情報公開できるようになりましたのでお伝えします。
今月16日、レーザー医療では世界で最も難易度の高い雑誌、Lasers in Surgery and Medicine誌に、新たに英論文がアクセプトされました。
僕自身はこの雑誌に自身の論文が受理されたのは3回目。
エレクトリックスピンエコー法によってレーザー照射後に皮下に発現する活性酸素を同定した論文、フラクショナルレーザーを肌のドラッグデリバリーに応用して、インシュリンやワクチンを経皮導入できる可能性を示唆した論文に続くもの。
科学者として、本当にうれしいです。
専門医を取得してから、研究者マインドを忘れずに、毎年最低でも一報は世界に英論文を発表しようと頑張ってきました。
昨年は耳鍼による体重減少効果について。一昨年は新型コロナウイルスの治療法の一案について。それぞれ英論文を書きましたが、3年ぶりに本業のレーザー医療についてです。
阪大の研究室と、ある上場企業との共同研究。
フラクショナルCO2レーザーを無毛マウスに対して照射したのちに、細胞で発生するMessengerRNAの動きを、シングルセル・トランスクリプトーム解析により解明したのです。
細胞に刺激を与えると、それぞれの細胞が多くのたんぱく質を作り始めますが、DNAを解析するのがゲノム解析。MessengerRNAを解析するのがトランスクリプトーム解析と思っていただければよいです。
現在は、フィナステリド ミノキシジルなどの認可薬や、幹細胞上清液のようないわば未認可の治療に頼っている、いわゆる禿治療について、今までの治療法とは一線を画した、画期的な効果をもたらす可能性があります。
医学は確実に進化していますね。
今後の治療にも想定できるエビデンスが増えました。