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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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特許事務所と知的財産 フラクセル3DUALとサーマクールCPTの次世代機

おはようございます。

今日は10月12日。クリニックFの診療日です。

昨日の休診日は、朝から特許事務所に行き、レーザー技術のパテントについての打ち合わせ。

工学部で研究してきた内容の一部が特許になるかもしれないのです。

新しい技術についてどこが特許条項に値するか2時間ばかりディスカッションしてきました。

実は、弁理士資格は、医師免許の次に取りたいと思った資格の一つなのです。

ちょっと前までは、英語、IT、会計学がビジネスマンの三種の神器だったのですが、今世紀を生き残るためには知財の知識が必要といわれてます。

少しづつ知的財産の分野は勉強していきたいですね。

そして日本美容外科学会のために24時間ばかり来日した、ソルタメディカル社のカルフォルニア本社フラクセルのマーケティング責任者のブラッドと銀座の日本料理店で昼食のミーティング。

フラクセル3DUALやサーマクールCPT、リポソニックスの次世代機について、特定すべき波長やDuration、臨床効果、その他2時間近く、医学的/工学的観点から熱く語り合いました。

2度目の打ち合わせですが、彼とは気が合いますね。

その後は工学部の博士論文に没頭。

11月1日に学位の仮審査会があるのです。

ヨーロッパブログは本日、時間があったら上げる様にしますね。


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑫ University of St. Gallen ザンクト・ガレン大学訪問

おはようございます。

今日10月11日は木曜日でクリニックFは休診日です。

今日は大学院と、特許事務所に行く予定です。

研究を続けてきた工学部の実験が特許が取れる可能性があるので、論文が公開される前に相談に行く予定なのです。

さて、僕のブログはスイスはチューリッヒからザンクトガレンに舞台を移します。

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ロストした荷物をチューリッヒ空港で受け取ります。

スイス到着、20時間後の話。

旅先で、しかも日本からの飛行機で荷物をロストしたのは初めてでしたが、着るものもないですし、心細いものですよね。

空港での手続きの後、すぐにDr.Gaustadの車で、オーストリアのブレゲンヌに向かいます。

夜に会食を兼ねたビジネス会議が予定されていたのです。

チューリッヒからオーストリアまでは高速で2時間ぐらい。

このような田園地帯を車は飛ばしてゆきます。

途中、ニコンの看板もありますね。

光学機器メーカーが多い地域なのだそうです。

ブレゲンヌに向かう途中、ザンクトガレンの街が見えてきました。

ザンクトガレン大学( University of St. Gallen)は、スイスのザンクト・ガレンにあるビジネス専門単科大学で、一般的にはHSGとの名前で知られています。

同行してくれたDr.Gaustadの母校でもあります。

ビジネス、経済学については、ヨーロッパにおいてトップレベルの大学で、大学ランキングでもヨーロッパ第13位に選出されたこともある名門。

国際的には同じスイスの名門チューリッヒ大学よりも評価が上なのです。

ドイツ語で授業がメインになるのであきらめたのですが、ヨーロッパ系の大学のMBAが欲しかった僕は、MBA取得当時、候補の一つに考えてた大学です。

「卒業して以来、ずいぶん久しぶりなのだけれど、ちょっと立ち寄ってみる?」と、言われ、

「それはぜひに」

ということで、インターを降りてザンクトガレン大学に向かいました。

キャンパスは見晴らしの良い山の上にあります。

昔は街に住んでいたので、毎朝山登りの様だったよと思い出話をしてくれました。

さらに感動したのがこの建築様式。

先進的なデザインは、60年代からほとんど変わっていないのだとか。

こういうところで勉強したら、発想も豊かになりそうですよね。

記念に写真を撮りました。

 


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑪ チューリッヒ 駅前大通り

チューリッヒ空港まで荷物を取りに行く前に、駅前大通りを歩きました。

こちらチューリッヒの有名な景色です。

駅前にアップルストアもありました。

チューリッヒ駅前大通りから続く路面電車。

スイスらしい景色ですよね。

一枚写真を撮ってもらいました。

駅から続く大通りはこちらでおしまいです。

肌寒くて急遽スイスで購入した茶色のネルシャツ。

さて、空港にロストした荷物を取りに向かいます。

 


iPS細胞と山中伸弥教授のノーベル賞受賞

おはようございます。

三連休が明けた今日10月9日(火)もクリニックFの診療日です。

連休中に素晴らしいニュースが飛び込んできましたね。

受賞が噂されてはいましたが、日本で最もノーベル医学生理学賞(正確には 医学または生理学賞)に近かった研究者山中伸弥教授 が賞を取りました。

1962年生まれの山中教授は、臨床医としてキャリアをスタートさせ、様々な経験を経た後臨床の中に問題意識を見いだし、99年に医学系研究者として転身。06年にiPS細胞の論文発表。

そして、今年2012年、50歳でノーベル賞受賞なんて、夢のような物語です。

99年というと、僕が医学博士号を取るために医学系大学院の入学試験を受けた年。自分の研究生活と重ねてしまいます。

特に1949年の時点では安全性がわからなかったロボトミー手術に対してポルトガルのエガス・モニス(Egas Moniz)博士へのノーベル賞授与で批判が高まったため、論文が発表されてから短い期間でのノーベル賞は慎重に選択されるのですが、それを超える功績があったのしょう。

さらに、ノーベル賞は生前に授与されることが条件ですが、共同受賞者の英ジョン・ガードン氏が高齢だったことも幸いしたのだと思います。

医師として、研究者として、本当に嬉しい。

そしてなによりも日本人として誇らしいことだと思います。

僕も興奮しています。

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iPS細胞、すなわち人工多能性幹細胞(Induced pluripotent stem cells)とは、一旦分化してしまった生体の細胞に、4種類(後に3種類)の遺伝子を導入することで、胚性幹細胞のように非常に多くの細胞に分化できる能力を持たせた細胞のことです。

マウスの皮膚の線維芽細胞から山中先生らによって2006年に世界で初めて作られました。

生物を構成する種々の細胞に分化することが出来る分化万能性は、胚盤期の胚の一部である細胞塊や、そこから培養されたES細胞、ES細胞と体細胞の融合細胞、一部の生殖細胞由来の培養細胞など、卵母細胞が関わった細胞の特殊能力でした。

ところが、iPS細胞の開発により、受精卵やES細胞をまったく使用せずに、すでに分化した細胞から、万能細胞を単離培養することが可能となったのです。

人体の皮膚などの細胞から、さかのぼって病気で壊死してしまった火傷後の皮膚細胞や、肝臓の細胞、梗塞後の壊死心筋細胞や神経細胞など細胞を作ることが出来ます。

白血病などの骨髄血液病変などにも福音でしょう。さらに輸血の時に足りない特殊な血液型の補充などにも大きな進歩があるでしょう。

胚細胞が必要な治療は、実際受精した卵子を利用しなければならないなど、倫理的な側面もありましたが、一旦分化したiPS細胞であれば、そうした心配もありません。

さらに、自分の遺伝子を使った細胞で、最新薬の治験もすることが出来るでしょう。

医学の未来が広がリますね。

一方で、どんな細胞へも分化増殖してしまう細胞は、癌細胞と一緒でいくらでも無限に増殖してしまいます、実際の生体利用にはまだハードルがあることも確か。

今後の研究に期待したいところです。

閑話休題(笑)

僕の専門であるレーザー医学/工学の研究分野でも、過去8つのノーベル賞受賞者がいます。

実は日本のレーザー技術のなかに、ノーベル賞が近いと言われている技術があるのをご存知ですか?

それは、X線自由電子レーザー(XFEL:X-ray Free Electron Laser)。

兵庫県に2011年9月に建設された世界最短波長のX線レーザー機器。

というか、大きさ直径450m、長さ1.6kmと巨大な施設。

0.06nmの波長のコヒレントなエックス線レーザー光を出力できる世界唯一の機器です。

一般に利用されるレーザー機器は可視光線の波長(600nm前後)ですので、それらに比較しても分離率10000分の1。

フェムト秒すなわち、千兆分の一秒の観測が出来ます。

細胞内のタンパク質の反応の観測や、分子や原子を観察することによる新たな物質の融合などに使える可能性がありますよね。

スーパーカミオカンデもそうですが、こうした大型の実験機器を作ることが出来るのは、莫大な研究費が国から出ることが条件。

日本の経済的な繁栄とは切っても切れないのです。

過去の蓄積によってできた日本の科学の財産。

不景気になるとこうはいきません。

この機器から次の分野のノーベル賞受賞が出ることを望みます。

 


■21st EADV Congress in Prague ‘Skin is Vital’⑩MBA Dr.Gaustad 古城ホテルにて チューリッヒ湖畔のランチ

おはようございます。

今日10月6日(土)はクリニックFの診療日です。

先週は出張で長いお休みをいただいたので、帰国後初めての週末、しかも三連休ということもあって、昨日と今日は患者さんでいっぱいです。

院長室で昨日も診療の合間を見つけては論文の仕上げも行っていましたが、さすがに深夜を迎える頃には抜け殻のようになりましたね(笑)。

しかし、短時間ながらぐっすり眠れましたので今朝には復活。

今日も集中力を切らさずに、患者さんの皮膚と心を大切にした質の高い診療を心掛けて、頑張ろうと思います。

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さて、ブログ「新国際学会周遊記」は、欧州出張記の続きです。

チューリッヒでは、ある製薬会社の仲介でDr.Gaustad氏と待ち合わせをしていました。

これから彼の車で、オーストリア(ブレゲンツ)に一泊し、リヒテンシュタインのレーザー会社を訪問する予定になっています。

日本で初めてお会いして以来、お会いするのは今回二回目です。

実は前回お会いしたときは、機器の話に終始してしまって自分たちの話はあまりしなかったのです。

今回はゆっくり会えるから、いろんな話をしようとメールでやり取りしていましたので、僕も再会を楽しみにしていました。

まずは、チューリッヒ湖の湖畔にある古城ホテルにて会食になりました。

スイスの名門St.ガレン大学のMBAを1970年代に取得して、製薬業界を主にマーケッターとして国際舞台で活躍してきたDr.Gaustad氏。

年齢をお聞きしたら、僕の親の世代でした。

お互いの自己紹介を兼ねての会食でしたが、僕もイギリス系のMBAホルダーですので意気投合しました。

スイスの料理を赤ワインとともにいただきます。

とても感じの良いホテルでした。

朝は雨がちだった天気も回復。

湖にはたくさんの魚がいましたよ。

さて、おいしい食事でおなかを満たし、空港にロストした荷物をピックアップに行きます。


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