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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:北米 フィラデルフィア編

フィラデルフィア(Philadelphia)とニューヨーク(New York)

ボストンにも大学が多いですがここフィラデルフィアにも多くの大学があります。街を歩くと大学の校舎ばかり。

「医学の源泉と革新の街──フィラデルフィアとニューヨークの二重奏」

フィラデルフィア(Philadelphia)とニューヨーク(New York)は、アメリカ合衆国北東部に位置する大都市であり、地理的にも歴史的にも深いつながりと微妙なライバル関係を持っています。

地理的関係

両都市はおよそ150km(約95マイル)ほどしか離れておらず、電車で2時間足らず(アムトラックの「Acela Express」なら約1時間半)で移動可能です。この近接性が、経済的・文化的な交流や競争を生んでいます。

歴史的背景

フィラデルフィアは、かつてアメリカ合衆国の首都であり、独立宣言(1776年)と合衆国憲法(1787年)の起草の舞台でもありました。一方、ニューヨークは独立後に急速に発展し、1790年には首都の座を奪い、その後は経済・文化の中心都市として地位を確立していきます。

つまり、
フィラデルフィアは「アメリカの知の源流」
ニューヨークは「資本と文化の巨大なハブ」
という違いが、今日までの両都市の性格を形作っています。

フィラデルフィアとニューヨーク。この二つの都市を医学という視座から見つめるとき、我々は「伝統」と「革新」、あるいは「源泉」と「奔流」という二項対立的な構図をしばしば見いだす。

○フィラデルフィア:アメリカ医学の原点

アメリカ最古の医学校「ペンシルベニア大学医学部(Perelman School of Medicine)」は1765年創設。これは、北米大陸における近代西洋医学の端緒とされる。Wistar Institute(1892年創設)をはじめとする基礎医学研究の拠点も古く、米国内でも先駆的役割を担ってきた。
さらに、トーマス・ジェファーソン大学(現在のSidney Kimmel Medical College)も1838年創設と長い歴史を持ち、アメリカ内科医学の臨床教育においては名門中の名門とされている。
また、かのベンジャミン・ラッシュ(Benjamin Rush)は、米国建国の父にして精神医学のパイオニアでもあり、フィラデルフィアは精神医学、神経学の発祥の地でもある。

○ニューヨーク:革新と多様性の最前線

対するニューヨーク。マンハッタンに集まる世界有数の医療機関群──コロンビア大学医学部(Vagelos College of Physicians and Surgeons)、マウントサイナイ医科大学(Icahn School of Medicine)、ニューヨーク大学医学部(NYU Grossman School of Medicine)、ロックフェラー大学──これらが形成する「医学の超密集ゾーン」は、研究・臨床・バイオテクの三位一体体制を敷く。
たとえば、ロックフェラー大学では免疫学のジャンルにおいて数多くのノーベル賞受賞者を輩出(例:Bruce Beutler, Jules Hoffmann/2011年・自然免疫機構の解明)し、その研究の深度は「自然免疫研究のメッカ」と称される。
NYUは、MRIによる神経画像研究と精神疾患研究において革新を生み出し続けているほか、Mount SinaiはAIを活用したプレシジョンメディスンの先進拠点として知られる。

両都市の相補性と人材交流

興味深いのは、この二都市が競合するだけではなく、人的交流によって相互補完している点である。ペン大の修了生がロックフェラー大学の研究室へ移籍し、逆にNYUの臨床フェローがJefferson Healthの神経内科に学ぶといった例は枚挙に暇がない。
実際、2018年以降の米国医師国家試験(USMLE)Step3の上位パフォーマンス校ランキングにおいて、ペン大とコロンビア大は常にトップ5を争っている。

結語:共鳴する「知の二都」
フィラデルフィアは「歴史ある臨床の器」、ニューヨークは「革新を巻き起こす発酵槽」。両者はしばしば対比されるが、本質的にはアメリカ医学の東海岸の両輪であると言える。
近年では、フィラデルフィアのCHOP(Children’s Hospital of Philadelphia)とニューヨークのMemorial Sloan Kettering Cancer Centerによる小児がんのバイオマーカー研究の共同プロジェクトなど、都市を越えた研究連携も盛んである。

二つの都市が奏でる医学の二重奏──それは、歴史の響きを継ぎ、未来への音階を編み出す、「医知のシンフォニー」と言えるかもしれない。


いいゲームでした

山本もよく抑えてていたし、最後の追い上げは、ビデオ判定のスチール失敗で終わってしまったけれど、いいゲームでした。

https://www.facebook.com/1486146253/videos/pcb.10237081272839910/848285207466360

オータニはヒットのみ。

あとちょっとでのホームラン見たかったなあ。風向きが悪かった。


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