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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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アメリカの医療現場

毎週読んでいる週刊誌のひとつに「週刊文春」があります。そのなかで、「大リーグ養成コラム」という大リーグ評論のコラムがあっていつも楽しみに読んでいるのですが、このコラムを書いているボストン在住の李啓充さんという方が、実は京都大学を卒業した医師で、元ハーバード大学の助教授だったことを知って、著作本を読んでみたくなりました。

そこで購入したのがこの本「市場原理が医療を亡ぼす アメリカの失敗」です。この本はアメリカの医療の実情を述べている本で、内容は衝撃でした。ぜひ医療関係者は読んで頂きたいと思ったのですが、筆者が主張する中で的を得ているなとおもったのがこの文章です。

「日本の医療制度の抜本的改革が必要といわれて久しいが、改革の名に全く値しないものとなっている。現在の医療保険財政の危機が長年の失策の結果生じたものに対する反省もないまま、患者の自己負担増と診療報酬の切り下げという当座の銭勘定のやりくりでその帳尻を合わせようとしているに過ぎない。」

本を読み終わったときに、中でも印象に残ったのは、国家政策として医療の「コスト」「アクセス」「質」の三つを同時に達成することは、夢物語に過ぎないということです。ひとつあるいは二つまでしか達成はできないと。

英国は「質」を維持しながらも、先進国の中で医療費に対するGDP比率が7.7%と医療「コスト」を抑制してきたが、手術待ちが、数ヶ月から数年と長くなり、癌の患者さんが手遅れになってしまう例が多発し「アクセス」が悪化した。近年医療費を他の先進国並みにGDPの10%上げるという英断を下した。

米国は医療費のGDP比率が14.6%と、先進国の中で最も医療「コスト」が高く維持しているため、お金のある人に対しては「アクセス」と「質」の高いものを手に入れられるが、反対に6人に一人が無保険者となり、医療費破産する人たちが急増している・・・。

日本は先進国の中では医療費のGDP比率が7.8%とイギリスについで医療「コスト」の低い国です。しかも国民皆保険という制度があり、「アクセス」を保障している。ただこのふたつを達成することで、弟三のファクターである医療の「質」が犠牲にされていることがあると言えるのではないでしょうか?

日本の医療問題は、政治家の方々が心配している医療費にかかる「コスト」の問題ばかりではなく、医療の「質」に対する投資という「コスト」についても議論されるべきだと考えさせられました。


EOS40D!!

以前形成外科の先輩に、

「形成外科とは何か」

と教えられたことがあります。

彼女曰く

「1に写真、2に写真、3、4がなくて5に写真。」

肌や手術の変化を写真に撮り記録することが、いかに大事かと言うことの教えでした。

クリニックの診療でも、初診の患者さんの写真を撮らせていただくことから始めます。肌の状態は、高画質のカメラと、接射のフラッシュで照射して記録するのが一番なのです。数回の施術後に、施術前の昔の顔をみた患者さんが驚くのを楽しみにしています。

僕は小さな頃から光学機器が好きだったので、カメラにはいつも自分なりのこだわりがありました。レンズを交換できる一眼レフカメラが好きなので、クリニックを作るたびに新しいカメラを購入してきました。中でもCANONはお気に入りのカメラで、EOS10D、EOS20D、EOS30D・・・と歴代の一眼レフの機種をマクロレンズと接射フラッシュともに、開業時に購入してきたのです。

ところが、今日久しぶりにテレビを見たら渡辺兼さんのEOS40D新発売のコマーシャルが…。クリニックFで30Dを買ってわずか4ヶ月なのに…。


記者会見

先日、 カルフォルニア CUTERA社の最新レーザー”サーマルピーリング”が施術できる“Pearl”の記者会見に呼ばれてきました。

広尾のイタリアンレストランでライターさんを中心に行われた発表会でパールの施術経験医師の一人として呼ばれ、意見を述べてきたのです。僕はこのレーザーを使用しはじめてからこの二カ月で20人以上の患者さんに施術を行ってきました。

パールはエルビウムYSGG(イットリウム・スカンジウム・ガドリウム・ガーネット)という2790nmの特殊なレーザークリスタルを使用して作られたレーザーで、この波長は、美肌のレーザーでは初めて使用される波長なのです。レーザーおたくの血が騒ぎますね(笑)。

施術内容はと言えば、肌をゆで卵に例えると、その薄皮を光の力を使って一枚剥くような、ピーリングに近いものです。一皮“つるり”とむけるまでに4日ぐらいかかるのですが、肌の手触りがまるで変わり、経験した皆さんに驚かれました。ロサンジェルス在住で有名なDr.オバジのブルーピールという施術がマイルドになったようなかんじでしょうか。

このレーザーの適応として、ひどい毛穴や、アクネスカーなどにはてきめんの効果を発揮します。同時にお顔のリフトアップも見られます。施術は塗る麻酔を使用するため、痛みはほとんどないことは魅力的ですね。

今日9月1日より クリニックFでも正式なメニューとして登場します。


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