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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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ニューオータニの生け花

夜は、米国企業の方々と、ニューオータニで天麩羅の会食でした。

ニューオータニはクリニックFからすぐなので、お弁当の調達や打ち合わせなど僕が最もよく利用するホテルです。

玄関には、背丈よりも大きな生け花があるのですが、毎回これを観るのが楽しみのひとつです。

今回も歩みを止めて、眺めてしまいましたよ。


平塚富士見コースでゴルフ

昨日の休診日は、平塚富士見コースまでゴルフへ。

聖心美容外科総院長の鎌倉達郎先生、城本クリニック銀座院院長の酒井直彦先生のお二方のラウンドに混ぜていただいてのゴルフでした。

このコースは僕の育った鎌倉藤沢からも近いですし、富士山がとても綺麗に見えるのです。昨日はちょっと曇っていて見えませんでしたが。

日本でのゴルフは今年2度目。

4年前に工学部の大学院に通うようになって、休診日をすべて研究に回していたら、すっかり回数も減ってしまいました。

定期的に回りたいものです。


Canonの魚眼レンズ

朝、診療前にモチベーションを上げたり、自分の中のピントを合わせていくのに、時々カメラを使ってちょっとした場所を撮影したりしています。

寝不足でぼんやりしているときも、こうして被写体を探してレンズでピントを合わせていくと、その日の仕事の焦点もそのうちクリアになり、ピントが合ってくるのですから、不思議です。

ホノルルで50mm F1.2のレンズを購入しようと悩んでいたのですが、注文したところ一時的に欠品。そこで、魚眼レンズに注文を変更しました。

早く外で撮りたいですね。

※※※

さて、明日と明後日は休診日を頂き、僕は一泊出張に出かけてきます。

今回は久しぶりにわくわくするような仕事の話。楽しみです。

皆さんも良い連休をお過ごしください。


ダニューブ川ほとりで会食を

セルビアのクリニック見学の後、皆でダニューブ川(ドナウ川)ほとりで食事をしにいきました。

とても感じのいい場所でしたが、実はセルビアの山岳地方で未曾有の洪水があった直後とのこと。

僕は海外にいたので知らなかったのですよね。

極めて長閑な風景に見えますが、この日は被害者のためにベオグラード中のお店で音楽は禁止という状態でした。

水量は増えていましたが、景色はこの通り。

こちらのレストランのメニュー。

僕は好き嫌いが無いので、セルビアっぽい料理を頼むよと言ったら、このようなビールと料理が。

どれもおいしかったですよ。

ドナウ川の畔で会食では、 宗教問題やユーゴスラビア問題なども話題に上がりました。

日本の宗教観についてずいぶん聞かれたので、日本人は無宗教だ言われるけれど信仰や生活習慣は、神道、仏教、禅と大きく3つに分かれ、それぞれの影響を受けているんだなんて話もしました。

仏教という言葉ばかりか、禅や神道という単語が彼らから出てきましたので、少々驚きましたが、海外に行くと必ず政治や宗教観の話になりますから、それについてどう答えるか自分なりの意見をきちんと話す必要性をいつも感じます。

世界の長い歴史の中では、わずかな主義主張や文化感の違いが、国を崩壊させるようなことにつながるわけですものね。

こうして考えると、日本人の共有している常識は、世界から見ると極東の一部の国の非常識なのかもしれません。

科学(医学と工学)という共通言語(専門分野)を持ちながらも、世界を実際にみながら、広い視野を身に着けたいと思いましたよ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ホテルに帰ると、目の前の夜景こちら。

初セルビア宿泊です。


●2014年夏 ボディのための医療機器 その① 脂肪吸引と機器総論

今年は痩身とそれに関連する機器についての本を出版させて頂く機会に恵まれたこともあり、メディアの方や患者さんからご質問を頂いたり、ご取材を受けたりすることが増えました。

とはいえ、クリニックFではクリニック自体のコンセプトや方向性、そして規模の問題もあり、ボディの施術をメニューに加えて前面に出すのはなかなか難しい現状があります。

そのため、こうした施術や治療に興味を持たれる同業のドクターに情報をシェアしたり、アドバイスをさせて頂いたりというスタンスで、現在は関わっています。

一方、僕が活動を主にしている学会やコンベンション、大学での研究室などに目を向けますと、ボディのための医療機器もここへきて多くが出揃ってきましたので、これらの機器についてブログ上で総論する良いタイミングだと思っていました。

同業者の方には、日々の診療で本当にお忙しくされている中学会に参加されることすらままならなかったり、遠方で実際お目にかかったりするチャンスがなかなかなく、ブログでの情報を楽しみにしてくださっている方もおいでになるようですので(ありがたいことです!)、限られた空間でのシェアリングにはなってしまいますが、忘備録も兼ねて2014年夏の段階での情報を、ここから数回に分けて整理しながら、ボディの機器についての総論をまとめておきたいと思います。

しばしおつきあいください。

※※※

まず大前提として、メディカル/エステティックに関わらず、ボディの施術というと「痩身」「体重減少」と直結される方が多くいらっしゃると思います。

しかしながら、医学、アンチエイジングの視点からいえば、この言い方には多少偏りがあり、実際ウェルネスを考えていくとそのとらえ方は大きく異なることに気づくはずです。

医療的に美しいボディを作ることを指すのに、英語ではBody Contouring(ボディーコントゥーリング)という言葉があります。

「痩身」ではなく、「(美しく曲線を作るように)輪郭を作る」

実際の体を彫刻する、Real Body sculpturing(リアル ボディ スクラプチャリング)と表現する医師もいます。

これらの施術を一手に担ってきたのは、米国では形成外科医や美容外科医で、脂肪吸引という手術を用いてきました。

この施術は、脂肪を減らしたい場所に管(脂肪吸引管、カニューレ)を挿入し、陰圧で吸引、除去していくものでしたが、局所麻酔薬と止血材の過剰投与や、アナフィラキシーショックによる心停止や、脂肪塞栓などによる、血栓症や呼吸不全などの死に関わる事故も報告されるようになりました。

ご存知のことと思いますが、医療事故と医療ミスは似て非なるもの。

医療ミスは人的なミスが重なって起こりますが、医療事故は通常の医療を行っていても一定の確立で起きてしまうもの。

我々医師は、こうした脂肪吸引の医療事故を防ぐために努力はしてきましたが、限界はありましたね。

脂肪吸引は、その後、体内式超音波、体外式超音波、レーザーアシスト、ジェット水流によるアシスト、ベイザー超音波などの技術が付加され現在に至っています。

また、脂肪吸引以外には、

■痩身メソセラピー(フォスファジディチルコリン・αリポ酸など)

■カーボメッド(炭酸ガスを針により注入する)

■内服抗肥満薬 (ゼニカル・サノレックスなどの体重減少薬)

などが挙げられます。

一方、機器による痩身は、米国市場では、2005年に設立され、脂肪組織を氷結によって溶解させる技術を開発してきた会社、Zelitiq(ゼルティック) 社によって、一気に市場が開けました。

1.温度を低下させて脂肪細胞のアポトーシスを図る

という発想はあまりありませんでしたので

〇氷結(クライオ)

は、衝撃をもって市場に受け入れられました。

反対に、

2.温度を上昇させて脂肪細胞のアポトーシスを図る

機種は比較的医師には理解しやすいと思います。

脂肪に対し、温度を変化させるのためには、以下のような物理的な知識が必要です。

この脂肪組織の温度上昇のために、現状利用されているエネルギーソースとしては

〇レーザー

〇RF(ラジオ波)

〇超音波(キャビテーション)

〇HIFU(高焦点型超音波)

〇EMS(電気的筋刺激)

〇パルス電磁場

があります。

こうした熱による組織の変化には、以下のような生理学的根拠があります。

さらに上梓されている多くの論文を分類すると、この修復過程には大きく二つのシステムが関わっています。

とはいえ、米国の現状の機器痩身の市場は、70%がゼルティックです。

痩身市場の本場である米国で、圧倒的なシェアと言えますね。

次回は、ゼルティックについて総論したいと思います。


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