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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑰ リヒテンシュタインで昼食を

おはようございます。

10月17日(水)。今日もクリニックFの診療日です。

夕方から東京は雨との予報ですが、診療時間中に降リ出してしまうでしょうか。

傘をお忘れの方のために、ビニール傘をクリニックに何本か常に御用意していますので、お忘れの方は気軽にスタッフまでお声掛け下さい。

昨日はお昼の時間を一時休診にして、市ヶ谷駅近くで工学部博士論文と予備審査会発表プレゼンの打ち合わせに行ってきました。

クリニックFは四ツ谷駅が最寄となりますが、住所が麹町となり、市ヶ谷駅からも歩くことが出来るのです。

秋晴れの空の下、気持ち良い散歩でした。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、引き続き先月滞在したリヒテンシュタインでの話です。

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パンテック社を出て車でレストランに向かいます。

こちら、リヒテンシュタインの首都ファドゥーツ近くのレストラン。

首都と言っても人口35,000人の国ですので、国全体が首都みたいなものです。

ヨーロッパの街らしく、ワインのためのブドウ畑もあります。

南仏やドイツの田舎みたいな雰囲気に、楽しい気分になります。

リヒテンシュタイン製のワインもあるそうですよ。

さて。

レストランに入ろうとしたところ、山肌を見上げると遠くにお城のような建物が見えます。

神聖ローマ帝国期の領邦国家を引き継いだ小国家の元首、リヒテンシュタイン侯爵の住むファドゥーツ城です。

レストランの前には、リヒテンシュタインナンバーのメルセデスが停まっていました。

こちらのナンバーも中々見れるものではないですよね。

 

 


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑯ 欧州レーザーメーカー パンテック社にて

おはようございます。

今日10月16日はクリニックFの診療日です。

さて、僕のブログは先月訪れたリヒテンシュタインのレーザーメーカーであるパンテック社の話です。

車が会社に近づきました。

Pantec という社名の表示が見えますね。

社屋はこのように立派です。

入り口には、僕の名前が書いてあります。

Welcome Dr. Fujimoto ということなのでしょう。

社長のクリストフが前で迎えてくれました。

デザイン性の豊かな綺麗な会社ですね。

そして、目の前のテラスには、リヒテンシュタインの借景が見えます。

ちょうど昼休みだったのでしょうか?

社員が楽しそうに雑談しています。発想豊かになりそうですよね。

こうした環境が、新しい機器を作るのに大切なのだと思います。

まずは、パンテック社の主力商品のPleaseの機器特性について、技術スタッフから話を聞きました。

内容は最後にはずいぶんと工学的な話になりましたので、工学部に通っていて良かったです。

こちら簡単な回路図。

3台のオシロスコープを切り替えて、レーザーの安定度を測定しているところです。

過去の研究発表データなども見せていただきました。

こちら、専門家ならばわかると思いますが、エルビウムヤグレーザーのスキャニングシステムです。

高度な技術が必要なスキャニングシステムを、ここまでコンパクトにしたのは技術力の高さを垣間見ることが出来ます。

3つの同じ機能を持った機器を正三角形に配置することで、スピードを上げようとしているのですよね。

重たいハンドピースの中も、エアエバキュエーター含め、これだけの機器が入り込んでいます。

出荷を待つ製品の最終チェックの部屋。

ひとしきりレーザー工場を見学させていただいたのちに、このような綺麗な借景をみることが出来る社長室でクリストフと今後このレーザー機器をどのように開発したらよいか、1時間ばかりディスカッションしました。

エルビウムヤグという波長を使ってこの機器は開発されてきましたが、止血能力の低いこの波長をアジア人の美肌治療にそのまま適応するとなると、ちょっと難しいかもしれません。

止血が出来ないと、反応性色素沈着症を引き起こす可能性が高いのです。

そして、もう一点の弱点は、スキャナの照射スピードが遅いこと。

工学的には素晴らしくコンパクトに、しかもスタイリッシュに美しく完成しているのですが、照射速度が遅いと、患者さんはその分痛みを感じてしまいます。

ケロイドや傷のように、部分照射であればこの機種でも十分に効果が発揮できると思うのですが、顔全体に均一にレーザー照射が必要な場合は、少々困難かもしれません。

また、全く初期からこの機器を開発しているので、コストもかかっています。

最初に臨床家の意見を聞いてから開発をスタートすれば、より良い機器になった可能性があるのに、工学的な機能の追及が優先されてしまっているようで、その点は残念に思いました。

しかしながら、技術力がある会社だけに、今後もっと良い製品が作られる可能性があります。

結局対応策として、

1. 現状の機器をダウングレードして、少なくとも現状の半額のプライスにし、メディカルスパなどのクリニックではない施設に売る。

2. エルビウムヤグ以外の波長のレーザー機器を開発する。

3.  現状の機器で、3Wの出力が出ているが、大きさが同じままで、7W前後まで出力を上げることが出来ると、より応用範囲が広がる。

4. 現状の機器のまま、例えば目元周りの収縮の施術が出来る様な、他社と差別化が出来るパラメーターと使用法を探す。

5. ビジネスプランとして現状の機器を、クリニカルマネジメントのツールと、トレーニングされたナースをつけて、機器をレンタルし、ドクターとプロフィットシェアする。

などの提案をしてきました。

昼食までの間に少し時間があったので、実際に照射した臨床例を挙げてディスカッションとなりました。

ちょうど3日前に照射をしたパンテック社の技術スタッフだよ、として紹介されたのですが、ビックリ。

彼は昔DEKA社やCynosure社にいた顔見知りでした。

レーザーの世界は狭いですよね。

3時間ぐらいこの会社で過ごしたでしょうか?

お昼を食べにリヒテンシュタインの中心街にゆくことになりました。


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑮ リヒテンシュタインへ入国

おはようございます。

秋の快晴ですね。

今日10月15日(月)はクリニックFの開院日です。

予約をみると、遠方よりいらっしゃる患者さんも多いようです。

どうぞ道中お気をつけていらしてください。お待ちしていますね。

昨日は医局のコンペで、静岡の富士カントリークラブに行ってきました。

山岳コースで山を登り、坂を下り、最後には足ががくがくになってしまいましたが、時折顔を見せる富士山に癒され、楽しいゴルフをすることが出来ました。

富士山の見えるゴルフ場というのは、それだけで気分がいいですね。

お声を掛けてくださった先輩方に感謝です。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、先日滞在したヨーロッパはスイスとオーストリアの間にある小国。

リヒテンシュタイン公国での話。

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早朝。

オーストリアのブレゲンヌから、リヒテンシュタインに向けて出発です。

およそ1時間。このように

スイスの山並みが見える美しい景色が続きます。

まずはスイスの国境を越えます。

田舎道をしばらく走ります。

するとまもなく川が見えてきます。

この川がスイスとリヒテンシュタインの国境なのです。

橋の中央には国境を示す看板が。

リヒテンシュタインは、山の中にある国というイメージがあったのですが、盆地になっているのですね。

平らな土地が続きます。

牧草地帯。

家々も大きい。

さすが世界の富豪が集まる国です。

そうこうしているうちに、本日の目的地となるパンテック社のある工業地帯に入ります。

こちらの地域は、リヒテンシュタイン唯一の工業地域。

ゲートをくぐると沢山の工場が見えてきましたよ。

ヨーロッパ新興レーザーメーカーのパンテック社を、これから見学します。

 

 

 


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑭ 欧州古城ホテルにて会食 Castle hotel どうしたら英語が話せるのか?

おはようございます。

今日10月13日(土)はクリニックFの診療日です。

昨晩も診療後ずっと工学部博士論文を執筆していましたが、ここに来てなんとか概略が見えてきた感があり、少し安心しています。

レーザー医療を専門とする上では、レーザー工学との関係を切ることが出来ません。

僕は2000年に医学系博士課程に、2010年に工学系博士課程に進学したのですが、この10年間アカデミックな領域におけるIT技術の変化には、目を見張るものがありますね。

二つ目の博士論文ということで、初稿ではない“慣れ”があるというのもあるのでしょうが、10年前は発表のためのプレゼンテーションを作るのも、文章を打つのも、文献を検索するのも今より数倍時間のかかる大変な作業でした。

実体経済には周期がありますので、不況の時はそこでじたばたせず、空いた時間を使って勉強したり資格を取ったりして、自分の専門性や価値を高めることに時間を費やすべきだというのが僕の持論なのですが、勉強以外にも学んだことは多く、本当に良い時期に社会人大学院に進学したと思っています。

何よりも定期的に学術的なディスカッションすることで、発想が豊かになります。

二つ目の博士課程をまだ修了した訳ではないので、今後も気を抜かずに残りの大学院学生と臨床医との二重生活を、もうしばらく頑張ろうと思いますが、社会人になってからの大学院進学、お勧めします。

さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、先月訪れたヨーロッパブログの続きです。

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湖を散策した後、小高い山に登ります。

こちら、ローマ時代の城壁を生かした古城を利用したレストラン&ホテルに到着しました。

かなり急な石畳の坂を登ります。

入口。

入口をくぐると

こちらがこのホテルの入口です。

パンテック社長のクリストフ博士と、チューリッヒより車で同行してくれたゴーシュダッド博士。

三人で会食をしながら新たなレーザー機器についてのビジネスミーティングをしました。

出てきた料理はこの通り、オーストリア風?

こちらは鹿の肉でした。

最後に出てきたチョコレートプレートの配列も僕の好みでしたね。

ざっと、2時間の会食ミーティング。ヨーロッパでは3~4時間くらいかけて食事をすることも多いですから、割と今回はてきぱき(?)終わったほうでしょうか(笑)。

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僕はよく患者さんや同業者から、

どうしたら英語を話せる様になるのですか?

と聞かれることがあるのですが、僕自身はそんなに英語が上手いほうではないと思っています。もっと上手くなりたいと、毎日思っています(笑)。

でもそんな僕でも会話はきちんと成り立ちますし、ストレートな言い方で良い分、日本語よりも英語のほうが意思疎通がうまくいく時も少なくありません。

多分、海外で英語を話すのに必要なこと、英語を話そうと思うときに便利なことは、実は英語の語彙や発音、知識ではなくて、特定の分野の専門知識なのだと思います。

僕の場合は、それが医療やレーザー、機器に関することになるわけですが、話す相手もこういった分野の専門家になりますので、お互いに専門の話に関しては、相手が言わんとしていることがよく理解できます。また共通のワードも多い。

そして専門家である以上、ひとつひとつのトピックに対し、自分なりの意見があります。

この「意見がある」ということが海外では特に大事で、それが正しくても間違っていてもいいから「自分はこう思うけれど、あなたはどう思いますか?」というふうに「会話を楽しむ努力をする」必要があることをよく感じます。

ですので、これは言い方を変えると、もし

「自分には専門分野がないのにどうしたらいいのだろう?」

という場合には、好きなもの、興味のあるもの、得意なもので、自分なりに意見があるものをしっかりと持ち、それを自分のプロファイルとしてアピールしていけばいいのでしょうね

英語の知識は、本当に中学生レベルで十分。

関係代名詞や仮定法を会話で使うことなんて滅多にありません。

とはいえ、どんな言語もそうでしょうが、最低限2000語ぐらいの単語はどうしても覚えないといけませんよね。

日本人として生活するために、小学校で1006字の教育漢字を。

さらに、公用文を読むために必要な常用漢字(1945字)を学ぶのと一緒です。

特定の分野の話題については、さらにこの2000語以外の専門用語が必要となります。

ただ、専門用語はほぼ共通なので、ドイツ語圏の人とでもフランス語圏の人とでも、ロシア語圏の人とでも、たとえどちらかの英語が片言の英語であっても十分に楽しく会話が出来るのです。

僕も考えてみれば、レーザー機器の話、医療の話以外には、オペラやオーケストラの話、世界史の話、日本の文化の話、過去に行った都市の地理の話、ゴルフやスキーの話、ワインの話ぐらいしかしないですかね(笑)。

映画や絵の場合は、題目が違ったり読み方が違ったりして話が通じないこともあるんですが、オペラや音楽の場合もう少し通じやすい気がします。

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話を戻しましょう。

会食で伺ったこのレストラン、丘の上にありますので、見晴らしが素晴らしかったです。

最後にレストランの人が、古城内を案内してくれました。

興味深かったのが地下にあったこのワイン蔵。

かなり古い城壁を利用しています。

一部はローマの時代からあるのだとか。

こうして埃にまみれた何年も保管されているワインが、食事に出されるのですね。

良い経験になりました。

ちなみに今回のレストランは、こちらです。

行かれる機会がありましたら是非。

 


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑬ オーストリア最西端 ブレゲンツ音楽祭

さて、まとめる時間が出来たので、先月訪れたヨーロッパ出張、前半のスイス~オーストリア~リヒテンシュタインについてのブログをアップしますね。

ザンクトガレンの大学の街を出て、ブレゲンツに入ります。

ちょうどグーグルマップで、今回の車での移動工程の地理関係がわかるような地図を切り取りましたので書き込んでアップしますね。こちらのコースをチューリッヒから時計回りに一周したのです。

こちらブレゲンツの大通り。

ブレゲンツはオーストリアの西端の街。

音楽祭で有名なところです。

こちらのホテルで、リヒテンシュタインの新興レーザーメーカーであるパンテック社の社長

Dr.クリストフと合流。

この街は、クリストフの生まれ故郷なのだそうです。

本年末に日本で話をした時に、僕がオペラ好きなのを話し

たところ、この場所に宿をとってくれたのです。

ホテルに着いた時にはちょうど雨が降ったのですが、湖まで歩くことに。

こちらの湖岸で1946年から毎年7月にブレゲンツ音楽祭が開催されます。

ちょうど雨上がりで夕日が沈む時でした。

湖岸が何とも言えず、神秘的ですね。

遠くに舞台のセットのようなものが見えます。

たどり着いてみると、この夏に終わった

ウンベルト・ジョルダーノのオペラ「アンドレア・シェニエ」公演の舞台です。

解体作業が進んでいました。

この湖岸には毎年違った舞台を作り、一年ごとに違ったオペラを演奏するのだと、クリストフが説明してくれました。

そして来年の題目はこちら。

モーツァルトの魔笛です。これは興味ありますね。

ぜひ観てみたい。

こちらの湖からは、ドイツへの船が出る港があります。

このような船で出航するのですが、船でドイツに行くのも一興ですね。

この後ビジネスミーティングを兼ねて古城での会食が待っていました。

 


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