医師国家試験。
もう30年前に僕も9割近く得点しましたが、当時はそれこそ大学受験以上に人生で一番勉強もしました。
記憶も必要ですが、考えないといけない理論問題もあって、医師国家試験はよく考えられた良い問題が多いと思っていました。
ただこれがAIで軽く合格点を取ってしまうと思うと、彼らはきちんとした推論も出来るという事。
医療分野は、医師と患者との情報の非対称性が大きな特徴でしたが、一定以上の能力があれば患者さん側も、医師と同じ知識が持てるという事になりますね。
医師国家試験。
もう30年前に僕も9割近く得点しましたが、当時はそれこそ大学受験以上に人生で一番勉強もしました。
記憶も必要ですが、考えないといけない理論問題もあって、医師国家試験はよく考えられた良い問題が多いと思っていました。
ただこれがAIで軽く合格点を取ってしまうと思うと、彼らはきちんとした推論も出来るという事。
医療分野は、医師と患者との情報の非対称性が大きな特徴でしたが、一定以上の能力があれば患者さん側も、医師と同じ知識が持てるという事になりますね。
天才的な外科医って、やはり器用さとセンスに加えて経験だと思う。
日本の場合最短で医師免許取って24歳。
その後トレーニングを開始するけれど、大工さんや工芸家はそれこそ15歳からスタートできる。
美容形成も職人であるを考えると直美も一つの選択肢なのかもね。
例えば15歳でピアノを始めてプロになれる人はいるかもしれないけれど、24歳で始めたら世界的な奏者にはなれないと思います。
外科医の腕の違いは、沢山手術みていれば直ぐわかります。
ただ共通しているのは、自分が手術を下手だと思ってる外科医はほとんどいないという事。
例えばプラモデルとか、技巧派の建築とか、上手く作れる人っていますが、そういう人に手術をしてもらえるときっと上手いのになあと思う事があります。
マレーシアでのパーティ。
ベストドレッサー賞があったんです。着物持っていけば良かったと後悔。
日本は直美問題(「直美」とは、「直接美容医療」の略称)で医師が居なくなると大変な議論になっていますが、海外ではそもそもエステサロンというものが無いので、最初から美容に関わる医師も多いです。
今のエステサロンで行っている施術をメディカルスパが引き受ければ良いのです。要はまだまだ日本の美容医療にはパイがある。
一方で日本は保険診療のおかげで、医療は無料だと考える患者も多く、一般診療医師は、時間的にも、精神的にも、経済的にも無理をしている状態。
これが改善されない限り、医師の美容への流出は減らないと思います。
僕も12年間大学医局人事にいたので、良く内情が理解できます。
しかしながら、経済会には需要と供給の「神の手」というものがあります。
10年もしないうちに美容の世界から一般診療医に戻る医師も必ず増えてきます。
若い先生方も一般診療医に戻った時に、きちんと診療が出来るように、専門医を取るぐらいの初期トレーニングはしておいた方が良いとは思いますけどね。
結論「直美は自分のためらなず。」
僕は専門医を取得した後に大学院生に行きましたが、医学系大学院時代、30歳前後の時に、レーザークリニック経営と同時に在宅診療の仕事をしていた時期があります。
医局人事で東京都高齢長寿医療センターに3年間勤務しましたし、当時取得していたペインクリニック認定医の資格で、自宅にいらっしゃる方々の痛みのコントロールをしていたのです。
本当に痛い方は動けないですから。
こうして足の骨を折ってみると、思いのよらない場所に負荷がかかっていたりと、人間の身体がいかに複雑で、バランスによって作り上げられているかよくわかります。
近代医療が進化したことで最も恩恵を受けたのは、無菌操作と手術救急治療により急性期治療の救命率が上がったことだと思います。
ある意味、救急で必要な手技は決まっていますし、それこそ脊髄反射的に救命に動けるようになりますので、若い時期に救急医をする意義はとてもあると思います。
一方で高齢の在宅医療はとても経験が必要だと思いました。
何が言いたいかというと、救命に動くべきか、看取るべきかのジャッジが極めて難しいのです。
当時のエビソードでよく覚えているのが、意識を消失して倒れてしまったと連絡を受けて、患者さんの家に向かった際に、おそらく脳出血だろうと。救急車を手配しましょうか?と当時の40歳代の院長に聞いたところ、いや、このまま自宅で看取ろうと。
当時救急治療に慣れていた僕はすごく違和感があった。
でも患者さん本人や家族は、自宅で亡くなることを強く望んでいたのです。
病院に搬送されても、挿管され呼吸器をつけられ、点滴をつけて生かされてしまう。
これが人生の幕引きに対して本当に本人が望んだことなのか、と考えると多くの人はそうではないといいます。
死に慣れていない日本人。
ですが人間の死亡率は100%です。
今後、団塊の世代が多く亡くなることでしょう。
世界に先駆けた超高齢化社会を迎えた日本が、どのように幸せに死を受け入れていくか、これから皆で考えてゆかないといけないのでしょうね。
そのまま逝かせてあげれば…「超高齢者」が倒れたとき、「救急車」を呼んでしまうと起こる「誰も得しない事態」
僕がLASER医療にかかわるようになったのは、医師になって6年目。
専門医を取り、大学院に入って自由な時間が作れた2000年ぐらいから。
その後多くの治療法、治療機器なるものが出てきましたが、最も大切にしていることは、エビデンスを確認することでした。
今ではクリニックFには40台以上の医療機器がありますが、そのすべての機器について、僕は海外の本社にて、社長と、開発者と、医療責任者トップと、可能であれば、工場の見学までさせてもらっていました。
そこまでしないと、自分の患者さんに対して安心して施術ができない。
素晴らしい機器を作っているという話でも、実際に工場では隣とおしゃべりをしながら機器を組み立てているような国民性の国だと、機器の信頼度や安定度が不安ですよね。
やはり自分の目で確認する作業は大切なのではないかと今更ながらに思います。
新しい治療法は多くの場合、従来の治療法と異なる視点で開発されるため、エビデンスを取得する際にも柔軟なアプローチが求められます。
これらを実践的に検討していくことで、科学的かつ社会的に受け入れられる治療法を確立することが可能です。
医学以外の分野で、工学や薬学の博士号を取得したのも、医学(生物学)以外でも、物理学や化学の知識が立証や、またその分野の論文や研究者の意見を読み解くのに必要だと思ったからです。
実際に新たな機種を入れるケースでは以下のようなことが過去研究でなされているかを必ずチェックするようにしています。
1. 研究デザインの選定
無作為化比較試験 (RCT):
新しい治療法の有効性と安全性を確立するためのゴールドスタンダード。特に介入群と対照群をランダムに割り振ることで、バイアスを最小限に抑えます。
観察研究:
実際の臨床現場での効果を評価するために用いられる。RCTが難しい場合や倫理的に制約がある場合に適応。
2. 客観的な評価指標の設定
病気の進行度や患者の生活の質 (QoL) を評価する標準化された尺度を利用。
生理学的データ(血糖値やホルモンレベルなど)やバイオマーカーを活用して、定量的かつ再現性のある結果を収集。
3. プロトコルの確立
倫理審査委員会 (IRB) の承認を得るため、プロトコルをしっかりと構築する。
プロトコルには、治療法の目的、対象者、介入方法、観察期間、評価方法を明確に記載する。
4. 長期的なフォローアップ
短期的な効果だけでなく、長期的な有効性や副作用の発生も追跡する必要があります。
特に慢性疾患では、長期間にわたる観察が重要です。
5. 患者の声を取り入れる
新しい治療法の臨床的有効性だけでなく、患者の満足度や治療を続ける意欲もエビデンスとして重要です。
患者報告アウトカム (Patient-Reported Outcomes, PROs) を組み込む。
6. 補足的な研究手法
メタアナリシス: 他の研究結果と比較し、新しい治療法の位置づけを確認する。
リアルワールドエビデンス (RWE): 実際の医療現場で収集したデータを活用する。
なぜ、このような話を書くかというと、このところ、患者さんからの質問に、「エクソソーム」や「幹細胞」などの話をますますよく聞くようになったからです。エクソソームはがんの遠隔転移の研究で見つかったものです。短期間の一定の効果は理解しますが、長期的な予後はわかりません。
動画サイトなどでは、説得力のあるまことしやかなわかりやすい映像が並び、いつでも観ることができるようになっている。中にはトンデモ医学のようなものもある。でも、そこに医療エビデンスありますか?
我々医師は命にかかわる選択のジャッジを任されているといえます。本来でしたら、医師がおかしな情報を選別して、正しい情報を伝えるべきだと思います。しかしながら、今の時代はクリニックも病院も経営のことを考えなければつぶれるようなこともあり、そういったことが難しいのかもしれません。
玉石混合の情報過多の時代に、まずお勧めしたいのは、新たな治療をすすめられたときに、高いお金を払ったから大丈夫だろうとか、友人がやっているから大丈夫というのではなく、医師の話でさえ、一度は疑って自分で考え、功罪をきちんと調べてほしいということ。今はいくらでも検索可能です。さらに、日々学び、その真偽を確かめる教養も持つことも併せて大切なことだとは思いますね。