おはようございます。
今日は9月14日(土)。クリニックFの診療日です。
台風が接近しているとのことですので、連休はちょっと心配ですね。都心も依然湿度が高く、蒸し蒸しした週末です。
とはいえ、そんな天気を肌でじっくり感じる間もなく、今日も朝から大忙し。欧州出張のおかげで土曜日が二回休診となってしまいましたので、久しぶりの土曜診療なのです。
今朝は髪を切ってきました。
これらは今週届いた本、また楽しもうと思います。
さて、今日はレーザーの機器選択の話を。
クリニックFでは僕の方針で、毎年秋頃にその年に得た情報を総括し、新規購入機器を決めることにしています。
具体的な流れとしては、年が明けて3月の米国皮膚科学会AAD、4月の米国レーザー医学会ASLMSの発表を経て情報を収集し、10月に開催される欧州皮膚科学会前後に欧州の動向を踏まえて、年末までに院内に導入する購入機器を選択しているのです。
今年は年始から5ヵ月連続米国出張、翌月より5ヵ月連続欧州出張と続きましたので、例年よりも機器の情報がより正確に入りました。
だいぶ自分の中で明確なものが見えてきましたよ。
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秋までに、新規のコンセプトで取り入れたいレーザーが出た場合は、レーザー機器の買い増しをしますが、年によっては購入したいと思える新規コンセプトの発表がなかったり、魅力的なアイディアが搭載された機器があっても、もう少し様子を見たほうが良さそうだな、と判断する場合もあります。
そうした場合は、新規機種の買い増しをせず、使用頻度の多いレーザー機器の、本体買い替えをしています。
レーザー機器も、機械ですので、新しければ新しいほど切れ味もよくなります。
本体の世代交代も必要なのです。
クリニックFを開業してから、最も買い替えを行った機種は、シネロン/キャンデラ社のベストセラーであるeMAX。
オーロラ、オーロラアドバンス、ポラリス、リファーム、ギャラクシー、トリニティ、マトリックスIRなどの機種が使用できます。
今年の5月に4代目の機器をクリニックに迎えましたが、平均1年7ヵ月ぐらいの使用で本体を入れ替えているということになりますね。
この機種を使用している方々は、定期的にクリニックFにいらしてくださっている方々なので、その方々に最も利益があるようにしているつもりです。
その上で今年さらに買い増ししたのは、eMAXの上位機種。
同じくシネロン/キャンデラ社のePLUSでした。
こちらはeマトリックスとeMAXの機能を合わせた機器ですが、単に合体器ではなく、特にインピーダンスフィードバックシステムが大きく改善。
中でも
たるみ治療の「サブライム」と
しわ治療の「モチーフIR」の
効果が絶品です。
2013年も振り返るとレーザー・アンチエイジング領域ではいくつも話題となったことがありましたが、その中でもePLUSのデビューは間違いなくその筆頭にくるでしょうね。
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ちなみに二番目の話題としては、 1995年にDr. Edward W. Knowltonにより発明され、すでに市場登場以来、10年の歳月が経過するサーマクールが挙げられます。
今年もトータルチップなど新たな技術が提供されてきましたが、開発の技術者が本社から減ってきてしまいました。
今後は新たな機器がデビューするとしても、外装が変るなどのマイナーチェンジに終始するのではないでしょうか?
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第三の話題としては、2011年にホヤコンバイオ社からサイノシュアに買収されてしまったメドライトC6とレブライトです。
肝斑治療に適応される「レーザートーニング」という治療は、国内で一部危険性について議論がなされていますが、世界的にはすでに常識となっています。
要は治療方針のプロトコールが確定しているかどうかなのでしょう。
日本では、メドライトC6がメジャーになりましたが、
2010年にデビューした上位機種、レブライト(REVLITE)も魅力的な機器。
機器としての安定度も増しています。
今年、メドライトC6と入れ替えるべきか迷っています。
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第四の話題としては、依然DEKA社のマドンナリフトがあげられるでしょう。
こちらは眼瞼挙上を行うマドンナアイリフトが先行して著名になりましたが、本来は顔全体の肌を入れ替えるべく施術をするもの。
クリニックFでは、各種ペプチドやサイトカインなどの独自配合の創傷治癒促進因子を施術後に併用しています。
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また、レーザー機器ではありませんが、昨年末から爆発的なヒット商品となった「水光注射」について最近よく意見を求められます。
僕自身は皮下へのドラッグデリバリーやペプチドデリバリーの一つの方法と考えており、ドラッグデリバリーやペプチドデリバリーについては興味がありますので、すこし調べてみたいとは思っていますが、注入物質の内容について慎重な検討は必要だと思います。