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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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日本レーザー医学会

昨日は日本レーザー医学会の招待講演をしてきました。開催場所は幕張メッセだったのですが、メッセに行ったのは10年ぶりで、あまりの変貌に驚きました。

御題は「フラクセルとサーマクールによるスキンリジュビネーションの最新」についてでした。40分間という長い講演でもあって、写真を数十枚用意したら、ファイルが500MBを超えてしまいました。こんな大きなサイズの講演は初めてでした。(笑)

講演は100名ぐらいの部屋で行われたのですが、形成外科系のいつもの学会とは参加者が全く異なり、違った雰囲気で行われました。公演内容は、9月に行われた韓国のアジアフラクセルユーザーズミーティングに準じて、それにサーマクール(RF)を加える形で行いました。

講演後にはハンズオンワークショップがありました。僕はフラクセルの実演を行いました。10分程度の時間だったのですが、質問が活気があって、ほとんど施術をする時間がなかったのは、申し訳なく思いました。(苦笑)

参加証もきっちりともらってきました。この学会、5年前から参加していますが、だんだん大きな学会になってきましたね。レーザー認定医という資格も出来たようですし、今後の日本のレーザーの分野も楽しみです。


絶対音感

「絶対音感」って、聞いたことがありますか? 少し前に売れた本なのですが、また最近読み返してみました。

何を隠そう、実は、僕も絶対音感の持ち主だと、言われたことがあります。幼少の頃からクラシック音楽に慣れ親しむ環境にいたことが良かったのでしょうか。

最近は楽器も弾かないのですが、昔数年間ピアノとフルートをやっていたことがあります。でも、いったん聴いた曲をすぐに覚えられ、耳コピーができる分、楽譜を読まなくなるんですよね。結局、楽譜を読めなくなって、やめてしまいました(苦笑)。

当時は救急車の音がシーレーシーレと聞こえたり、電子レンジのピーンという音が、半音上がったなと思っていたら、案の定、翌日壊れてしまったりしました。

絶対音感があると、“オーケストラを構成している楽器の音をそれぞれ口笛で吹け”なんていう指令があっても(そんな指令があることはありませんが)、簡単に出来るんですよ。それが20種類あったとしても、音の質さえ違えば楽々と聴き分けられます。カラオケで、二音階ずらして“はもって”歌うなんてことも容易く出来ちゃいますし、これは親に感謝せねば!   絶対音感があると、世の中便利なことの方が多い! と思っていたのです。

でも、実は先日、僕は“音楽”を“歌詞を聴きながら”聴けないということに気付いたのです。

思えば、高校生のときに友達に「この歌手の、この歌詞がいいんだよ」とLPを借りても、まったく良さが理解できませんでした。音階は追えるのだけれど、旋律を追っているとまったく歌詞が聞き取れないのです。逆に、歌詞を聴き取ろうと集中すると旋律が追えない。綺麗な旋律の曲はすぐに覚えるのですが、歌詞が英語だったときでも日本語だったときでもまったく一緒ですね。まったく記憶に残りません。これは意外と悲しい事実かもしれません。

絶対音感のある人と言うのは、厳密に7歳までにきちんとした音階のある音楽に触れなければならないと言われていますが、その時期までに音階に触れると、言語中枢と音感を感知しているところが同じ部位で働くようになるのでしょう。つまり、音楽か、または言語か、そのどちらかしか、聴き取れないようになってしまうようなのです。

これから忘年会の季節に向け、カラオケの新曲を開拓するのに四苦八苦しています(笑)。


分子栄養整合医学

以前、ある方のご紹介で、新宿溝口クリニックの溝口徹先生と一緒に食事をする機会を頂いたのですが、昨日、先生の新宿クリニックに見学に行かせて頂きました。溝口先生は、先日のトータルアンチエイジングセミナーでも経営学の部門で講演をご一緒させていただいたことも縁でした。

溝口先生は、サプリメントを使用して、栄養バランスの乱れを補正し、足りない要素を補充するという、分子栄養整合医学と分野を専門にされている先生です。

先生とディスカッションしているうちに、非常に多くの示唆を受けました。いわゆる、肩こりや眼精疲労、メニエル病、統合失調症、男性ウツ、小児自閉症などなど、不定愁訴といわれている疾患は、通常よりも多めの血液検査によって、ほとんどの場合、異常値を見つけることが出来るのだそうです。その異常な値を、数ヶ月かけてサプリメントを使用して補正すると、症状が変化してきます。実際の患者さんのデータを拝見しましたが、こういった病気は糖代謝の異常と、ビタミンB3であるナイアシンなどを中心に補正することで、かなりの症状が補正できるのです。

思えば、僕がまだ医学生だった頃、遊びに来た両親に、医療と栄養学を合わせた分野が、将来ニーズがあっていいのではないかと思うんだよと、小料理屋で話をした記憶があるのです。もう20年ちかくも前でしょうか。母親が栄養士の資格を持っていたこともあって、栄養バランスは、未病のうちに、病気を防ぐという考えを小さな頃から植え付けられていたのです。この分野は今後もっと広がりを見せると思います。医師としてとても興味深いのです。僕の専門のひとつである、偏頭痛、肩こり、手足のむくみなどのペインクリニック治療にも結びつかないかなと考えています。

カナダのビクトリア州に、分子整合栄養学の治療法を確立されてきたエイブラム・ホッファー博士という90歳で元気な医師がいるのですが、溝口先生はその先生を何度か訪問されているそうです。僕も、年末から年始にかけてちょっと時間が出来るので、今年の米国アンチエイジング学会か、年初の全米皮膚科学会の合間にでも、ぜひ訪問してみようと思います。


「信長の棺」

信長の棺を読みました。数年前に良く売れた本だったのですが、本能寺の変後、信長はどこへ消えたか――。というなぞを追う物語です。光秀謀反にちらつく秀吉の陰謀。阿弥陀寺の僧侶が握る秘密の鍵。そして、「信長公記」を著した主人公である太田牛一が最後につかんだ驚愕の事実とは。

本能寺の変の後、信長の遺体は忽然とこの世から消えました。明智光秀が寺の焼け跡に残ってくまなく数日捜索しましたが、どこからも出てこなかったのです。

僕はこの本のあとがきを最後に読んだのですが、もしもこれを先に読まれたら、皆さんもこの本を読みたくなると思いますよ。

この著書の構想は約20年前に作者の加藤廣氏が京都の阿弥陀寺に何度目かの訪問をしたときに始まります。ふと阿弥陀寺本堂の裏の廊下で、なぜかひっそりと祀られている開祖清玉上人の木像を前に、いつになく落ち着いた気持ちになってひとり静かに座っていたときのこと。

突然雷に打たれたように、「拙僧と我が弟子の清如の、信長公のご遺骸を巡る物語をかいてくださらぬか」というある種の啓示に近いものを受けたと言うのです。作者はこの後、多くの文献を調べ、このような発想の物語を創り上げたのです。

斬新な発想にはこのような背景があったのかと、妙に納得してしまう話でした。


健康スポーツ医講習会

昨日今日と、日本医師会の健康スポーツ医の講習会に参加してきました。毎日朝9時半から6時ごろまで、長い講義でした。この講義に4日間出席すると、日本医師会公認の健康スポーツ医の認定が取れるのです。日本医師会会館というのが駒込の六義園の近くにあり、そこに初めて行って来ました。かなり大きな講堂があって、そこでの講義でした。

僕は中高では剣道をやりましたし、大学では水泳部とスキー部に所属しました。運動はとても好きなのですが、最近は忙しくてほとんど運動が出来ません。しいて言えば数カ月おきに誘われるゴルフぐらいで、運動不足は否定できません。

9人の先生が話したのですが、健康を維持するためのスポーツは奥深いですね。オリンピックに出場したような人が、その後健康的な人生を送るとは限りません。激しい運動をしすぎたことによる後遺症もあるのです。約40年前に東京オリンピックに出場した選手の中でも、もう亡くなってしまった方もいるわけですから。

また、今日の講義を聴いて、少年野球やサッカーのように、幼少期に行う過度のスポーツは、骨格の健全な成長を押さえてしまうこともあるのです。監督も良かれと思ってしごくのでしょうが、必ず専門のドクターの診察とアドバイスが必要なのだと思いました。

来月月末にあと二日講義があって、そこで晴れてスポーツ医の認定を受けられます。頑張らなきゃですね。


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