昨日のゴルフ医科学研究所の新年会。
講演は般若心経の解説と記憶法について僕が行いました。
講演を決めたのは約半年前。
そこから10冊以上の般若心経の解説書を常に持ち歩き、隙間時間があれば読み、理解を深めようとしましたが、毎回新しい本を取るごとに発見があり、2500年の歴史を持つ仏教の真髄の深さに驚くばかりでした。
先月インドに滞在した時も思ったのですが、インドは数学的に0の文字概念を世界で初めて作った国。
これがアラビアを介してヨーロッパに伝わり、数学を大きく変化させたのはご存知の通りですが、般若心経に出てくる三つの言葉。「空」と「無」と「不」の違いをきっちり認識し直すことが理解を深める第一歩なのではと思います。
あくまで僕のイメージですが、「空」が一番難しく、本には実体のないこととよく説明されていますが、科学的には定まった状態ではないことなのだと思います。
世界は17種類の素粒子から出来ていますが、これらは常に揺れていて、ある観測時において実際どこにあるかは定められません。
反対に一つが同定できると他の相対位置がわかる。「我思う故に我あり」=「我思わなければ我なし」みたいな概念でしょうか。
そして「無」は0や真空に近い概念。
「不」は否定の意味ですよね。
そもそも短い般若心経を要約すると、最初に出てくる「照見五蘊皆空、度一切苦厄」に集約されます。
五蘊「人間を成り立たせている五つの要素。色(しき)(=肉体)・受(=感覚)・想(=想像)・行(ぎょう)(=心の作用)・識(=意識)」が皆空であると気づくことで、「一切の苦厄から解放される」という意味なのです。
つまり色即是空。受即是空、想即是空、行即是空、識即是空。
例えると「心頭滅却すれば火もまた涼し」。
これを色々な言葉で繰り返し説明しているのですよね。