プラズマ医療の細かい機序の内容を薬学博士のThomas von Woedtke教授とディスカッションできました。
どこまでが明らかで、どこからが予想の理論なのか、よくわかりました。
様々なプラズマの名前がついた機器はありますが、現状で大気圧低温プラズマに相当する機種は美容市場ではキンペンとネオジェンだけです。
今後の展開が楽しみです。
プラズマ医療の細かい機序の内容を薬学博士のThomas von Woedtke教授とディスカッションできました。
どこまでが明らかで、どこからが予想の理論なのか、よくわかりました。
様々なプラズマの名前がついた機器はありますが、現状で大気圧低温プラズマに相当する機種は美容市場ではキンペンとネオジェンだけです。
今後の展開が楽しみです。
グライフスヴァルトにあるアルゴンプラズマ研究所に行って来ました。
写真に収めきれないぐらい大きな研究所です。
ドイツのライブニッツ・プラズマ科学技術研究所が、ドイツの技術の粋を集めて開発した低温大気プラズマkINPen:キンペンに使用するアルゴンガスです。
今日も朝から頑張ってくれています。
kINPenは、わずか1回照射しただけでもCO2のフラクショナルレーザーを照射した後のダウンタイム(かさぶたの期間)が劇的に(約3倍)短縮したことなどが報告されています。
医学界でこのkINPenに使用されるプラズマは、創傷治癒や癌治療、殺菌作用の分野で20年以上前から注目されています。
2000年以降は低温プラズマの開発が進み、より範囲広く応用されるようになりました。
ブログでも以前からご紹介していますが、創部が治る際に必要な因子は様々あり、その中でも創部の見た目を元通りに修復するために特に重要な因子として
①結合組織の増生
②血管新生に伴う血流改善
③表皮細胞の遊走
④感染制御
を挙げられます。
そして、これらの因子を促進させるものがこのプラズマです。
これら重要因子は、美容を目的としたレーザーによるリジュヴィネーション(若返り)で活性化させたい因子と全く一致しています。
健常な皮膚にプラズマ照射した場合でも、真皮層の結合組織(コラーゲン等)の増生、表皮の老廃物の除去、皮膚の常在菌(アクネ菌など)の殺菌等の効果が期待できるのです。
クリニックでも、ある意味「万能選手」として思いがけない場所でその真価を発揮しています。
将来的にも益々楽しみな機器・楽しみな技術です。
昨日もプラズマ医療についての講演をしてきました。
プラズマと聞いて、高熱のプラズマを想定される人が多いと思うのですが、現在は大気圧低温プラズマという常温に近い医療機器により、プラズマの新たな医療応用が模索されています。
大気圧プラズマは
空気 アルゴン ヘリウム 窒素 酸素 二酸化炭素
などの気体を基にして作られますが、クリニックFでは大気圧低温プラズマは
ネオジェン (大気圧窒素プラズマ) 写真右
キンペン (大気圧アルゴンプラズマ)写真左
を使用しています。
窒素とアルゴンのボンベが付いているのが特徴です。
もしも治療される場合は、プラズマという名前の付けられた全く異なる機器も多くありますので、大気圧低温プラズマの機器であるのか、確認したほうがいいと思います。
大気圧プラズマの主な作用は、創傷治癒の速度を速めることです。
医学論文でplasmaを検索してしまうと (血清=プラズマ)ですので、多くの別分野の論文が出てきてしまうのですが、論文では
1)循環器系への応用NO発生(一酸化窒素)
2)熱作用
3)高い殺菌効果 (ニキビ治療)
4)ドラッグデリバリー効果
5)グロスファクターの活性化(FGF , VEGF)
6)傷跡への効果
7)肝斑への効果
8)リジュビネーションの効果
9)がん細胞への作用
などについて書かれており、多岐にわたって研究されています。
プラズマ医療の進んでいる国は、世界ではドイツと日本であり、日本の医工学技術が生きるところですので、クリニックFでもこの治療を奨めてゆきたいと思っています。
プラズマ医療の講演でした。
講師陣と。
デモンストレーションの様子など