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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

2009年米国レーザー医学会の演題

昨日、2008年の診療が無事終わりました。

健康で大きな事故やアクシデントもなく、度重なる海外出張にも関わらず患者さんも(レーザー機器も)順調に増え、こうして最終日を迎えることが出来たのは、クリニックFにいらしてくださった患者さん、各企業の皆様、諸先輩方、スタッフ、友人、家族・・・自分の周りにいるすべての人に支えて頂いたおかげだと、改めて感謝の気持ちで一杯です。

今年一年本当にお世話になりました。ありがとうございました。

2008年最後に、クリスマスホリディを終えたアメリカから嬉しい知らせが届きました。

毎年4月に開催される米国レーザー医学会(ASLMS2009 The American Society for Laser Medicine and Surgery) ですが、来年はワシントンDCで開催されます。

この学会は、世界のレーザー医療関係者が標準を合わせる、ある意味レーザー界の最も権威ある学会となります。

毎年デビューする多くのレーザー機器をチェックするのもこの場所ですし、多くの海外のドクターたちと顔を合わせるのもこの場所です。

そのASLMSにこの秋提出した二つの演題が、無事通過したと米国の事務局から連絡があったのです。

この学会では過去6年間で、8演題の発表となりますが、それでもこうして「合格」の通知をもらうと、毎回とても嬉しいものです。

実際今年は演題を通すのも従来より厳しい審査があったそうで、提出された演題の内3分の1未満しか通過しなかったのだと、事務局のメールに書いてありました。

今回僕が提出した演題のひとつは、アジア人の肝斑治療に使用するレーザー比較について。

「アレキサンドライト」VS「Ndヤグ」。この二つの波長のQスイッチレーザーを使用して、肝斑治療を行った時を比較してみた研究結果について話すつもりでいます。

「アレキサンドライト」と「Ndヤグ」の波長で“トーニング”を行うと、双方肝斑を薄くする効果があるのですが、細かく観察すると、効果の違いがあるのです。

使用したレーザー機器は、CYNOSURE社「アコレード」と、LUTRONIC社「SPECTRA-VRM3(マックスピール3)」。

今月クリニックFに導入したHOYAコンバイオ社の「メドライトC6」の研究は10月の締め切りには間に合いませんでしたので、来年に比較検討をしたいと思っています。

また、もうひとつは、昨年から続けている三菱商事のグループが開発販売してしている新しい抗酸化物質であるフラーレンの、レーザー照射後の抗酸化抑制作用についての演題です。

クリニックFでもこのフラーレンを使用して、レーザー照射後の外用剤を作ってきたのですが、臨床的にも不思議とレーザー照射と相性が良く、患者さんの受けもよいので、とてもよい商材だなと思っていました。

さらに研究データでも、この原料を施術の前後に使用すると、レーザー照射後の皮下の活性酸素の発生を抑えることができるので、レーザー後反応性色素沈着しにくいことが、ここ数年の我々の研究でも分かってきたのです。

使用したレーザー機器はCYNOSURE社フラクショナルレーザーの「アファーム」です。

これから年始にかけて、資料をまとめなければなりませんが、レーザー医療普及のためにも、普段からお世話になっているレーザー/光治療/アンチエイジング治療各社の皆様に恩返しするためにも、頑張りたいと思っています。

まだまだ若輩者で、周りの皆さんに教えていただくこと、支えて頂くことばかりですが、一歩ずつ成長しながら前に進んで行きたいと思っていますので、2009年も何卒よろしくお願いいたします。


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