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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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シンガポール・アジア レーザー&手術皮膚科学会(ADLSA)

この学会の正式名称は、「Dematologic Laser&Surgery in Asians」。

昨年から開催されている学会です。昨年に比べて、参加者が格段に増えたようです。

実はこの学会の会長のNancy Tan医師から、アメリカのフェニックス滞在中に何度か講演依頼のメールを送って頂いていたらしいのです。

でも、丁度クリニックFのサーバーが落ちてしまう事件があった時で、メールが残っていません・・・。

会場でお会いした時

「先生には何度もメールを送ったのに」

と言われてしまい、平謝りでした(苦笑)。

こちら、ソルタメディカル社の面々です。

超音波を使用した「たるみ治療器」を開発したウルセラ社も機器を展示していました。

たるみに関してはクリニックFの場合、サーマクールCPTの評判が非常に良いので、この機器、クリニックFで導入するかについては正直迷っていますが、機器自体の評価は高いと思っています。

サイノシュアの新しいアジアパシフィック・セールスディレクター Barry Rigbyです。

前任者のスティーブン・リムと僕はとてもウマが合って10ヵ国以上講演して回った仲です。そんな話もあってこの日も盛り上がりましたよ。

ドイツのQUANTEL社アジアに努める、フランス人フランク・モナードとも久しぶりに再会しました。

彼はクラシックカーが大好きで、いつも車の話で盛り上がります。

昨年の南仏ニースに引き続いて、今回も二人で昼食を食べました。なんだか気が合うのです。

彼は今、タイ人の奥さんとチェンマイに住んでいるのです。奥さんはスパの講師をやっているのですが、タイ中のスパ施設を駆け回っているそうです。

フランクに、タイのテロの話を聞かされたのですが、タクシン派と反タクシン派の闘争は、相当根深いですね。タイにはレーザー学会関連で、何度も講演に行っているのですが、僕が以前に滞在したホテルなどが本当に爆破されてしまったそうで、聞いていて、それはそれは恐ろしかったです。

飛行機は夜だったので、ひとしきり講演を聞いた後にホテルに戻りました。


ユニバーサルスタジオ・シンガポール

最終日、学会会場に向かい、再びセントーサ島の橋を渡ります。

このセントーサ島に新しくできたリゾート施設

「リゾートワールド・セントーサ」が会場となりました。

立派なホテルでしたよ。

ショッピングのできるアーケイドも立派です。

シンガポール2つ目のカジノも。

そしてなによりユニバーサルスタジオ・シンガポールがあるので、家族連れが沢山滞在していました。

まだ一部建設中でしたよ。

 


今日の僕 20100619

今日はすこし早く出勤して、スタッフにも手伝ってもらい写真のようにエアコン・フィルターの掃除をしました。

レーザー/光治療器は湿度管理がとても大事です。

特に、湿気が多くなる時期ですので光学レンズに結露がおこって、パワーがロスすることもあるのですよ。

この時期はいつもより念入りにエアコンのフィルターも手入れしています。

今日は夜に入っていた患者さんの予約がひとつキャンセルになりました。このままスムーズに診療が進めば、滑り込みでワールドカップも観られるかもしれません。


シンガポールの医療政策

今回もシンガポールの医療政策について少し触れておきます。

シンガポールは、リー・クアンユー初代首相の強い指導力のもと、1980年代から

「医療は産業である」

という国家戦略で、国際競争力のある医療レベルを維持する政策を取ってきました。

「MOH Holding」という会社をシンガポール保健省の持ち株会社として設立させ、シンガポール国立大学病院をはじめ、国内にある13施設の国立病院と6施設の専門医療センターを所有運営しています。

シンガポール政府は、2003年より多額の予算を投じて「シンガポール医療構想」というキャンペーンを開催し、海外に対して医療サービスをプロモーションしてきました。

単なるイメージアップのためのプロモーションではありません。2012年に100万人規模の外国人患者を受け入れ、30億シンガポールドルの収入を得て、“外貨を稼ぐ”という「明確な目標」を掲げています。

その一方で、国民の医療機関へのアクセスを悪化させないため、外国人患者の受け入れ比率を8%以下に抑えているのです。

2010年現在でも、既に世界150カ国から外国人患者が来院して、「アジアにおける医療ハブ」としての役割を果たしつつありますが、政策として見事です。

シンガポールに来るたびに、日本もこうしたらいいのにな、と思います。きっと同じことを思うのは僕だけじゃないでしょう。

高度な医療レベルを持った日本ですから、もしも日本の医療を世界に向けてプロモーションすれば、必ずや外貨を稼ぐための、国の一つの基幹産業になります。

そのようにして得た外貨を、医療の質の向上に利用すればよいと思うのです。

この政策は、医療マーケットを国内に限定して考えている厚労省も参考にしていいのではないでしょうか?

研究面においても、1995年から各医療機関における質の評価を開始するとともに、アメリカのジョン・ホプキンス大学やスウェーデンのカロリンスカ大学などの、世界的な医学研究機関と提携し、研究の質的向上にも努めています。

さらに、諸外国より優秀な外国人医師や研究者をリクルートし、シンガポール国立大学の教授として赴任させています。しかも、優秀な海外の研究者たちが最も気にするであろう、子供の教育についても、シンガポールの高い教育水準を売り込むことによってサポートしているのです。

本当に、見事ですね。

シンガポール最終日は、晴天の中、朝からセントーサ島に学会に向かいました。

途中、シンガポール・ジェネラル・ホスピタルを車内から見学することにしました。

この施設、1821年に設立された組織なのですが、実際見ると驚くほど“巨大”です。

病棟の数も多く、車で回ってもいくつ棟があるのか、わからないぐらい。

人口密度の高い国なのに、こうした施設をきちんと作り上げるのは、素晴らしいですね。

 


フラクセル3DUALの招待講演

再び先月訪れたシンガポール出張記に戻ります。

今回御依頼を頂いたのは、フラクセル3DUALとサーマクールCPTについての講演でした。

会場となったのは、こちらセントーサ島にある「Hotel Capella」です。

もともと英国軍の軍用寄宿舎を買い取って改装され、2008年にオープンしたそうで、リノベーション後のとても素晴らしい施設でした。

このホテルの一角にあるコンベンションセンターの講演会場に向かいます。

会場です。2枚のスライドを表示できる部屋でした。

椅子やテーブルの並べ方など、センスがいいですね。

窓の外にはマラッカ海峡のタンカーがたくさん見えます。

打ち合わせをしているうちに、徐々にドクターたちが集まってきましたよ。

「フラクセル3DUAL」と「サーマクールCPT」の講演ですが、日本では他のアジアの国に比べて、これらの機器のデビューが2009年11月から12月と早かったのです。

アジアの他の国々でも、いよいよ政府から正式に認可が下り始めたので、これから機器の知名度を広めて行く戦略として、この2機種のアジア人の肌への使用経験の報告は、非常に貴重だったのです。

僕はシンガポール在住のドクターたちに話をするのかと思っていたのですが、マレーシアやインドネシアから来てくださったドクターも沢山いましたね。

講演では、二つの機器の基本的なスペックに加えて、フラクセル3DUALとサーマクールCPTを組み合わせて照射するプログラムで、肌をメンテナンスする目的で定期的に照射を行う、「クリニックFプロトコール」を御紹介させていただきました。

特に、毛穴治療や、にきび痕治療の、20症例近い写真を供覧しましたが、治療前後の症例写真をたくさん並べたので、治療成績にはみな驚いていましたよ。

レーザー皮膚科という分野は、進化が速い分野です。特にフラクショナルレーザー機器が登場した2004年ぐらいからの情報ですと、医師になる過程でレーザー治療について学ぶことは出来ません。

最新のレーザー治療に関する知識の差は、同じ皮膚科を標榜している医師でも、専門家と素人ぐらいの開きがあるのです。中には「場違いな」質問をする先生もいましたよ。

ともあれ、皆新しい技術を知ろうと真剣です。

ビュッフェスタイルで、みな食事をとりながらの講演になったのですが、

夜遅くまでディスカッションは続き、終了したときには夜も更けていました。


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