TakahiroFujimoto.com

HOME MAIL
HOME PROFILE BOOKS MUSIC PAPERS CONFERENCES BLOG MAIL CLOSE

BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

BLOG|ブログ

■イタリア出張2012秋㉑ パヴァロッティが通ったモデナのレストラン EUROPA92

おはようございます。

今日12月22日(土)もクリニックFの診療日です。

世は三連休ですが、都心は朝から冷たい雨。結構本降りですね。

午後にはあがるとの予報ですが、どうでしょうか。

ご予約頂いている患者さんにおかれましては、道中気をつけてお越しください。

僕のほうはといえば、連日のスケジュールによる疲れが溜まってきたのか、小さな不調が一昨日あたりから出てきました。

とはいえ、ちょうど昨日は久しぶりに診療後なんの予定もなかったので、お酒も抜き食事も控えすこしゆっくりでき、だいぶ復活したようです。

診療と施術に支障はなさそうですので、ご安心ください。

さて、引き続き今年最後のヨーロッパ出張・イタリアでの様子にまたしばしお付き合いくださいね。

****************

イタリア・モデナで有名なのは、バルサミコ酢、フェラーリ本社、そしてオペラ歌手のルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti)とされています。

「神に祝福された声」、「キング・オブ・ハイC(三点ハの王者)」と評された美声の主 パヴァロッティ。

以前にも書きましたが、トリノ・オリンピックでの「誰も寝てはならぬ」は今でも記憶に鮮明ですよね。

そして彼はその舞台を最後に翌年2007年、モデナの自宅で亡くなったのです。

パヴァロッティのCDや演奏会の生涯売り上げは、同じ時代に活躍したローリング・ストーンズやプレスリーをはるかに凌いでいるのだそうです。

彼が好んで通ったというレストランに、今回食べに行きました。

「EUROPA 92」というお店。

生前のパヴァロッティの写真がたくさん飾ってありました。

さぞかし陽気で楽しい人物だったのでしょうね。皆に愛されていたことが伺えます。

レストランの内装はこのような感じ。

今回のドライビングコースの参加者、そしてインストラクターたちと会食です。

様々なイタリア料理に舌鼓をうちます。

パルミジャーノもあります。

バルサミコ酢につけて食べるのが地元の流儀とのことで、これは本当においしかったですよ。

こちらコースの参加者たち。

同じテーブルで食べているうちに、皆と仲良くなりました。

メールアドレスや名刺を交換して後日知りましたが、今回の参加者たちは各国の企業家ばかりで、本当の成功者たちでした。

趣味を通じて、とても良い縁ができたと思います。つないで下さった方に感謝ですね。

 


今年三報目の英語論文

おはようございます。

冬至の今日12月21日(金)はクリニックFの診療日です。都心は気温がなかなか上がらず、空もグレーですね。

昨日の休診日には、いつもの通り工学部大学院に行き、研究と論文書きをしてきました。

昨日の成果がこれ。

10枚の英文論文の校正最終版を電子ファイルでアップロードしてきました。

先ほど、編集室よりこのフォーマットクオリティが出版に値すると連絡がありましたので、これで校正も終わりで掲載決定です。

The electronic submission for SPIE paper number ****-*** has passed SPIE formatting quality check and is ready for publication, subject to review and acceptance of content by the Conference Chairs/Editors.

科学者として、国際誌に英語の論文が通過するのは、うれしいことです。

今年の10月で工学部大学院博士課程に所属して3学年目に入り、順調に行けばいよいよ満期の2013年9月の工学博士号取得がほぼ見えてきました。

同じレーザーを扱う分野でも、医学と工学では全くアプローチが異なり、自分でもとても苦労して、それこそ夜を徹して勉強した時もありましたが、40歳を超えて入学した工学部大学院の勉強でも、得られるものは本当に多かったです。

2012年は、レーザー医療をはじめとして、ペインコントロールの分野の論文や、医療経営学の論文を発表し、国際学会で発表する機会も多く、アカデミックな論文も僕にしては頑張って多数書き終えた充実した一年となりました。

海外のレーザー医療機器メーカーなどともたくさんの仕事をするようになり、秘密保持契約もあるため、これら最新の打ち合わせについてはすべてをこのブログでお知らせできないのがちょっと残念なのですが、そうした仕事が増えたことにより海外出張もまた一段と増えた年となりました。

究極のアンチエイジングとは、レーザーなどによる外面からのみのアプローチを指すのではなく、内臓へのアプローチや、脳を鍛えるアンチエイジング、そして精神のアンチエイジングも含めたものであるべきですよね。

そして、もっと哲学的、禅的なことまで考えれば、日々の鍛錬でもって内面を磨き鍛えてゆかなければ、外見も決して変わりはしないというのが、40を超えて見えてきた真理でもあります。

年齢とともに守りに入るのではなく、新しい分野に関する興味を失わず、今後も学んでゆきたいと思います。


Ulthera System(ウルセラ) デンマーク エリプス社 I2PL 赤坂の夜 

おはようございます。

今日12月19日はクリニックFの診療日です。

朝から吹く風が冷たかった東京ですが、空は綺麗に晴れていて気持ちがいいですね。

今月に入り、月初に北京出張はありましたが、それ以外は診療後毎晩忘年会や会食に出席しています。

 

お酒もそれなりに多く、おいしい食事で体重も増えてしまいました(苦笑)。

決意して、自分の顔に「ウルセラ」を照射しました。

ウルセラ(Ulthera System)は、超音波熱エネルギー照射することでSMAS筋膜を引き締め、収縮を図る機器。

ウルセラ社はアリゾナ州フェニックスにあります。

当初、超音波での施術はアメリカFDAの認可がなかなか通らずに苦戦していたのですが、現在は米国レーザー医学会学会員の友人や、米国で開業する著名医師のなかでの評価もどんどん上がっています。

ちょっと痛みがあるのですが、確実にリフトアップするので、気に入っています。

照射直後。頬から下が引き締まり、首の肌の緩みもなくなって、数歳若くなったと、スタッフには受けはよかったのですが、いかがでしょう(笑)?

同じリフティングの機器として知名度の高いサーマクールとの併用照射が効果が高いので、お勧めしています。

*********************************************

昨晩は、来日中のデンマーク エリプス社のジェンス・ピーターセンと赤坂で会食。

彼の来日は今年二度目ですが、仕事を抜きにしてなんだかんだ理由をつけては飲んでいます(笑)。

そういえば今年のヨーロッパ皮膚科学会の際にプラハでも飲みましたね。

クリニックFの治療では、IPL(フォトフェイシャル)を使用してシミを取るということは、原則しません。

単純にシミを取るのであればレーザー機器のほうが効果的ですし、IPLの利点は、肌のターンオーバーを上げ、波長によっては効率よくタイトニングをすることができることだと考えているからです。

ですが、デンマーク・エリプスシャのフラッグシップ光治療器の「I2PL」については、独自の理論でIPLを専門的に作り上げた独創的な機器であるだけにとても魅力があります。

ちょうど日曜日にユーザーズミーティングにも出席したのですが、通常のIPLは紫外線の害が及ぶ400nm以下の短波長側にフィルターを付けます。

レーザーを照射することによって、癌化するリスクは非常に低いというのは、この短波長のフィルターがあるからなのです。

一方で、近赤外線以上の長波長の作用を中心に利用するIPLもあります。

特に950nm以上の波長の場合は、真皮内の水に反応して熱を発生させることで効率よくコラーゲンやエラスチンが作られますので、タイトニング効果をもたらす目的で利用するのです。「リファーム」「タイタン」や「スキンタイト」などがこれに当たります。

しかしながら、水に吸収される波長を使うと必要以上に熱を発生するのも事実。通常のIPLのハンドピースが、やけどを防ぐために巨大な冷却装置を内蔵しているのはそのためです。

ちなみにこの接触冷却システムは、米国パロマ社に特許があり、IPLの器械が1台売れるたびに、パロマ社に1万ドル規模の特許料が収められています。

「I2PL」の面白いところは、Dual Mode Filterをつけたことで、950nm以上の波長もカットオフして、シミ(メラニン)に対する効果に集中した点。

他社に比べて低出力で治療が可能ですし、ハンドピースの重さのもととなっている冷却装置が必要ありません。とても軽くて扱いやすい。

さらに、赤み(ヘモグロビン)に対しては543nmと577nmという、特にヘモグロビンの吸収が高まる波長を意識したVL+という専門ハンドピースを用意しています。こちらのコンセプトは、同じくダブルフィルターを利用して、クリニックFでも活躍しているパロマ社「MaxG」のコンセプトと近いですね。

理論上は非常に興味深いのですが、この機器、ちょっと大きいのもあってクリニックFに入れてしまうと場所をとるのです。

何度かテストはさせてもらって良さはよくわかっているのですが、いろいろと自由にならないものもありますね。

「(機器が大きいので)本体の端を切って特別バージョンを作ってもらえないか?」

と試しに聞いてみたら、

「あれはデザインだからダメ」

と言われてしまいました(笑)。

 


レーザートーニング治療により消失した肝斑は放置すると必ず再発するという話

おはようございます。

今日12月18日(火)もクリニックFの診療日です。

都心は過ごしやすい一日となりそうですね。

さて、今日は「肝斑のレーザー治療における誤解」についてふれておきたいと思います。

肝斑にレーザー治療が応用されるようになってから、5年以上の歳月が経過しました。

治療の第一選択となるのは、2012年末現在、メドライトC6による「レーザートーニング」であることは各ドクター・関係者異論ないかと思います。

メドライトC6によるレーザートーニングは、状態によって必要な施術回数は異なってくるものの、確実に肝斑の色調を薄くさせる効果があります。

しかしながら、せっかく数回のレーザートーニング治療によって肝斑が消失しても、これをそのまま放置してしまうと、まず100%の確立で肝斑が再発してしまうのです。

再発性の疾患である肝斑の治療は、「色素の消失」と「再発防止のための肌質改善」、どちらもが成されて初めて完全な治療方法が確立したと言えるのではないかと思います。

レーザートーニングという治療は、肝斑の色彩を減少させる効果は確実にありますが、根本治療というよりは、対症療法に近いのです。

肝斑が再発する過程をよく観察すると、毛細血管の周りから色素が再発してゆくのがわかります。

女性の場合、特に生理周期によって定期的に皮下の毛細血管壁が緩み、中からメラニンを増加させる化学伝達物質が漏出するのです。

この漏出を抑えるために、毛細血管を縮小させておき、さらに持続した炎症反応を起こさないように肌質を改善することが何よりも大切なのです。

つまり、肝斑が表面から無くなったのちに、加えて行うレーザーや光を用いた補助治療を用いることの方が、はるかに重要な過程だと思うのです。

クリニックFでは、この補助治療に、IPLやフラクセル3DUALなどを使用していますが、こうした患者さんそれぞれの肌に適合したレーザーや光治療器を選択するのが医師の腕の見せ所であり、単にレーザー光機器が仕事をしているわけではないということなのですよね。


カテゴリー