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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

肝斑に最適なレーザー機器の研究

先週一週間かけて、今年4月にワシントンで開催される米国レーザー医学会(ASLMS)の発表演題のポスターを仕上げていました。

「ポスターをマイクロソフトのプレゼンテーションで作製し、それを学会の持つアドレスにアップロードする」

という作業のインストラクションが英語で送られてくるのですが、毎年ちょっとづつ仕様が変わるのです。

米国時間15日に締め日だったので、先週一杯を使ってしまいました。

今回の学会では演題が二つ通過しているのですが、このうち一つは「肝斑治療」の演題です。

米国サイノシュア社のQスイッチアレキサンドライトレーザーのアコレードと、韓国ルートロニック社のSPECTRA-VRM3というQスイッチNd:YAGレーザーの二つのレーザー波長を比較対照しました。

レーザー治療で最も大切なファクターは「波長」ですが、組織を破壊する能力は、「パルス幅」に依存します。

レーザーのエネルギーは、縦軸の瞬間風速(POWER)×横軸の時間(Time)であらわされますが、全く同じエネルギーが照射されていても、照射時間によって瞬間風速が大きく変わるのです。

二つのレーザーはQスイッチという、レーザー照射時間がナノ秒単位(100万分の1秒)のごく短いものですが、その中でもパルス幅の違いで、反応に違いがあります。

この二つのレーザー。適切なパラメータで照射すれば、どちらも肝斑を除去する能力がとても高いのです。

実際に対照実験を行ったのですが、理論通りの非常に興味深い結果が得られました。4月の発表の後、このブログでも提示しますが、「肝斑はレーザーで治療できる時代になった」といえますね。


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