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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:書籍・雑誌・漫画・文藝

芸術の秋第五弾 「ねじまき鳥クロニクル」の舞台観劇

芸術の秋第五弾。

村上春樹が42歳の時に書いた小説、「ねじまき鳥クロニクル」の舞台版を観にいってきました。

舞台演出や脚本がイスラエル人であったのもあり、舞台稽古も日本語、英語、イスラエル語が混じって不思議な雰囲気だったと伝え聞きましたが、特にダンスの肉体の動きに関してはインパクトありましたね。

村上春樹は賛否両論あるとは思いますが、僕は「風の歌を聴け」からのファンで、もちろん全作を買って読んでいます。

ジャズやクラシック音楽についての造詣も深く、料理などの話も多いので、まるで情景が浮かぶ様な五感と想像力を刺激する文章ですよね。

さらに、村上春樹の描き出す世界観は、著作を跨ぐことはあっても、原則としてその世界の外には出ない。全てが自己完結する様に書かれているのです。

特にねじまき鳥クロニクルは、村上作品が世界各国に読まれるきっかけになり、いまだに最高傑作と言われる本。

特異なキャラクターや、物語の展開のスピード感、挿入される小話。どれを取っても比類するべき著者が他にいないですよね。

楽しみました。も一回観に行こうと思い、チケット買ってしまいました。

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舞台『ねじまき鳥クロニクルトップクリエイターたちの手で舞台化された村上春掛の代表作に

成河、渡辺大知、門脇麦らが再び集結して再演!

村上春期の傑作長編「ねじまき鳥クロニクル」を、インバル・ピント、アミール・クリガーの演出、藤田貴大の脚本で舞台化。音楽を大友良英が手掛けた創造性豊かな舞台の再演が実現した。

多くのキャスト陣が初演から続投。主人公の岡田トオル役を、成河と渡辺大知が二人で一人の人間の多面性を演じ、村上ワールドにいざなう不思議な女子高生・笠原メイ役を門脇麦が演じるほか、綿谷ノボル役は、初演で衝撃的なダンスシーンを見せた大貫男輔と共に、首藤康之が新たにWキャストとして参加。

そして、加納マルタ・クレタ姉妹役に今回挑むのは、宝塚歌劇団で娘役として活躍した音くり寿。

演劇に新たな次元をもたらす必見の話題作、決してお見逃しなく!


オフェンシブ栄養学

オフェンシブ栄養学がいよいよ出版され、反響いただいています。

僕も参考にした文献とともに、読み返しているところです。

医学の歴史は近代までは、栄養不足と感染症との戦いでした。

クリミア戦争の兵士に対して感染症の予防に大きな功績を残したのはナイチンゲールでしたが、日本の戦国武将達も各地の温泉で傷を癒した事でしょう。

医学は、いかに正確な情報をいかに手に入れるか?

さらにその情報をいかに根拠をもって、取捨選択するかが生死を決めていたわけです。

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徳川13代家定将軍(享年35歳)、14代家茂将軍(享年21歳)は短命で、脚気(ビタミンB1不足)で亡くなっていますが、これは白米信仰のせいと言われています。

玄米にはビタミンBが豊富に含まれていますが、精米してしまうと無くなるのです。

当時脚気は、なぜか高貴なものの方が罹患した病気でしたが、感染症の可能性も否定できなかったのです。

明治時代の陸軍と海軍では兵士の四人に一人が罹患し、死亡率が2%もあった脚気対策を、陸軍軍医の森林太郎(小説家の森鴎外)と、海軍軍医の高木兼寛がそれぞれ指導することになりました。

感染症を疑った鴎外が指導した陸軍では、日露戦争期間に27000人の死者が戦死者以外に出てしまい、一方で栄養素に注目した高木兼寛が指導した海軍では病気による死者がほとんど出ませんでした。

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病気になったら薬を飲む人は多いと思いますが、薬は基本的に病気に対して処方するもの。

マイナスをゼロにしかできません。

健康な人は栄養素の高い食材を取り、場合によってはサプリメントで補填して、健康の予備力を上げておくことが大切となります。

現在では、多くの医療情報がインターネット上に載る時代ですので、新たなサプリメントや治療法に興味を持ったら是非、日本語以外の言語で検索を掛けてみてください。

日本語の健康医療情報、美容情報が、いかにガラパゴスであるか、驚くと思いますよ。

これからの時代は、解法暗記の記憶力勝負の勉強ではなく、多くの情報を得て、自分でジャッジできる教養を身に着けることが大切なのかもしれませんね。

 


『一勝九敗』

先日の講演会で聞いて、買ってみた本。

広島は中区のユニーク・クロージング・ウエアハウスという小売店から、フリースの流行に乗って世界のユニクロへ。

ビジネスも研究も、他人の考えの追従では、勝っても負けても利幅が少ない。

でも10回に一度でも大勝ちすれば十分にお釣りが来るって事ですね。

本書の冒頭に、高度成長期から考えると、日本は20年の成功から10年の失敗をしてしまったと書いていますが、この本が書かれたのは2003年のこと。

まさか日本の失敗が30年続いてしまうとは、柳井さんも予想できなかったでしょうね。

安さが最も良い事の様に言われ続けて30年。30年間、給与も価格も変化無かった日本は、世界的にはあり得ないぐらい安くものを売る国になってしまっています。

ダイソーが100円で買えるのは世界中で日本だけ。

先だってのアメリカの友人も、ダイソーは2ドルが基本と言っていたので300円ですよね。

最近になってインフレの圧力による賃上げのニュースが多く入る様になりましたが、賃上げで購買力が上がれば、回り回って製品のクオリティも上がります。

良い事だと思っています。


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