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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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「寝坊な豆腐屋」

森光子さん・中村勘三郎さんによる特別公演『寝坊な豆腐屋』を新橋演舞場で観てきました。

森光子さんは、先代の中村勘三郎さんとは公私ともに親しくされていて、共演も何度もされているそうですが、息子さんとはこれが初めての共演なのだそうです。意外ですよね。

こんな初共演のチャンスを見逃す手はない、と開場前から多くの観客で演舞場の前は一杯。当然チケットはすぐに完売だったそうですよ。

時は東京オリンピック前の活気にあふれる東京の下町。二人は若い時に離れてしまった親子の役を演じています。

戦火を免れて残った東京の下町に、マンションの建築話がおこり、町内会をあげて、てんやわんやの大騒ぎになるのですが、この当時は、外を歩けばご近所が顔見知りで、豆腐を一丁買うのにも、世間話が交わされた時代ですよね。

懐かしい昭和の名曲も随所にちりばめられた人情味溢れるストーリーはとてもおもしろかったですし、また出演者も実力者ばかりで非常に贅沢なものを見せて頂いたな、と思いました。

森光子さんの存在感、勘三郎さんの舞台さばき、どちらも素晴らしかったです。

幕間に黒柳徹子さんも駆けつけてましたよ。

しかし、御年87歳の森光子さんの肌の若々しさ・美しさは聞きしに優るものでした。

最後はじ~んとしました。


2008年の米国レーザー学会の演題

来年4月にフロリダで行なわれる米国レーザー学会(ASLMS)の演題締切日が11月2日と迫っています。

レーザー分野では、この学会が世界で最も権威のある学会だと思っています。僕は今年まで4年連続してこの学会に演題を通過させてきただけに、来年も何とか演題を通したいんですよね。

というわけで、ここ数日、クリニックの診察の空き時間に、この学会のために準備してきたデータをまとめる作業をしています。

僕は英語が得意というわけではないので、英語の文章を書くときは、しばらくしないと英語脳に切り替わらないのです。文章を書くときは一気に書きます。

来年も何とかならないかな。


日本肥満学会

昨日は 千代田区の都市センターホテルで行なわれた日本肥満学会で、発表をしてきました。メタボリックsyndrome  で悩む男性1004人を実際に痩せさせたデータを統計解析したものが、学会の演題に通過したのです。

人類がこの地球上に存在してから100万年以上経過していると言われていますが、今まで人体は、圧倒的に飢餓に対しての対応が必要でしたし、飢餓の対応しかしてきませんでした。DNAには、飢餓に対する対応策はとても多く書き込まれています。

たとえば血糖値。

血液中の血糖値が下がってしまうと、三大栄養素の中で糖しか利用できない脳の活動が低下します。脳は最も大切な臓器の1つですから、生体は飢餓によって血糖値が下がると、筋肉内のグリコーゲンなどを分解し、血糖値を維持するように調整します。ですから、血糖を上げるホルモンは、グルカゴン、アドレナリン、コーチゾール、脳下垂体の成長ホルモンなど、様々なものがあります。1経路が壊れても、他の経路で補えるようになっているのです。

反対に、飽食に対する防備策はDNAレベルではあまり無く、ちなみに血糖を下げるホルモンはインシュリンしかありません。この経路が何らかの状況で破壊されてしまったら、その生体は注射してインシュリンを補うしかないわけです。

肥満=飽食に対する対応は、実は人類が食物に対して安定供給を出来るようになった1950年代からわずか50年程度で持ち上がってきた、100万年の人類史上、全く初めての脅威なのです。

僕の専門のレーザーの分野では、NEXT FRACTIONAL の市場として、痩身のためのレーザー機器が研究されています。レーザー先進国のアメリカでは、肥満は社会問題になっているのです。今年の8月にニューヨーク州で開催された学会のコントロバーシでも、痩せのためのレーザーの演題が多くありました。いまだ研究・開発レベルですが、2008年には、本当に効果がある痩身のためのレーザーがおそらく市場に出てくると思います。

楽しみですね。


ポラリスとリファームの違い

「しわ」をとり、「たるみを引き上げタイトニング」する治療器としてシネロン社の「ポラリス」と「リファーム」が有名だと思うのですが、この2台いったい何が違うのでしょうか?

まず、2003年発売のポラリスは昨年よりe-laserWRAという名前に変わりました。elosというシネロン独自の双極RF(バイポーラーのラジオ派)と、910nmのダイオードレーザーをあわせた施術です。

発売当時に、「小顔レーザー」と名づけられ、大変売れていました。顔を引き上げるばかりでなく、バストアップやヒップアップにも使用されてきたのです。

シネロン社は、サンフランシスコ在住の形成外科医マイケル=クーリックに治験を依頼してFDAの認可をとりました。クーリックは先日のサンフランシスコのミーティングでもゴルフをしましたよ。とってもナイスガイです。

リファームは2006年の発売です。elosに加えて、ダイオードレーザーの代わりに赤外線域のナローバンドの光を利用したのがポイントです。カナダのレーザー美容皮膚科医のムルフォランドが開発に関わりました。

現在はe-lightSTという名前になっています。

ポラリスからリファームに変化して何が進化したか?

僕は3つあると考えています。ひとつ目は痛み。ポラリスのときには、「この痛さに耐えられない」という患者さんも珍しくなかったのですが、リファームの場合、驚くぐらい施術中ほとんど痛みを感じることがありません。

二つ目はポラリスに比べ、リファームは肌のより深いところまで効果が浸透するので、たるみに対する効果が上がったことです。リファームの出現後、ポラリスは「たるみ」から「しわに効果がある」とキャッチフレーズを変えました。

三つ目は即時的な変化です。ポラリスに比べると、リファームは施術直後に治療効果が分かりやすい。リファームはアメリカでもっとも人気のある施術になりつつありますが、ドクターがまず試しに患者さんの右半分を施術して、鏡を見せると、法令線が浅くなり、目が大きくなるといったあまりの効果に驚いて、続けて左半面の施術も受けたいと希望するのだそうです。

レーザーや光治療器の世界では、進化が著しいため、新しい機械がより効果的な機械になるものですが、かといってポラリスに魅力がなくなったわけではありません。二番目の効能に書いたように、シワに対する効果は依然、強いと思います。

ポラリスを導入しているクリニックは少なくなってきましたので、シワに悩んでいる人にはお勧めかもしれませんよ。

ちなみにクリニックFにはポラリスもリファームもあります。(笑)


皮膚老化の科学とドクターズコスメ

昨日の夜は表参道にある自然療法の国際総合学院IMSIにて、講義がありました。以前ブログでも書きましたが、「皮膚老化の科学」というタイトルで2時間半20人ほどの生徒さんにお話をさせて頂いたのです。診察の後、プロジェクター持参で伺いました(笑)。

大ホールで200人とか400人くらいの出席者の前で講演をするときはそんなに緊張しないのに、こうしたこぢんまりとした会で生徒さんの顔がすべてわかるような場所だと、いや~緊張しますね。「2時間半も大丈夫だろうか?」と不安になりましたよ。

美容クリニックを一度も訪れたことのない、レーザーや美容医療について知識のない方も多かったので、院内の写真や各レーザーの写真、照射風景、皮膚の様々な画像・・・など「絵」をできるだけ使って、わかりやすく説明したつもりです。クイズなども入れてみたり。

最後に皆で集まって、ビタミンCローションを作ったのですが、懐かしい理科の実験や家庭科の授業のようで僕自身も楽しかったですよ。聞けば今回の講座のために、わざわざ淡路島から来てくださった生徒さんもいたとか。夜行バスで帰られたそうです。本当に有難いですね。

新しい試みをいくつかできたので、僕自身とても勉強になりました。次にまたこの経験を生かしていきたいと思います。


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