TakahiroFujimoto.com

HOME MAIL
HOME PROFILE BOOKS MUSIC PAPERS CONFERENCES BLOG MAIL CLOSE

BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

BLOG|ブログ

お気に入りのロックグラス

僕は自宅で焼酎をロックで飲むことが多いので、ロックグラスを集めるのが好きです。

中でもお気に入りはフランス バカラ(Baccrat)のロックグラス。何か良いことがあった時や思い出のあるときの記念にペアで一組ずつ揃えている内に自然と増えてしまいました。バカラはこだわりはじめると、アンティークものも気になりますし、高価なものもたくさんありますが、大きなものはなかなか買えません。でもロックグラスぐらいだと記念にもなる、ちょうどいいくらいの値段なのです。

バカラはパリの東400kmの、ロレーヌ地方の人口5000人という小さな街で生まれました。バカラとは酒の神であるバッカスから由来したこの街の名前なのです。

1764年、イギリスとの7年戦争で経済的に疲弊したフランスでのこと。林業従事者が職を失っていたロレーヌ地方で、当時のこの地方の司教がルイ15世に宛てて一通の手紙を送ります。それは、「当時フランスはガラス工芸品が製作されていないために、必要なガラスをボヘミアから大量に輸入しなければならず、戦後の財政再建にまわすべき莫大な資金が海外に流れています。」という内容でした。この慧眼に感服したルイ15世が、いわば国家威信をかけて作製を指示したのがバカラのグラスなのです。歴史を感じます。

マッセナ、タリランド、アルクール、アルルカン、ハーモニー、ベガなどなど。日によって気分を変えて選んでいます。どれもデザインが洗練された、まさに計算されつくされた意匠美。眺めているだけで満足感に満たされ、幸せな気分になるんですよ。


オバジニューダームシステム

クリニックFは、ありがたいことに遠方から来てくださる患者さんもとても多いクリニックです。

北海道や仙台、四国、博多・・・など、様々な場所から新幹線や、時に飛行機を使って来て下さります。

2~3ヶ月に一度いらしてくださる場合もあれば、

「半年か1年に一度しか行けないのですが、それでも大丈夫ですか?」

というご質問を頂く場合もあります。

遠方ですから、都内在住の方のように毎月来ていただくわけにはいきません。

こういうときに役立つアイテムとして処方しているのが、「オバジ ニューダームシステム」です。ご存知の方も多いと思いますが、ロサンジェルス在住の皮膚科医Drゼイン・オバジ氏が開発した、トレチノインとハイドロキノンを合わせて使うホームケア製品。レチノイン酸の力を使って行う「ピーリング」と思っていただければ良いと思いますが、これを使っていただくことで、皮膚の代謝を上げ、活性を促すんですね。

薄いシミならこれだけで消えてしまうこともありますし、比較的深いところにあるシミが浮き出てくることもあります。火傷跡の治療などに使う医師もいるようです。

このシステムを御自宅で普段は使っていただき、クリニックにご来院いただく1週間前に辞めていただくよう指示を出します。そうすると皮膚が活性化された後、安定した状態でレーザーを打てますからレーザー自体の効果も高まりますし、これなら3ヶ月に一度や半年に一度の通院でも、僕が掲げているテーマ「肌質の向上と改善」に向かってシステムを組み結果を出すことができます。また患者さんの金銭的な負担を考えても、場合によってはリーズナブルになる場合があるので、非常に喜ばれています。

「ニューダーム」の弱点は、皮膚の赤み、剥け、むくみ、乾燥などの症状が続くので、初めて使用される方はそのリアクションに動揺されることです。使用中はメイクのノリも悪くなります。不安になってクリニックにお問い合わせを頂くことを想定して、電話やメールでのカウンセリング体制が整っているクリニックでないと、対応も難しいでしょうね。他院での対応に落胆されて当院においでになる患者さんもいますから・・・。

赤い状態を嫌がる患者さんも多くいるので、関東在住の方で毎月クリニックにおいでになる方だとあまり好まれない場合も多いようです。また毛穴にはあまり効果がないようで、むしろ毛穴が目立ってしまうのでは? という懸案もあります。

逆にニューダームが得意としているのは、ニキビやくすみ、ぼんやりとしたシミやソバカス・・・といったところでしょうか? またテクスチャーの変化=いわゆる「感触的老化」には非常に効果があり、ハリやつやが出たり、キメが細かくなったりするようです。

関東在住の患者さんにオススメする場合は、たとえば生理前後、肌が「揺らぐ」時に一時的に使用していただいたり、今の季節のような季節の変わり目に一時的にニキビが出てしまったり、くすんだりするときに御使用いただいたりしています。もちろん都内在住でも

「忙しくて、3ヶ月に一度しかクリニックには来られない!」

という患者さんには、3ヶ月間「逢わない間の処方箋」として、ニューダームをご紹介することもあります。

そして、必ずレーザー照射前1週間は、ご使用をやめていただく。これはどなたにも共通していますね。

クリニックFはレーザーのクリニックでこうした処方はないと思われている方からも最近お問い合わせを頂くのですが、ニューダーム以外にもドクターズコスメなどの取り扱いもありますので、ライフスタイルに合わせたレーザーとの付き合い方をご提案させていただいています。


医学・生理学賞ノーベル賞

ノーベル賞が発表されるシーズンになりましたね。

僕が中学の一年生の時に来た教育実習生に将来の夢を聞かれて、とっさに

「ノーベル賞を取ること」

と口走ったことがあります(笑)。

教科の中では理科が大好きだったのですが、残念ながらそうした研究者にはなれませんでしたね。

8日に発表された今年のノーベル賞 医学・生理学賞を受賞したのはマリオ・カッペキ博士でした。

特定の遺伝子の機能を失わせた「ノックアウトマウス」を作り、医学の進歩に貢献した功績を称えられた受賞です。

僕も大学院に所属していて研究生活をしていた時に「ノックアウトマウス」を使用した経験があります。ノックアウトマウスで研究を行うと、特定の病気の原因などを研究するのに役立つのです。

ところで、このカッペキ博士の経歴として、ワシントンポスト紙のWEB版に、すごいことが書いてありました。なんと、博士はストリートチルドレン( Child on Street) だったことがあるそうなのです。

イタリア生まれの博士が、第二次大戦中のわずか3歳だった時、いわゆるボヘミアンだった母親が、強制収容所へ送られるという悲劇に見舞われます。このため、マリオ少年は、ストリートチルドレンになることを選択して、母親が解放されるまでの数年間を物乞いで過ごしたというのです。収容所から出た母親の教育で、博士はハーバードで博士号を取得するまでになりますが、なんて激しい人生なのでしょう。以下、原文がありますのでご興味があればお読みください。

Child on Street to Nobel Laureate

Mario R. Capecchi‘s earliest memories are of his mother being arrested by the Nazis.

In 1941, Capecchi, then a young boy living in the Italian Alps, saw the Gestapo haul away his mother, a poet who had allied herself with anti-Fascist intellectuals. The arrest was the start of a remarkable journey for Capecchi, one that included being a homeless street urchin, suffering from malnutrition in an Italian hospital, immigrating to the United States — and yesterday, winning the Nobel Prize in medicine.


第8回トータルアンチエイジングセミナー

日曜日はトリプルヘッダーでした。

まず12時。

キュテラ社開催 丸ビルで行われた第2回TST(Total Skin Therapy) Meetingの招待講演にお声を掛けて頂いて、美容レーザーの市場の現状と将来および新レーザーパールについて講演しました。その後、タクシーに飛び乗って品川へ。

午後はJMEC主催第8回トータルアンチエイジングセミナーの経営学セッションに参加させていただき、 クリニックマネジメントについての話をさせて頂きました。

「現状のレーザーの機器のカテゴリーわけと、どの機器を開業のどのタイミングで導入し、どのようなキャッシュフローを生ませるのが良いか」という、より実践的な話をしました。今回のクリニック経営セッションには弁護士さんや税理士さん・・・といった専門家も出席され、そういう意味でも非常に斬新な企画だったと思います。

どちらの学会も大盛況で、様々な先生・先輩にお会いできて、僕自身もとても勉強になりました。

チャンスを与えてくださったキュテラ・JMEC両関係者の方には感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。

セミナー終了後、夜は4月にインドネシアの講演に招待してくれたマイケルとそのいとこ、友人が来日しペニンシュラに宿泊していたので合流し、久しぶりの再会を果たしました。

彼らは両親の代からインドネシアで銀行業、不動産業を行っているといういわば「華僑」で、若い頃からシンガポールやロサンジェルスに留学し英語は堪能です。

つい最近MBAを取得してインドネシアに帰国し、両親の仕事を手伝っているとのこと。まさに華僑のファミリー、というかんじなのでしょうか。現在は日本トリムのインドネシア支社(写真左端はインドネシア社長の清水さん)と、飲料水のビジネス展開をしています。

インドネシアはちょうど今、2週間の休暇期間中だそうで、ファミリー総出で今回は来日。昨日集まった面子は、皆、歳も近いので、お酒の席は盛り上がりましたよ。帰りは夜中の1時を回ってしまいました。

マイケルからはシンガポールかインドネシアにレーザークリニックを作らないかと何度も誘われました。うーん。魅力的な案件だ。


「幸せのレシピ」

「 幸せのレシピ」という映画を六本木ヒルズ東宝シネマで昨日見てきました。

主人公のケイトに扮するのは、あのブロードウェイミュージカルの映画版、『シカゴ』のヴェルマ役でアカデミー賞に輝いたキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。先日来日して、「スマスマ」に出てましたよね(笑)。

この映画、ふらりと入った割にはとても良かったです。ケイトは、一流の料理を作ることに全情熱を傾けている「職人肌」の料理人。自分の腕と「やり方」が絶対であり、他人は一切受け入れずに「料理と自分」だけしかない日々を送っています。美味しいものを作ることはできるけれど、美味しいものを食べたことはない。

そこにある事件が起きて、姉の娘を引き取ることになり、この娘ゾーイそしてそこに現れたイタリアをこよなく愛する料理人との出逢いによって、人としても料理人としてもケイトが変わっていくのです。

厨房の中でゾーイがスパゲッティを食べるシーンがあるのですが、ほろりとさせられました。

秋の「ちょっといい映画」。お薦めです。


カテゴリー