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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:欧州 ロシア サンクトペテルブルグ編

2011年7月ロシア出張・フラーレン国際学会① サンクトペテルブルグに着きました

昨日はエアロフロート航空を使って10時間でモスクワに到着。日本との時差は5時間ですから、ヨーロッパやアメリカよりも時差の調整は楽かもしれません。

多少のディレイがあったので、空港からトランクを持ったまま、ボリショイ劇場に直行しました。

モダンバレエのチケットを取っていたのです。

開演後、30分遅れでの到着。交渉の末入れてもらえることに。

ボリショイ劇場は長いこと修繕作業をして新館での公演を続けていましたが、いよいよ今年の秋に旧館のリニューアルが終わるそうですよ。

また帰国したら書きますが、ロシアのモダンバレエは前衛化していますね。ちょっと驚いた演出もありました。

今日はモスクワからサンクトに移動。

2年ぶりにサンクトの街を歩いています。気温は16度。半袖ですと肌寒いです。

無事にネットが繋がりましたので少し安心です。

明日は朝からフラーレン国際学会会場に向かいます。

またこのブログでご報告してゆきますね。


モスクワとサンクトペテルブルクにいってきます

現在、先週訪れたイタリアのブログが続いていますが、僕はサンクトペテルブルクで開催されるフラーレン学会の発表のため、ロシアに向かいます。

あちらの通信事情がわかりませんので、昨晩徹夜でイタリアブログを書きました。

少しづつ公開される様になっていますので、トスカーナの景色をお楽しみくださいね。

成田空港は曇り空ですが、あちらではバレエのチケットを取っているので楽しみにしています。

9日土曜日の朝に帰国予定です。

その間、クリニックで電話予約は出来ますので、ご連絡くださいね。


ロシアから成田トランジットへ

さて、様々な体験をすることのできたロシア、サンクトペテルブルグともいよいよお別れです。

帰りの飛行機はモスクワまでがこのS7という航空会社の機体。

行きにも書きましたが、7月のロシアを上空から見ると、草原の国ですね。

モスクワ空港の風景です。

モスクワからはJALを使って成田に向かいました。

長くなりましたがロシア、サンクトペテルブルグで行われたフラーレン学会の出張記はこれで終わりになります。


歴代ロシア皇帝の永眠の地

7月のロシア出張記は、まだ続きます。

さて、この写真の地は、ペトロパヴロフスク要塞です。

要塞の城郭が、写真でわかりますか?

サンクトペテルブルグの歴史は、この要塞の建設が始まった1703年に始まりました。

エルミタージュ美術館やイサク聖堂の対岸にあたる場所。ネヴァ川をはさんでエルミタージュ美術館がきれいに見えます。

この要塞の中央にあるのがペトロパヴロフスク聖堂。

鐘楼の高さも122mあり、サンクトペテルブルグの遠くからも目視できるこの聖堂に、ピョートル大帝以降の歴代皇帝が埋葬されているのです。

観光客でいっぱいですね。

シンプルな外観と違って、内装は素晴らしく荘厳です。

実は昨日訪れたエカテリーナ宮殿から北に少し歩いた場所に、ロマノフ王朝最後の皇帝・ニコライ2世の家族が住んだアレクサンドル宮殿という、小さくひっそり佇んでいるような宮殿がありました。

現在外装の修復もされておらず、一部のみの公開でしたので、あまり写真も撮らなかったのです。

でも、この古びた宮殿は歴史的にはとても大きな意義を持っていました。

ニコライ2世とその家族が、その宮殿で1905年以降、引きこもった生活をおくっていました。日露戦争での敗戦が、ロシア皇室の権威を失墜させたのです。さらに1917年のロシア革命で家族はシベリアに連行され、ロマノフ王朝の血脈を絶つために、子供を含め全員が処刑されました。

アレクサンドル宮殿には、所持品や家族写真のパネルの展示があって、僕はとても心が痛くなるような気持ちを味わったのですが、実は、ニコライ2世とその家族は、1998年になってようやく、この歴代皇帝が眠るペトロパヴロフスク聖堂内に埋葬されることを許されたのだそうです。

19世紀、20世紀に起こった政治的革命は、皇室を全員処刑して、血脈を絶つという形で決着をつけた場合が多いですよね。

この場所を歩いていて、ほぼ同じ時代に、大政奉還という形で、政治を天皇に奉還し、公には無血革命を行った徳川幕府と明治時代のブレインたちの方法が、いかに斬新で、優れていたかをふと思い出し、僕は日本に生まれたことをとても誇りに思いましたよ。


ロシア学会でのフラーレン最新の研究

ロシアのフラーレンの学会の演題の話に戻りますね。

今回の学会は医学的な演題とともに、化学的な演題が多かったので、趣が違いました。

サッカーボール状のフラーレンを、化学的にどう成長させるか、その技術の発表があったり、

最新のナノチューブの話があったり、

そしてこのフラーレンの毒性についての発表。

このちょっとミゼラブルな映像になりそうな、ラットの切断面が、良く見るとキウイなのですよ。

観た目も大きさも似ていますし、ウィットに富んでいますよね。

そのほか、フラーレンの工学的な使用用途などにも演題は触れられました。

炭とダイヤモンドに次ぐ第三の純炭素物質であるフラーレン。

僕たちはその高い抗酸化能力を使用して外用剤を作っているわけですが、さまざまな用途に対する研究がなされていて、非常に興味深く聞くことができました。

 


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