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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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フラクセル3DUALでフェイス・リフティング?

クリニックFでは、今までも様々なレーザー機器を使用してきました。

レーザーそれぞれにも特徴がありますから、「患者さんに人気の高い機種」、「僕が見ておもしろいと思う機種」、「思っていたほど人気を獲得できなかった機種」、「なぜか突然人気が高まった機種」・・・など、それぞれのキャラクターがあるのです。

そんな中、最近はちょうど導入して1年が経過した「フラクセル3DUAL」の顧客満足度が群を抜いて高く、僕自身ちょっとびっくりしています。

フラクセル3DUALは、レーザー治療器の中でも最も高額な部類に入る機械ですが、それでも国内を見渡すと日本にもすでに10台ほど導入されたと聞いています。

このブログで何度も書いていますが、レーザー治療に期待される役割はこの10年で劇的に変化してきました。

10年前のレーザー治療院というのは、

●赤、青、茶・・・といった痣やシミを治療して、かさぶたを作って取る

●ホクロなど隆起したものを、電気メスのように削り取る

●脱毛

といった治療を期待される患者さんが、保険証片手にやってくるような場所でした。

「皮膚疾患を治療する病院」的意味合いが強かったのですよね。

そのため、治療が済めばクリニックに来ることももうない、と考える患者さんが多かったのです。

ところがこの10年の間に、レーザークリニックは 「病院」=病気を治すために来る場所 ではなく、ウェルネスやQOL(クオリティ・オブ・ライフ)追求のためにやってくるスパやジム的な要素も求められる場所へと変化していきました。

シミや、ニキビ痕、毛穴といった、肌の治療を目的とする方以外に

肌つやを良くし、ハリを保つために、レーザー/光治療器を使用して、肌を若々しく保ち、メンテナンスするために、レーザー治療を定期的に受けられる方が出てきたのです。

治療の内容は、顔の肌全体に対して深さの順に

① リサーフェシング(表皮角質層 肌の表面を入れ替える)

② ホワイトニング(表皮基底層 ブライトニング、色を白くして透明感を増す)

③ タイトニング(真皮層 肌の実質のコラーゲンやエラスチンを増やし、ハリを持たせる)

④ リフティング(皮下脂肪層 肌のリフトアップを行う)

となり、患者さんの希望と、医師の所見によって、どの治療器を選択するかを決めます。

僕も40代を迎えて、定期的にレーザーを照射するようにしているのですが、自分のペースだと、2ヶ月~3ヶ月に一度ずつ顔にレーザーを照射すれば、皮膚の中身が密度的にも充実し、とても肌のつやが良い、良い肌が維持できるような気がします。

この頻度ですと、年間4~6回の治療ですので、地方や海外在住の方も東京に通える範囲内ですよね。

肌のメンテナンスをするときに使用するレーザー・光治療のコツは幾つかの波長を組み合わせて使用するということです。

クリニックFでのメンテナンスレーザーの一番人気は、シネロン社の「トリニティ」です。

トリニティはアジアンスキンに対しての、ホワイトニングとタイトニングの効果が秀逸ですので、選択する方の満足度も高かったのですが、最近それを追従する勢いなのが上記のフラクセル3DUALなのです。

フラクセル3DUALは、フラクセル2の“完全上位機種”です。

つまり1550nmの波長を使用するフラクセル2の施術をすべて行うことができます。

さらに新規に導入された1927nmツリウムファイバーの波長を、フラクセル2の波長に組み合わせて使用できます。

ニキビ跡や毛穴がみるみる変化してゆくのも驚きますが、最近は

「肝斑が薄くなった」

「顔がリフティングされた」

といった患者さんからの報告も受けるようになりました。

肌を断続的に入れ替えることによって肝斑の薄くなる機序は良く理解できるのですが、「リフティング」はちょっと不思議ですよね。

でも、そうした患者さんの初診時の写真を見比べると、明らかにリフティングの変化がわかる場合があります。

特に色が白くて表皮が薄く、肌の実質が減っているのではないかと思われる患者さんが、この施術をした場合、しっかりとしたリフティングの効果が見られます。

肌実質がしっかりと作りなおされるということなんでしょう。

いずれにせよ。本年日本でデビューした最新レーザー機器。試してみる価値はあると思いますよ。


出産後の肝斑治療

妊娠線治療についてのお問い合わせと同じくらい最近また多いのが、出産後の肝斑治療についての御質問です。

最近のベビーブーム?を反映しているのでしょうか?

妊娠中に出現したり、妊娠前にもあったものが妊娠中から産後にかけて濃くなったりする肝斑。

女性ホルモンが深く関与しているだけに、こうしたことが起きるわけですが

では、産後いつから肝斑治療を始めるべきか? と聞かれれば

「まずは、大仕事である出産を終え、産後身体が回復するのを待ち、その上で一日も早くどういった状態に今あるのか、見せに来て欲しい」

というふうに僕の方ではお答えしています。

産後2~3ヶ月から治療を始めたほうがよりよい結果を得られる肝斑もあれば、半年か1年待ってから治療を始めたほうがいい肝斑もあります。

そして、こればかりは素人判断は禁物です。

初めての出産を終えられた方は、出産後母体は回復しても慣れない育児で大変。子どもを預けられるところもないし・・・と、いうこともあると思います。

クリニックFでは、時間帯やスタッフの状況にもよりますが、赤ちゃん連れでいらしていただくことも可能ですので、そのあたりはざっくばらんに御相談くださいね。


新しいカシオとショートケーキ

また、カメラを買ってしまいました・・・。

カシオEX-FH100 ハイスピード撮影が秀逸です。

差し入れで頂いた千疋屋のショートケーキで一息入れたら、ちょっといろいろ撮影してみます(笑)。

そうそう、御質問でいくつか「妊娠線の改善に効くレーザー」についてメールやお電話を頂いています。

フラクセル3DUALは、選択枝のひとつとして十分威力を発揮しますが、ただ状態によって最適なレーザーが多少異なります。いくつかの理由で、他のレーザーの方が良い場合もあるのです。

最終的な判断は、診療時に行う事になりますので、御了承下さい。

 

 


キエフ・オペラの「カルメン」

昨日は2010年のキエフ・オペラ来日最終公演の「カルメン」を、横浜にある神奈川県民ホールで観てきました。

早めに着いたので、中華街で肉まんを買って、食べながら街を歩きました。

ちょっとした旅行気分ですね。

山下公園を歩くと、銀杏の木が綺麗に色づいていて、銀杏の匂いがしました。

神奈川県民ホールは、鎌倉高校時代に校内の合唱コンクールが開催された時に来た以来ではないかなあ。

もう20年以上も前の話になってしまいました。

さて、ビゼーの名作「カルメン」です。

僕はこのオペラを多分既に10回以上舞台で観ていますが、ジプシーの女「カルメン」、竜騎隊の伍長「ドン・ホセ」、闘牛士「エスカミーリョ」、そしてホセの婚約者「ミカエラ」の織り成すストーリーは、観る度に新たな発見があり、毎回楽しめるのです。エキゾチックな雰囲気と、誰もが記憶している旋律も素晴らしいですよね。

今回もウクライナ国立歌劇場の舞台装置と衣装をそのまま持ってきたのでしょう。思わずため息が出てしまうような色彩豊かで素晴らしい舞台でしたよ。

カルメンの作曲家のジョルジュ・ビゼーは、今では誰もが知るこのフランスの名オペラを発表したのち、わずか3ヶ月で亡くなってしまいます。まだ36歳の若さで、死因は敗血症でした。

カルメンも初演が失敗で、失意のもとに亡くなってしまったという記載もありますが、実際にはビゼーが亡くなる3か月の間、30回以上も好評のうち公演がなされ、カルメンの評価は非常に高まっていました。

記録を読んでいると、ビゼーは若いころから扁桃炎や、心臓疾患、通常ならば女性に多い関節リウマチなどに悩んでいる既往もあるのです。さらに、冷水を浴びたり、冷たい水で水泳をするのが好きだったと記録もありますので、日ごろから発熱に悩んでいたのではないでしょうか。

僕は膠原病の専門家ではないですが、発熱や激しい関節痛、血管病変などを併発し、男性の方が発生率の高い、悪性関節リウマチ(MRA)をビゼーは罹患していたのではないのかなあと思います。

この病気はリウマチの中でも、非常に発生頻度の低いものです。あくまで伝えられている情報から判断した僕の私見ですが、この再燃する病気のために、ビゼーは不安神経症や被害妄想などの精神的な弱さも併せ持っていたと言われています。現在だったら診断がついたのかもしれませんね。

医師として、与えられた情報をもとに、こうした過去の有名人の死因を考えるのは、医学知識の整理と頭の体操になるので、(不謹慎かもしれませんが)ついつい考えてしまうのですよね(笑)。

しかし、ビゼーに関しては、ここまで普遍的に誰からも愛される名作を若くして作ってしまったならば、人より早く神に召されても仕方がないのかもしれないと、思ってしまいました。そう思わせるほどに、名作だ、ということなのですが。

そうそう、カルメンのDVDとブルーレイのお勧めのご紹介ですが、ロンドンのロイヤルオペラ、コヴェントガーデンで2006年12月行われたこの演奏は素晴らしいですよ。

輸入版で日本語の字幕がないのが残念ですが、カルメンの映像はこれが一番なのではないでしょうか。こちらのカルメン役は、イタリア出身のアンナ・カテリーナ・アントナッチ。彼女のハバネラの画像を見つけました。

僕も注目しているドイツ出身の正統派テノールであるヨナス・カウフマンのドンホセもまさにはまり役です。来年はカウフマンが6月と9月に、8年ぶりに来日するのですが、今から楽しみです。

クリニックFオフィシャルサイトはこちらから


キエフ・オペラの「アイーダ」

この秋〜冬は、日本でも観たいオペラがいくつもあって、時間を見つけて出かけようと思っています。

週末の日曜日は、ウクライナ国立歌劇場オペラ(キエフ・オペラ)による「アイーダ」を、今日は横浜まで「カルメン」を観に行ってきましたよ。

それぞれのことを、ブログでも書いておきますね。

まずは、「アイーダ」。

ウクライナ国立歌劇場は、ホリショイ歌劇場、マリインスキー歌劇場と並ぶ旧ソ連邦三大オペラ劇場として知られています。

今年は10月9日のBunkamuraオーチャードホールを皮切りに、日本全国で35の公演を開催する予定で来日中です。

公演項目は「アイーダ」「カルメン」「トゥーランドット」「ボリスゴドゥノフ」。

それぞれ古代エジプト、スペイン、中国、ロシアの物語。

すでに、「トゥーランドット」「ボリスゴドゥノフ」は終了し、今回の「アイーダ」と、「カルメン」をもう1公演づつ残すばかり。

この公演、中でも特に僕の大好きなヴェルディの「アイーダ」を、とても観たかったのですが、どうしても予定が合わなかったのです。

唯一時間の合った日曜日、神奈川の相模大野まで一時間かけて行ってきましたよ。

相模大野の駅で小田急線を降りるのは初めてです。大きな公園もあり、とても暮らしやすそうな街でした。

こちら会場となったグリーンホール相模大野。

オペラ「アイーダ」ですが、多分数百回は通して聴き込んでいて、それこそ台詞の一言一句、さらに半音階メロディーがずれても、その違いに気付いてしまうくらい、僕は大好きなのです。

今年は5月にもこのアイーダをロンドンのロイヤルオペラハウスでも観たことはブログでもご報告しましたよね。

先日ヤマハより出版となった僕の著書にも、思い入れのあるアイーダの「凱旋行進曲」を収録してもらいました。

キエフオペラの公演も、エジプトの将軍ラダメス役のアンドリィ・ロマネンコの声こそ、公演の疲れか少しかすれていましたが、アイーダ役のオクサナ・クラマレヴァも、アムネリス役のテチヤナ・ピミノヴァも、実に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

本当に良い演奏と舞台で感動してしまい、ついつい今日のカルメンのチケットも購入してしまったのです。

実はこのホールから相模大野駅まで約10分ぐらいの道のりなのですが、ちょうど道すがら、演技を終えたばかりの多くのウクライナ人と一緒になりました。今回のオペラだけで50人位のスタッフはいたでしょうから、数でも身長でも目立つウクライナ人たち。

何やら楽しげに話していましたが、言葉はわかりませんでした(笑)。

でも、この2か月の間、日本中をこのように旅してまわっているのですね。オペラ劇団の裏を見たようで、興味深かったですよ。

一昨日の公演の興奮まだ冷めやらぬうちに、今日は「カルメン」を観に神奈川県ホールに向かいました。

 


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