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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

ブリュッセルのニューイヤーコンサート2011

朝8時半に、パリから超特急タリスに乗って、わずか1時間30分でベルギーの首都ブリュッセルに着きました。

時刻は午前10時。

パリから日帰りの旅が十分に出来る距離であることを、改めて実感しました。

ここから午後2時過ぎまでブリュッセルの可愛い街を散策した後、コンサートホールへと向かいます。

ブリュッセルでここ数年“ニューイヤーコンサート”が開催されている、と知ったのはいつだったでしょう。一度行ってみたい、と思っていました。偶然にも今回ちょうどぴったりのタイミングでヨーロッパ出張が入ったのは、幸運としか言いようがありません。チケットは日本から来る直前にWEBで購入してきました。

ニューイヤーコンサートと言えば、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。ウィーン楽友協会のゴールデンホールで開催されるものが世界中でライブ放映されるので、とても人気がありますよね。

毎年どの指揮者がこの名誉あるコンサートに指名されるかも、ファンにとっては楽しみのひとつ。

録音録画が嫌いだったカルロス•クライバーが、’89年と’92年に指名を受けたとき、万一直前にキャンセルされたときのために代役を立てておいた・・・なんていう話も含めて、聞けばわくわくしてしまうのです。

’02年に小沢征爾さんが指名を受けたときは、日本人として本当に誇らしかったことを、よく憶えています。

’09年には、ダニエル・バレンボイムが、指揮を振りました。ちょうど前年末、僕はNYで2日連続彼の演奏を聴いていたので、指揮者が彼に決まったというのを聞いて、なんだか嬉しい気持ちになりましたっけ。

藤本家は、年末にNHKの紅白歌合戦を観ないことはあっても、年始のニューイヤーコンサートだけは必ずテレビで観るという家庭ですので、’07年にウィーンで開催されたEADVに参加したとき、わずか40時間のウィーン滞在だったにもかかわらず、このホールにだけは足を運びたいと、行ってきたことも、今では懐かしい思い出となりました。

ニューイヤーコンサートで演奏される題目は、“シュトラウス一家の曲”と決まっていて、アンコールには、「美しき青きドナウ(ヨハン•シュトラウス2世)」と「ラデッキー行進曲(ヨハン•シュトラウス1世)」が必ず演奏されます。

ブリュッセルで開催されたニューイヤーコンサートも、これは一緒。すべてがシュトラウス一家の曲の題目でした。

ニューイヤーコンサートらしい「指揮者の遊び」もふんだんに盛り込まれていて、楽しめましたよ。

「美しき青きドナウ」は演奏されませんでしたが、アンコールでの「ラデッキー行進曲」で、会場が皆一緒に拍手で参加するときの独特な高揚感は格別のものでした。

ウィーンで開催される演目が、なぜ縁もゆかりも無いベルギーで? とお思いの方もいるかもしれませんが、実はこのベルギー(と正確にはオランダ、ルクセンブルク、フランスの一部)を含んでいたブルゴーニュ公爵領ネーデルランドは、オーストリア•ハプスブルグ家に継承された歴史があるのです。

考えてみれば、現在でもベルギーやルクセンブルグの君主継承権はハプスブルグ一族が持っているわけですものね。ヨーロッパにいると、世界史の良い復習になります(笑)。

また帰国後に詳しい話と写真をアップしますね。

 


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