれたのが彼でした。

細やかな気配りができ、優しい人なのです。

彼のガッツポーズにはちょっとした意味があるのですが、またの機会に書きますね。

ブースには見覚えのあるサーマクールの水色のチップと緑のチップがありました。

これはサーマクールの先端につけるチップなのですが、赤と黄色は本年の新商品です。それぞれセルライトと深い部分の脂肪を専門に破壊するチップなのです。

いわゆる痩身に対する機器ですね。

日本上陸が楽しみです。


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