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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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パリIMCASからメリークリスマス

おはようございます。

今日は12月21日(土)。クリニックFの診療日です。

12月の土曜日、しかも明日からシンガポール出張ということもあり、今日は診療のご予約をぎっしり頂いています。

帰国は27日朝となりますので、通常の診療日を2日ほど休診日にしてしまうことになります。

外来再開は27日(金)からとなり、27日から年末30日まで3日間の通常予約は現在ほぼ満席状態ですが、とはいえ海外からお正月のために一時帰国される方含め年末しか施術が出来ない方のために、状況によってはいつもより早い時間から外来を開け、遅くまで診療を行うなど臨時措置もとれるようにしています。

もしも年内に予約がご希望の方がいらっしゃいましたら、外来でお待ちいただく可能性や予約枠の制約はありますが、基本的にできるだけお受けする方針です。

僕の出張中も、いつものように受付スタッフは出勤していますので、ご質問、ご予約のご変更などがありましたらご連絡くださいね。

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さて、毎年この季節になると、欧州の学会からクリスマスカードが届きます。

こちらはIMCAS本会(パリ)のもの。

International Master Course on Aging Skin

肌に特化したエイジング治療の学会です。

毎年1月にパリで開催される学会も来年度で16回目になりました。

僕も参加予定です。

こちらの絵がかわいらしいですね。

さて、今日も気合を入れて頑張ります。

 


2014年4月 フェニックス開催 米国レーザー医学会の口演演題が通りました

おはようございます。

今日は12月20日。

クリニックFの診療日です。

今日も寒いですよね。

クリニックFのスタッフの誕生日には、いつも花束をプレゼントしています。

今日も出がけにお花を買ってきました。

夕方までロッカーに隠しておこうと思います。

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昨日は寒かったですね。

休診日でしたので僕は、工学部大学院にて実験と論文執筆に行っていました。

昼過ぎに大学につきましたが、帰宅は夜11時ごろ。

頭を使ったので、ちょっと疲れました。

学生さんが実験されている分野では、新たなデータも取得できたようで、今後が楽しみです。

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そして、昨日ついに、連絡が来ました!

来年4月フェニックスで開催される米国レーザー医学会で、演題が口演で通過しました。

「EFFECTS OF A NOVEL VITAMIN C DERIVATIVE GO-VC, AFTER TREATMENT OF FRACTIONAL CO2 LASER IN ASIAN PATIENTS」

米国レーザー医学会ASLMSは、世界のレーザー医師としては、最もキャッチアップすべき学会だと僕は思っていますので、どんなに忙しくても演題申し込みはしてきました。

今年は、新規ビタミンC GO-VC のCO2フラクショナルレーザーへの応用演題です。

Dr. Fujimoto:
Your abstract, “EFFECTS OF A NOVEL VITAMIN C DERIVATIVE GO-VC, AFTER TREATMENT OF FRACTIONAL CO2 LASER IN ASIAN PATIENTS,” has been accepted for an oral presentation at the 34th Annual Conference of the American Society for Laser Medicine and Surgery to be held at the Phoenix Convention Center/Sheraton Phoenix Downtown Hotel in Phoenix, Arizona.

僕も学会Memberとなった2004年から毎年演題を出して、発表しています。

演題通過は、11年で、15演題目ですが過去の14の発表を振り返ってみると、まるでレーザー治療の歴史ですね。

2004年
4月 ダラス

①Non-ablative Skin rejuvenation,  Q-switched Nd:YAG Laser assisted with carbon suspended lotion

邦訳「カーボンアシストQスイッチNdYAGレーザーピーリングについて」

2005年
3月 フロリダ

②Non-ablative Treatment of Melasma utilizing a Q-Switched Nd:YAG Laser peel assisted with a topical carbon photoenhancer lotion, and adjunctive treatment with 633 nm Red Led Light

邦訳「カーボンアシストQスイッチ&ロングパルスNdYAGレーザーピーリングと赤色LEDの併用療法による肝斑治療ついて」

2007年
4月 ダラス

③The Treatment of Photodamage and Facial Rhytids Utilizing Fraxel(1550nm Erbium Glass Fractional Laser Resurfacing) and Thermacool TC (Monopolar RF) in Japanese Patients

邦訳「日本人患者光老化に対するフラクセルとサーマクールの併用療法」

2008年
4月 フロリダ

④Clinical evaluation of 1440nm and 1320nm multiplex Fractional laser (Affirm multiplex) delivered by microarray for treatment of photo aging for Japanese skin

邦訳「1440nmと1320nmのマルチプレックスフラクショナルレーザーの日本人肌光老化への使用経験」

⑤ESR analysis of free radical generated by Fractional resurfacing laser (1440nm)

邦訳「1440nmのフラクショナルレーザーにより皮下に発生する酸化物質のESR分析」

⑥Skin resurfacing utilizing a 2.79um Er:YSGG (YTTRIUM SCANDIUM GALLIUM GARNET) laser for asian patients

邦訳「2790nmエルビウム:YSGGレーザーによるアジア人肌の入れ替え」

2009年
4月 ワシントンDC

⑦Comparison of low fluence Q-switched alexandrite laser versus Q-switched Nd:Yag laser for the melasma treatment of Asian patients

邦訳「アジア人肝斑症例に対する低レベル・QスイッチアレキサンドライトとQスイッチヤグレーザーの比較検討」

⑧The Action of Antioxidants, Fullerene on laser therapy of pigment spots

邦訳「抗酸化剤フラーレンの色素斑のレーザー治療の反応」

2010年
4月 アリゾナ

⑨Comparison of low fluence Q-switched alexandrite laser versus Q-switched Nd:Yag laser for the melasma treatment of Asian patients

邦訳「アジア人の肝斑治療に対する、Qスイッチアレキサンドライトと、QスイッチNd:ヤグレーザーの比較演題」

2011年
3月 テキサス

⑩Clinical evaluation of 1550nm and 1927nm laser delivered by fractional for Asian patients of melasma and acne scars

邦訳「1550nmおよび1927nm(フラクセル3DUAL)の肝斑およびニキビ跡の使用経験」

2012年
4月 フロリダ

⑪Eyelid skin tightening for Asian skin: Conoarasuib stydy of Fractional Laser devices

邦訳「アジア人肌へのフラクショナルCO2レーザーによる眼瞼挙上術と機器比較」

⑫Detection of the different reactive oxygen species induced oxidative
stress in skin during 1550nm & 1927nm Fractionated Laser therapy

邦訳「1550nmおよび1927nm(フラクセル3DUAL)のフラクショナルレーザー使用後に発生する皮下のラジカル種の同定」

2013年 ボストン

⑬Detection of the Different Reactive Oxygen Species Induced Oxidative
Stress in Skin During CO2 Fractional Laser, RF, CO2 Fractional Laser and
RF Combination Therapy Respectively

邦訳「CO2フラクショナルおよびRF複合機(スマートサイドスクエア)使用後に発生する皮下のラジカル種の同定」

⑭High Temperature Heat Source Generation With a Very Low Power Level
Quasi-CW (Continuous Wave) Semiconductor Laser for Medical Use

邦訳「医療利用が可能な低出力半導体レーザーにより、高温ソースをつくる技術についての研究」

今後も頑張ろうと思います。


イタリアからパネットーネ(クリスマスケーキ)が届きました

おはようございます。

今日は12月19日。

今日はクリニックFでの僕の診療は休診で、今年修了した工学部大学院の研究室に顔を出しに行こうと思っています。

レーザーの次期研究の打合せもろもろです。

クリニックFのスタッフは出勤していますので、予約受付やご質問などはお受けできます。

03-3221-6461 にご連絡くださいね。

昨日、イタリアから僕の頭よりも大きな、パネットーネ (Panettone)が届きました。

イタリアでは、クリスマスの前4週間(待降節)に、各家庭で焼かれたパネットーネを親族や親しい友人に配る習慣があるのです。

一年ぐらい持つそうですので、楽しみにいただこうと思います。


忘年会続きます…。

おはようございます。

今日12月18日はクリニックFの診療日です。

クリニックFの今年の診療は本日18日を入れると、明日は休診日。

20日(金曜日)、21日(土曜日)と外来を開け、今週末から26日までシンガポールの出張の予定です。

27日の朝に再度帰国して外来を開き、年末の予定は、27日(金曜日)、28日(土曜日)、30日(月曜日)です。

既にキャンセル待ちの日程もありますが、年末の施術が必要であれば早めにお伝えくださいね。

さて、僕はといえば、11月の終わりから、毎日が忘年会です。

ふと気付くと大きなニキビが眉間に出来ていました。

不摂生ですが、この時期しょうがないですよね。

こちらは、先週末にご招待いただいたクリスマスパーティーで、プロの方に描いていただいた僕の似顔絵。

どうでしょう?似ていますか?

 


江の島のイルミネーション 根拠に基づいたレーザー医療とは EBM:evidence-based medicineのレーザー医療への応用 なぜ最新医学論文を読むことがが大切か?

おはようございます。

今日は12月16日(月)。クリニックFの診療日です。

天気の良い日が続きますね。

昨日の日曜日は、このところ評判になっている江の島灯台のイルミネーションを観に行きました。

烏帽子岩と

富士山を見ながら

江の島に沈む夕日を撮影。

この季節の湘南海岸は本当に綺麗です。

江の島に到着したのは夕方16時半ごろ。それから江の島を登り、展望台の入口のチケット売り場に並びます。

園内に入ったのはまだ点灯前。

17時きっかりにカウントダウンと共にイルミネーションが点灯するのです。

光った様子はこの通り。

日本ではなくまるでシンガポールにいるみたいな気持ちになりますね。

色彩の使い方が21世紀です。

関東三大イルミネーションに認定されるだけのことはあります。

灯台に登り、湘南海岸の夜景を見ます。

昨日は、ランドマークタワーも観ることが出来ました。

ほぼ真円の月を見ながら江の島を後にしました。

さて、前置きが長くなってしまったのですが、今日は少し真面目な話。

なぜ最新医学論文を読むことが大切か?

ということについて触れてみたいと思います。

長いです。

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レーザー皮膚治療は、西洋医学の中でも比較的新しい分野です。

レーザーでシミやあざを取っていた「点の治療」をしていた時代が20世紀。

その後、肌質を若々しくしたり、肌の透明感を上げたりと、「面の治療」をするための機器が21世紀になって数多く開発されました。

しかしながら、この10年で新しく開発された21世紀の機器に関しては、厚生労働省の認可が遅いために日本国内の大学病院などで最新の機器を使用することができません。

ドラッグラグやデバイスラグの問題は、以前もこのブログで伝えていますよね。

日本の場合、通常最新機器はまず大学病院に導入されて医師のトレーニングが行われます。

すなわち、レーザー治療はこの日本において医療分野の中で唯一大学病院でのトレーニングが難しい分野である、ということになります。

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一般的な診療を行う上で

「根拠に基づいた医療(EBM:evidence-based medicine)」

という考え方があるのをご存知でしょうか?

「良心的に、明確に、分別を持って、最新最良の医学知見を用いる」

“conscientious, explicit, and judicious use of current best evidence”

医療のあり方をさす考え方です。

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特に新しい西洋医学を治療に応用するにあたり、人体の生理反応や治療の効果や副作用には必ずしも再現性が認められず、同じ治療でも患者によって結果は異なることは常に指摘されてきました。

多くの治療法の中から、目の前の患者さんにとって最も最良の結果を生むためには医学的な根拠が必要です。

こうした根拠には、従来「生理的原則や知識」が重視されてきました。

さらに、それを補うものとして「医師の個人的な経験」や、「権威者による推奨」が治療法の選択根拠として用いられてきたのです。

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仮に、低出力レーザーを使用した肝斑治療を挙げて考えてみましょう。

生理学的原則や知識として

「表皮下部に存在する肝斑を取り去るためには、特定の波長の低出力レーザーにより、表皮下部のメラニンを破壊する治療が有効であろう。」

として治療法が考えられます。

この事実を証明するために

①医師の個人的経験:

「私の経験では、この波長のレーザー治療は肝斑の色彩を減らすようである。同僚もそう言っている」

または

②権威者による推奨:

「この治療法は当大学で100例以上の良好な成績を収めており、関連病院にも勧めている」

などを根拠にして、一世代前までは西洋医学の治療が行われてきたのです。

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しかしながら、この数十年で、医療や治療を行うにあたり、主に書籍・学会誌・論文発表を根拠にして、客観的な経験知を共有することがいかに大切なのかが、次第にわかってきました。

1980年代以降は米国国立医学図書館による「MEDLINE」など医学情報の電子デー
タベース化が進み、また疫学・統計手法の進歩によりできるだけバイアスを排した研究デザインが開発されるようになりました。

そうしたうちに、治療法などの選択となる根拠は

「正しい方法論に基づいた観察や実験に求めるべきである」

という主張が、カナダのマクマスター大学でDavid Sackettらにより提唱されました。

1990年にGordon GuyattによりEBM (Evidence-based Medicine) と名づけられました。

EBMという言葉の文献への初出は1992年ですので、もう20年以上前ということになりますね。

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こうした考えで、もしもレーザー治療を患者さんに、根拠に基づいた医療つまりEBMを用いて説明する場合。

「医学誌のレーザー治療ジャーナルの2004年10月刊行の論文によれば肝斑の治療方法における、治療法A(高出力レーザー治療と薬剤補充療法)の250件と治療法B(低出力レーザー治療のみ)の250件の比較調査を行った。

治療法Bの方が肝斑の逓減率は15%ほど低い結果が得られた。

ただし同雑誌2008年の4月の論文における追跡調査では50歳以上の患者の場合は逆に治療法Aの方が5%ほど完治率は低いとの結果である。

この患者は高齢であるので治療率の観点からは治療法Aが最適な選択となりうる。

ただし治療法Aは薬剤補充療法であり、これには他の副作用が報告されている。

よって治療法AおよびBの治療率およびもろもろの副作用の可能性を患者に掲示した。

最終的に治療法を選択するのは患者である。」

ということになると思います。

クリニックFにおける僕の立場は、実際の治療を行うエンジニア兼ドクターであると同時に、レーザー治療のコンシェルジュでもあります。

患者さんの肌を診断し、問題を解決するために、

僕は日々

「最新英語の論文を読み」

「レーザー機器を購入し」

「機器のメンテナンスをする」

こうしたことでエビデンスのある治療を選択していただけるようにしているのですよね。

 


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