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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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神社めぐり

僕は神社が好きでよく神社めぐりをします。

この9月7日、患者さんの無事故と、スタッフの健康を祈って、4つの神社を今日は朝から回りました。誰かからか聞いたのですが、神社めぐりは午前中にやらなければならないらしいんですよ。

早朝にまず出かけたのは、氏神様の赤坂の日枝神社です。まだほとんど人がいませんでした。凛とした空気が気持ちよかったですよ。

次に向かったのは、杉並の大宮八幡宮です。この神社は以前に住んでいた家から近かったこともあって、何度か行ったことがありましたが、とても好きな神社です。

次は、一気に環七を下に下りて、品川南にある、品川神社におまいりに行きました。この神社は一部の人に、パワースポットと言われている、ちょっと不思議な雰囲気を持った神社です。幹線道から近いのですが、長い急な階段を登ってお参りに行きます。

そのまま15号と17号を北上して、最後は文京区の富士神社です。

今日はお祭りが行われている神社も多かったのですが、締めの場所として、とても良い雰囲気でした。なによりお参りすると気持ちが引き締まるというか、すっきりしますね。

お参りが終ったあとは、根津神社近くにある有名な鯛焼き屋さんに並んで、できたて熱々の鯛焼きを頂き、MBA友の会の医療経営に関する勉強会に向かいました。

中国からの患者さん

クリニックには海外からの患者さんがいらっしゃることがあります。その中でも、中国の患者さんも結構いらっしゃるのです。最近の中国の経済発展は、目覚しいですよね。

今日いらしたのは、北京からの二回目の患者さんで、年頃のお嬢さんのほほの目立つホクロを取ってくれという方でした。前回、二ヶ月前に来院されたときに、一時間ぐらい英語でカウンセリングして、よし、お前を信頼するので次に日本に来るときに、娘の診療を任せると言ってくれました。

今日、16時に予約が入っていたのですが、フライトが遅れて来院が遅れてしまうとの連絡がありました。でも、僕は18時にどうしてもはずせないアポがあったのです。

幸いに、ホテルニューオータニに宿泊されるということだったので、アポをこなした後、夜の21時にクリニックを開けて、炭酸ガスレーザーでホクロを焼却し、綺麗に創傷治癒をさせるためにハイドロコイドを使用して密閉療法にしました。

おそらく満足していただけたのではないかと思います。中国では提供できない、最新で、質の高い医療を提供できたのは、嬉しかったです。


二日酔いに効く秘策

昨晩、仕事の後に、ホルモン補充療法で有名な先生と、日本最王手のエステティック会社のPRの方と食事をしました。ホルモン補充療法には以前より興味があったので、とても楽しい飲みになったのですが、おいしいジンをたくさん飲んでしまったので、今日は二日酔いです。

人間、加齢すると基礎代謝率が低下します。これは、入れ替わる細胞が減ってしまうということなのですが、ホルモン補充療法によって、代謝が上がると肌の細胞の入れ替わりも早くなるので、レーザーの効きが格段に上がるんですよ。これについてはまた別のブログでふれますね。昨晩、仕事の後に、ホルモン補充療法で有名な先生と、日本最王手のエステティック会社のPRの方と食事をしました。ホルモン補充療法には以前より興味があったので、とても楽しい飲みになったのですが、おいしいジンをたくさん飲んでしまったので、今日は二日酔いです。

二日酔いは、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドやその酸化物の毒性が主な原因です。アルコールの脱水作用、エネルギー不足、体液の酸性化、低血糖などが複合して症状が引き起こされます。

同時に、二日酔いのときは激しい頭痛が起こりますよね。これは、アルコールの脱水作用により、脳に含まれている水分が少なくなり脳硬膜が牽引されることによっておこる硬膜牽引痛が原因です。激しく泣くと、頭が痛くなるときがありますよね。これも同じ原因で起こるのです。この脱水状態は水分の補給により回復します。

さらに脱水状態は脳だけでなく全身で起こります。体内の細胞外液が減少して、血液に含まれているナトリウムやカリウムの濃度が高くなります。体液の受容体が作動して、筋肉の収縮などに関わっているカルシウムやマグネシウム、などが尿と一緒に体の外へ出てしまいます。これが疲労感や脱力感の原因なのです。血糖も低下しますので、肝臓のグリコーゲンも分解されます。これも疲労感や、脱力感につながります。

ところで、二日酔いの特効薬って、なんだか知っていますか?

それは点滴なのです。僕が研修医だったときに飲みすぎて、頭が痛いといっていたら、同僚の医師が、「じゃあ血管を刺す練習もかねて、点滴をさせろ。」と言いました。だいぶ抵抗したのですが、結局やられてしまいました。確か針を刺すときに、何度か失敗された記憶があるのですが、点滴の威力はすごかったですよ。頭痛や倦怠感があれよあれよという間に減ってスーッと消えてゆくのです。

点滴の内容は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、そして糖が含まれているものがスタンダードでおすすめです。商品で言うと、ソリタ3号とかでしょうか。そして、ビタミンB1のアンプルを入れるとさらに効果的です。これでアルコールで失われたものを補充できます。

保険適応は出来ないと思いますが(笑)、オススメです。


「戦略的アンチエイジング医療経営」

最近、美容医療クリニックの経営をしたいというドクターや企業の方が増えているようで、僕のところにも経営指南の問い合わせが良く来ます。特に都心部ではなく、地方都市のドクターの相談が増えていることが最近の傾向でしょうか。

昔のように、美容整形が主流だった時代はもう終わりました。今はメスを使わず、レーザーやフィラー(注入療法)や化粧品などで、肌のメンテナンスを行いながら、無理のない若返りを希望する患者さんが増えました。こういったクリニックを”美容皮膚科”と業界では呼んでいます。

僕は今まで、4軒のこうした美容皮膚科クリニックの立ち上げに関わって来ましたが、一番財務を圧迫するのはレーザー機器です。

近年のレーザーの進歩は本当に早いのです。レーザー会社が作った新しいレーザーが、わずか数年で全く新しい機能を持った新機種に変わってしまうことも良くあります。全く医者泣かせですよね。

ほんの数年前までは、美容目的のレーザーといえば脱毛レーザーでした。98年ぐらいでしょうか。その当時サイノシュア社のLPIRというアレキサンドライトレーザーが一世を風靡しました。あとは、シミをかさぶたにして取るルビーレーザーがありましたね。

99年になってフォトフェイシャルという光治療器がでて、ノンアブレイティブ治療(肌にかさぶた等、日常生活に復帰できない期間がない治療)が可能になりました。つまり施術をしたその日に、化粧をして帰宅できるのです。

その後、オーロラ、ポラリス、オーロラプロなどの機種が開発され、現在はその4世代目のギャラクシーという機器が最も新しいのですが、さらにこの秋、eMAXという5世代目の機械がリリースされます。

また、2002年にサーマクールという機械がデビューしました。この機械はRFという技術を使って、メスを使ったフェイスリフトに変わる”肌のたるみの引き上げ”という施術を可能にした画期的な機械です。

2005年にはフラクセルという機器が日本で販売されました。これは肌を改善するのではなく、まったく新しい肌に新し入れ替えてしまうという、コロンブスの卵またはコペルニクス的展開の全く新しい発想の機種です。

こういった機器は、1台1000万円から2000万円という破格の金額がつけられます。フェラーリが購入できますね(笑)。もちろん、車と同じようにこれらは割賦で購入することが出来ます。

レントゲンやCT、MRIと違って、人の生死に関わらない美容目的の医療機器購入に数千万円を支払うという発想は、20年前の医療法人にはなかったものです。しかも株式組織ではない個人クリニックで、こうした機器を購入するのは大きな決断が必要となります。ただ、減価償却を考えれば、二年目以降は税引き後の見えない利益が決算書にのることになります。

たとえば2000万円の機器を購入したとき、5年の割賦で考えれば一月あたりの出費は33万円です。この金額を稼ぐのに必要な患者数は一人3万円の売上げがあるとして、わずか、11人でいいのです。よほど患者さんに嫌われる医師でなければ、安定経営は可能ですよね。

こういったクリニックの場合、経営陣として、損益計算書(P/L)と賃借対照表(B/S)だけではなく、キャッシュフローベースでの財務状況をある程度把握することは大切です。僕はクリニックを作るときに、エクセルを使って、必ず5年間の収益構造の予想をすることにしています。紙の上ではいくらでも失敗できますから。

そして、クリニックの現在資産価値をコーポレートファイナンスの知識を使って算出します。これには純資産法とDCF(ディスカウントキャッシュフロー)法を主に使って計算するのですが、この作業をすることで、企業価値を上げるという、経営学の基本に戻ることが出来るのです。

経営学やMBAの知識を持って、医療業界に参入するのは、竹槍を持った兵士の中に、戦闘機がミサイルを撃ち込むようなものです。僕が保険診療を主体とした個人クリニックではなく、自由診療主体、しかもこうした高額機器を主体としたクリニック経営に興味を持ち携わっているのは、この業界ならではの経営ダイナミズムを体験できるからというのも、大きな理由です。

9月24日に京王プラザで開催される第7回トータルアンチエイジングセミナーに招待講演を頼まれましたが、こういった医療経営学の話をしたいと思っています。

御題はズバリ、「戦略的アンチエイジング医療経営」。乞ご期待です。


男女産み分け

新王の誕生で妊娠や出産についての話題が一気に沸騰していますね。僕も患者さんから連日さまざまな質問を受けます。今日はそのよく聞かれる質問のひとつ=男女産み分けについて書いてみましょう。

男と女はどのようにして決まるのでしょうか? これは受精するときの性染色体の組み合わせで決まります。卵子はX染色体1個しかないのですが、精子にはX染色体とY染色体を持つ2種類が存在します。これらが組み合わさると、

XX→女児
XY→男児

がそれぞれ生まれます。これは、高校の生物で習いましたよね。

ところがこのXとYは同条件ではないのです。まず、Y精子の数は、X精子の2倍存在します。女児になるX精子は、寿命が2~3日と長く、酸にも強いという特徴があるため酸性の膣内をくぐり抜けても、しっかりと子宮に到達し受精します。ところが男児になるY精子は、寿命が1日と短く、また酸性の液の中では動きが鈍くなります。このため、素早く子宮に到達しないと、力尽きて途中で死んでしまうのです。男女の生まれる確立は、ほぼ同じ(正確には男:女は1.05:1)となっています。昔は男児が弱かったので、5%ぐらいの確率で、生後に死亡したのですが、今は医療の進歩のおかげで、ほぼ全員が生き残るのです。ですから、同年代であれば、男の方が5%ほど多いといわれています。

日本では1983年頃からパーコール法(濃縮し、質の良い精子を分離する)というXとY染色体をもつ精子の分離と人工授精がおこなわれてきましたが、この方法を使って産み分けるのは、血友病などの劣勢伴性遺伝(X染色体に変異があり、このX染色体が1つしかない、男児に発症する)に属する病気を防ぐのが目的でした。この方法は精子を分離してX精子を抽出し人工授精する方法なのですが、特殊な婦人科でしか、行われていません。また、Y精子とX精子の電荷の違いに注目して電気泳動法を利用した産み分け方法もあります。どちらも成功率は70%ぐらいといわれています。

昔から指摘されている方法で、体全体のpHを変えていく方法があります。肉・魚を食べると体は酸性に、そして野菜中心にすると体はアルカリ性になるといわれていますので、女の子が欲しければ肉・魚を、男の子が欲しければ野菜を食べればいい事になります。この理論を利用して、膣内にピンクゼリー(酸性で、女の子が生まれやすい)をいれる方法や、男児にするためにリンカル(天然カルシウム)という薬を2ヶ月間処方するという方法もあります。

最近「男女産み分けについて相談に乗ります」と言う産婦人科も増えているとは聞きますが、医師同士で集まると倫理的な点や実際の実現率などについて、議論になります。僕の個人的意見としては、やはり自然に任せた方がいいのでは・・・と考えてしまいますが。

医師が介在せず自然に出来る方法はないのか? と患者さんに聞かれ、う~んとあれこれ悩んでいる最中ひとつ思い出したのですが、夫婦生活をエンジョイしている夫婦は男の子ができやすいという噂を聞いたことありませんか? これは俗説のように思われていましたが、理論的に、そして医学的に考えると、そうでもなさそうです。

膣内は通常はデーデルラント桿菌により、酸性(pH=4.5)に保たれています。しかし、女性がオルガスムスに達してくると、アルカリ性の分泌液(バルトリン腺液)を出して、膣内を徐々に中和されていきます。アルカリ度が強いとY精子が生き残りやすくなるので男児が生まれやすいというわけです。

人間のメカニズムは面白いですね。


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