TakahiroFujimoto.com

HOME MAIL
HOME PROFILE BOOKS MUSIC PAPERS CONFERENCES BLOG MAIL CLOSE

BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:アフリカ ケニア編

■ドバイ・ケニア出張2011冬③ケニア渡航のための予防接種

ケニアへの渡航を決め、まず頭をよぎったのは、予防接種のことでした。

アフリカ大陸の熱帯地域。

医師国家試験の時には覚えたのですが、もう20年近く前の知識。

友人の医師に聞いたり、厚労省のページを調べたりして最新の知識を仕入れました。

アフリカの熱帯地域に行く場合に、まず必要と考えられるのは黄熱病への対策です。

野口英世が研究し、命を落とした病気ですよね。

黄熱常在国に渡航する際には、黄熱ワクチンの接種済み証明書(イエローカード)を入国時に必ず要求する国や、帰国時の乗り換えの時に要求する国もありますので渡航の際に確認が必要です。

黄熱は蚊によって媒介されるウイルス性の感染症で、発熱、寒気、頭痛、筋肉痛、吐き気、黄疸などの症状があります。

現地の人の致死率は5~10%ですが、流行時や免疫をもたない旅行者などでは、60%以上に達するという報告もあります。

ワクチンは1回の接種で10年間有効ですが、注意しなければならないのは接種後10日目から有効になるということ。

黄熱は生ワクチンですので、接種には予約が必要になります。

直前では対処ができません。

もうひとつはマラリアです。

マラリアは熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアと種類があるのですが、熱帯熱マラリア以外では命を落とすことはありません。

入院の必要はありますが特効薬もあり、この薬を処方することですぐ治ります。

予防的にマラリアの薬を飲む使用法もありそれも考えたのですが、薬による様々な副作用もあり、すすめられるものではありません。

アフリカで蚊に刺された日から1週間から2週間経って高熱(40度近く)が出たらマラリアを疑い、すぐ内科に電話連絡し(薬がない場合がある)受診した方が良いと思います。

アフリカには鎌状赤血球症という赤血球が鎌状に変性する病気があるのですが、この血球を持っていると、マラリアの感染に強いという利点もあり、医師国家試験で勉強したことを思い出しましたよ。

マラリアを媒介する蚊はハマダラカといいます。

その名前の由来は羽根と足に白黒の斑紋があるところからきています。

通常の蚊は吸血するときにお尻を下げますが、この蚊はお尻が上がっていることが特徴のようです。さらに夜間の暗い間しか吸血しませんので特に夜に気を付けた方がいいようです。

その他、いくつもの伝染病があるのですが、蚊を媒介にするものが多いです。

さらに、アフリカ大陸の蚊は、日本で売られているような虫除けスプレーではまず対応できませんので、長そで長ズボンを着用し、蚊帳などを利用するのが良いようです。

しかしながら、今回の様に冬の時期に、マサイマラのように高地のケニアに行く場合は、黄熱もマラリアもそんなに神経質になる必要はないと言われ、現地のナイロビのスーパーマーケットで上記のような強力な虫除けスプレーを買い、毎日使用しました。

なんだか効きそうですよね。まだ余っておりますので、クリニックFの患者さんでケニアに行かれる方がいらっしゃったら差し上げます(笑)。

結局注意深く見ていましたが、蚊に遭遇するようなことはありませんでした。

 


■ドバイ・ケニア出張2011冬②ケニア ナイロビからマサイマラへ

ナイロビ空港に到着し、手配した車でナイロビ市内に向かいます。

イギリスが旧宗主国であるケニアは、ほとんどの国民がクリスチャンなのだそうです。

到着した日はクリスマスの日。

道行く人を見ると皆きれいに正装しています。

クリスマスの日は教会に行くのだそうです。

街で見かけたサンタさんの絵。

やさしそうですが、肌の色が黒いサンタさんなんですね。

車はナイロビ市内に入ります。

いつも渋滞のこの通り。

不思議なほど車がいないのだそうです。

ナイロビには広い公園や、背の高い建物もありましたね。

途中の薬局で、気になっていたアフリカの蚊対策に虫除けスプレーを購入。

宿泊したホテルはこちらです。

なんとか部屋にたどり着くと、クリスマス用でしょうか。

こんなデコレーションが。

なんだか心が温まりますね。

さて、明けた翌朝。

ホテルのレストランで軽食を取り、いよいよマサイマラのサファリに向けて、国内線の空港に向けて出発です。

クリスマス休暇に入ったナイロビの街。驚くほど車がいません。

30分ぐらい走ったのち、ナイロビ国内線空港につきました。

このようなケニア航空のプロペラ機が、ケニアではバスのように使用されています。
こちらに乗り込み、いよいよマサイマラに出発です。

空港の横のナイロビ市内の一部です。

前日に車で撮った写真です。

現地の人に聞いたところ、この辺りはいわゆるスラム街と言われる地域で、東アフリカ諸国から多くの人がやってきて、住み着いているようです。

ナイロビからマサイマラまで約300km。

陸路の場合は8時間以上悪路を走らなければなりません。

眼下にアフリカのサファリを見ながら、目を凝らして動物を探したのですが、残念ながら、こちらではあまり見えなかったですね。

約一時間の飛行機の飛行で、マサイマラ空港につきました。

この空港は滑走路が土なのです。

そしてまず、降りたところのあたりの景色に驚きますね。

全く来たことのないサファリの風景です。

空港に降りて荷物をもらうと、ロッジのジープが待っていてくれました。

送ってくれた飛行機を見送りながら、ロッジに向かいます。

こちらの空港から約1時間山道を走りながら宿泊のロッジに向かいます。

もう日本を出国してから36時間ぐらい経過しています。

こちらのガイドのサイモンさんが滞在中はずっとついてくれました。

空港からロッジに向かう道も、動物がたくさん見えるのです。

途中、マサイ村も見えました。

そして、ようやく目指すムパタサファリロッジに到着です。

 


■ドバイ・ケニア出張2011冬①ドバイ経由ケニアへ

以前より希望していた中東地区でのレーザークリニック見学。

今回ドバイ(アラブ首長国連邦)でそれが叶うことになりました。

最近は、カタールや同じアラブ首長国連邦のアブダビの方が繁栄しているといわれているのですが、いまだドバイは空路交通の要所です。

年末になんとか時間の調整がつくことになり、旅の計画を練ることになりました。

そして、ちょっと欲張りかなとも思ったのですが、ただ単に日本からドバイを往復するだけでなく、せっかくドバイに行くのだからそこからもうひとつ先まで行ける国はないか。その国とくっつけて旅ができないか。そんなことを考え始めました。

そこで候補の一つにに挙がったのが、ケニア。

僕が、この国際学会周遊記を書きはじめて早7年の歳月が経過しましたが、アフリカ大陸の中でレーザー機器を購入できるぐらいに経済が発達している国は、エジプト南アフリカ共和国しかありません。

つまり、アフリカ大陸には2度しか滞在の経験がないのです。

ケニアのサファリは人生観が変わると言いますし、こんな機会でもないと一生行きそびれてしまうかも。

ケニアには日本から行くとなると大変な時間がかかりますが、ドバイからならわずか5時間で到着します。日程の都合で、行きはダイレクトでケニアに向かい、帰りにドバイに寄る計画を立てました。

日本がクリスマスイブの夜。

僕は、エミレーツ航空に乗り込みました。

この路線は、成田から夜に出発し、中東のアラブ首長国連邦のドバイまで、12時間で到着するものです。

真夜中のドバイ上空。

実はドバイには1997年に観光に来たことがあります。

砂漠の中に点々と都市があるような状態だったのですが、近代化しているようですね。

まだ暗いうちにドバイに着くと、

空港の掲示がすべてアラビア語。

異国に来た気分が徐々に盛り上がってきます。

ドバイの空港で4時間あまりのトランジット。

日本から持ってきた本を二冊も読んでしまいました。

ドバイからケニアに飛び立ちます。

航空機はアラビア半島を横断します。

窓際の席でしたので、外を観ていると、砂漠の不思議な紋様に魅了されます。

以前にドバイに来た時、砂漠(Desert)と砂丘(Dune)の違いを教えてもらいましたが、両者は地上に降りると明確に違います。

Duneは、背の高いもので、50m以上のものもあるのです。

アラビア半島は初めて横断しましたが、本当に大きな砂漠地帯ですね。

3時間以上かけてアラビア半島を横断します。

紛争地帯のソマリアを避け、ケニアの領空に入ります。

写真でわかるでしょうか? この辺りはサバナ(サバンナ 熱帯・亜熱帯地方にみられる草原)が見えます。

一段と違ったアフリカの大地が観ることができます。

そして、いよいよケニアのナイロビ空港に到着。

こちらに到着するまで日本を出発してから約20時間余り。

日本との時差は、約7時間あります。

 


カテゴリー