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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

2020年を振り返って

長かった2020年も明日で幕を閉じようとしています。

とはいえ、こうした暦自体、人類が生きていく利便性のために生み出したものであり、月の満ち欠けや数字で何か句読点を打とうとするこの慣れ親しんだ「ルール」そのものも最早、少々見直した方がよいのではないか。

そんなことを考えたりした1年でもありました。

嬉しかったことも悲しかったことも。悔んだり反省したことも。

駒を前に進められたことや逆に思いがけず後退を余儀なくされたことも。

個人のささやかな人生の中ではありますが、今年も十分にハプニングやドラマ、思い出となる出来事がありました。

一方で今年一年の中で起きたそれらすべてが今はまだ「新型コロナウィルス」の存在により輪郭がぼやけ、記憶の中でどの棚に収納、整理すべきかを決めかねているように思います。

ひとつ今年学んだ確かなことは、僕自身自分を理系の学問を得意とする人間であると自負してきましたが、学問の主軸となる数字やデータ、エビデンスや見解といったものはそれがどれだけ確かなものであろうと、伝達される際のデリバー手法、解釈解説法で意味や色合いが全く異なってしまうのだな、ということです。

そして、一つの数字に「専門家」による解釈がつけられたとき、人々の記憶に残り人を動かすのは数字そのものではなくその解釈に他ならない。興味深いことです。

今年一年、クリニックに来てくれた患者さんや他関わってくれたすべての方々に感謝したいと思います。

周りに大きな事故や怪我、病気などなく、自分自身も心身ともに健康な状態で年を越せそうであることにも感謝したいと思います。

片瀬海岸の仕事場から見える海は今年とても綺麗でした。人の移動が抑制されることにより、地球の寿命は多少伸びたでしょうか。

I am hitting my head against the walls, but the walls are giving way.

僕は壁に頭を打ち付けているが、道を与えてくれるのもその壁なのだ。

グスタフ・マーラーの言葉です。

2020年、難しい年でしたが、確かに新たな道を見いだせてきたような気がします。

どうか皆さま、良いお年をお迎えください。2021年もよろしくお願いいたします。

写真は、秋のとある日、故郷の鎌倉の鶴岡八幡宮にて。


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