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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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2006 EADV in Rodos その2

ここが学会会場のパレスホテルです。

古いホテルなのですが、内装は非常に充実 しています。今回の会場は二つのホテルにまたがっていましたが、年々会場の大きさは大きくなってきている気がします。

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この日もEADVのパネルの前で、写真を撮りました。

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昨年8月のシンガポールや、10月のロンドンのEADVで会った、グレンコールダー ヘッド博士と会いました。

LEDを開発しているオムニラックス社の顧問をしています。

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会場はこのような部屋が6室もあったのですが、人でごった返していました。

ロードス の島の人たちは、同じような名札をした人が(学会に集まった世界中の4000人の医師たち)たくさん来たので、驚いていたようです。

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インドネシアの富豪で、シンガポールとインドネシア、マレーシアでレーザーの輸入 販売と 化粧品を製造しているアントニウスとも再会しました。

彼も昨年、僕のクリニックを尋ねてきてくれているのです。

彼は奥さんとこの後エーゲ海のクルーズに出かけ、帰りにドバイ(アラブ首長国連邦の首長国の1つ)で、バージュ アル アラブという世界で唯一の7つ星ホテルに泊まるのだそうです。

皆さん知っていますか?

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僕は、1998年、まだあまり日本に知られていない頃に、ドバイに行ったことがあるのですが、このホテルはジュメイラビーチホテルというところの前にある、ヨットの帆のような型のホテルです。

写真を見たことがある人もいるかもしれません。

その頃は高くてとても泊まれず、ディナーだけ食べてきたのですが、建物の高さが300mぐらいあるのです。

そして内装は黄金、黄金、黄金。アラブでお金が余るとこんなことに使うんだ。と妙に感心して帰ってきたのを思い出しました。


船で学会会場へ

今回の出張でのハプニングは、学会開催地であるロードス島への航空券とホテル の手 配がうまくできなかったことです。世界各国から医者や関係者が集まるため、全て予約は満杯。予算に限界もあるため旅行代理店に泣きついたところ、もっとも安く島に入り滞在する方法=船を使えとアドヴァイスをもらいました。そういうわけで今回は、フランクフルトにまず入り、そのあとヴェネチアに行き、ヴェネチアの交通の要所であるローマ広場から、ヴェニス港まで、水上バスを使い運河を走ったあと、この船で会場であるロードス島まで入ることになったのです。全部で二日半かかる勘定です。

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Raadmannsoey船長と。ノルウェー人だそうです。1800人もいる乗客の中で、600人 がアメ リカ人です。アジア人はほとんどいません。船の中には豪華な部屋もありそうですが、僕の部屋は一番安い窓もない8畳くらいの空間です。それでもシャワーは部屋についてますから、ありがたいですね。部屋の中にいると時間も景色もまったくわからないので、かえって仕事がはかどります。日本では時間に追われてできなかった論文の作成や、頼まれている講義内容の構築などの作業がそれぞれ完成しました。

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一歩部屋の外に出ると、レストランなどの設備は部屋のグレードに関係なく皆使用 するこ とが出来ます。船内ではドリンクや食事は、アルコール以外すべて無料。食事ではアイルランドのダブリンからと、アメリカのニュージャージーから来た老夫妻。そして、ノースカロライナから来た二人の老婦人がいました。ヨーロッパの学会に参加するために極東から一人で来た、青年医師との会話を楽しんでくれたようです。欧米人も、どんな年になっても、美肌への興味は尽きないようです。 話していて思ったのが、世界一周100日クルーズするような大型客船で美容皮膚科を作ってはどうかな? ということ。クルーズ中にレーザー皮膚治療を行って、乗船前と乗船後では見た目で10歳若返りするなんて、面白い企画も出来るのではと思いました。

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アドリア海に沈む夕日です。美しかったですよ。明日やっと到着して、いよいよ学会です。

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2006 EADV in Rodos

待ちに待ったギリシアのロドス島に入港しました。

この要塞は、15世紀に建てられたセント・ニコラスの要塞です。大きな客船の唯一入港できるマンドラキ港にあり、ロドス島のシンボルとも言えるものです。

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EADV(ヨーロッパ皮膚科・泌尿器科学会)はこれで三度目の参加になります。

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今年の会場は二つのホテルの別れています。このセッションはボトックスの説明をしていたのですが、あまり人気がなかったですね。

今日はレーザーのセッションが少しだけありました。

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サーマクールを開発しているTHMAGE社のブースの前で、JMECの林さん、西村専務、吉田さんに会いました。

このメンバーは英語が堪能なので、海外の学会に参加するたびに、必ず誰かには会いますね(笑)。

営業の林さんは、六本木アヴェニューの時から僕の担当です。もう十カ国以上海外に一緒に行ったことになります。

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フラクセルの本社のKiethです。

先月行われた韓国での招待講演のことと、新しく発表されそうなニューフラクセルが話題になりました。秘密の情報を、しばらく立ち話しましたよ。

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続きを読む”2006 EADV in Rodos2″


悲運の天才青年ピアニスト

今回の出張では、仕事以外の時間、ipodでよく音楽を聴いています。ヨーロッパではやはりクラシックがいいですね。気持ちもリラックスしますし、街や海にも良く似合います。

中でもよく聴いているのが、ディヌ・リパッティというピアニストです。

ディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti, 1917年3月19日 – 1950年12月2日)は、ルーマニアのピアニストです。わずか33歳でこの世を去ったため、悲劇の夭折の天才ピアニストとして名が高いのです。決して 個性的な演奏ではないのですが、純粋に徹した、孤高なまでに洗練されているのです。死因は白血病の一種、ホジキン病という病気でした。

この夭逝の天才ピアニスト、リパッティが若き日のカラヤンと残したシューマンのピアノ協奏曲はまさに名盤です。この演奏は、いまから50年以上も前の古い録音であるにもかかわらず、いまだに、このロマン派ピアノ協奏曲を語る上で絶対に欠かすことのできない名盤の地位を守り続けている、不滅の演奏なのです。リパッティの演奏は、モノラルでしか残っていないのですが、惹きこまれてしまいます。

実は、この名盤を僕に教えてくれたのは、茨城県のひたちなか市で在宅診療を中心に開業医をしている先生(70歳ぐらいの開業医)でした。在宅診療は、畳の上で死ぬという、日本人として最も望む末期診療の一つだと思います。本当に痛みを感じている人は、病院の外来に来ることは出来ません。僕は彼のコンセプトに共感して、1999年ごろに、その先生のクリニックの在宅患者さんに、ペインクリニックの在宅診療を行っていたのです。患者さんのお宅に伺って、ペインコントロールをして帰る。期間でいったら、3年ぐらいでしたか。

僕も、医者としてとてもよい体験をさせて頂きましたが、クラシック音楽に対しても、多くの知識を持っていて、いろいろ教えてもらいました。今でもお元気なのでしょうか?


三国志と起業家

今回の出張ではフランクフルト経由でヴェネチアに入りました。ヴェネチア到着は日本時間朝の4時。景色も分からないくらい頭が朦朧としていますが、機内で読もうと思って鞄に入れてきた吉川栄治の三国志の話をすこし書いて眠ることにします。久しぶりに読んでいるのですが、やはり面白いですね。

吉川『三国志』の中では「万物流転」、「盛者必衰」、「宇宙の真理」、「自然の摂理」、「民が国を創る」、「天命」などの、起業家に関わると思われる多くの言葉も語られています。

たまたま出国前にTOP POINTを読んでいて、企業家の本質という本の中に、狩猟民族の性質が、企業家の苗床なのだとコメントがあって、書き写してきました。

狩猟民族の特徴としては、

「周りの環境を常に観察するのを怠らない」
「瞬時に追跡態勢に入ることが出来る」
「頭が柔軟で、戦略を瞬時に変更できる」
「追い詰めているときは疲れを知らず、闘志を持続できる」
「具体的なゴールを明確に見ている」

これら、どれをとっても企業家の特徴を示していると同時に、三国志の中で、成功した武将の性質をとらえているともいえます。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶといいますが、歴史小説が、ベストセラーになる理由が分かる気がしますよ。


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