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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:新聞・TV・ラジオ・インターネット

アキネチャンネル #141 アンチエイジングのポイント若返りに必要なのは肌のハリと透明感

慶應義塾大学精神科出身の秋根先生のアキネチャンネルの動画に参加しました。秋根先生とは同い年なんです。

話が弾んで、一本録画撮りの動画が4本連作になる予定です。よろしかったらご覧ください。4連作、乞うご期待。

【2025/1/17 アキネチャンネル対談テーマ】

1. 美容と健康のバランス

「美容と健康のバランスを取るには?医師が教える究極のライフスタイル」
内容: 美容医療が健康に与える影響、特に過度な美容追求が健康に及ぼすリスクとその対策について議論します。健康的な美容の追求方法や、美容と健康のバランスを保つための具体的なアドバイスを提供します。

2.美容医療と精神の相互作用

テーマ: 美容医療が心に与える影響や、精神的健康が美容結果に及ぼす影響について議論。
ポイント: 美容と精神の結びつきは多くの人にとって興味深い話題です。藤本の専門知識と秋根の精神科医としての視点を組み合わせることで、説得力ある内容を提供できます。

3. 音楽療法と美容医療の融合

テーマ: 藤本が研究している音楽療法を、美容や精神ケアにどう活かせるかを探る。
「聴くだけで美肌に!?音楽療法が美容医療を変える未来」
「ストレス解消から美肌効果まで!音楽で叶える新しい美容法」

4.AIに負けない”人間力”とは? 大学教育で培うべき新しい能力

AIにはない人間特有の能力の重要性
創造性やクリティカルシンキングを育む教育方法
人間とAIの協働による新しい価値創造


唐沢財前の白い巨塔

Netflixで唐沢財前の白い巨塔の放映が始まった。第一話ワーグナーのタンホイザー序曲で始まる映像。

僕も専門医を取得したばかりの頃で、大学病院の医局人事の真っ只中にいたので、身が引き締まる思いで観ていました。

『白い巨塔』を初めて読んだ10代の頃、心を揺さぶられたのは、財前五郎の野心でも手術の腕でもなく、里見脩二の、患者を決して見捨てないというその誠実なまなざしだった。

だが、白衣をまとい、実際に医療の現場に立つようになってから、僕は気づいた。

「里見脩二は、ひどい医者である」という事実に。

もちろん、彼は誠実だ。患者本位であろうとする姿勢は崩さず、医局政治にも与しない。一見すると、それは医師の理想像である。

だが、彼の行動を医療現場の文脈で冷静に分析すると、その“正義”がいかに独善的で、時に無責任でさえあるかが見えてくる。

助教授という教育的・研究的責任を持ちながら、組織改革に内側から関与するのではなく、権力に反発し、“患者のため”という美名のもとに医局を去る。これは教育者としての責務放棄に等しい。

現実の医療において、個人の信念だけで体制を変えることはできない。

チームで動き、制度の中で最善を尽くすのが現代医療の根幹であり、里見のような振る舞いは、自己満足的なヒロイズムに過ぎないという厳しい評価すらある。

実際、臨床の第一線に立つ医師の多くは、ある時点でこのことに気づく。

医学生の頃は誰もが“理想の医者”を夢見る。

だが、現場に立ち、時間に追われ、訴訟リスクと向き合い、制度の複雑さと戦う中で、「誠実なだけの医師では現場を守れない」という現実に直面する。

そのとき、多くの医師が、里見像から静かに距離を取り始める。

やがて、「あの人は誠実だけど、一緒にチームは組みたくない」とすら口にするようになる。

一方で、財前五郎のように野心を持ち、組織を動かし、研究を牽引するタイプの医師が、現代医療においては“現場を維持する屋台骨”として必要不可欠であることも、次第に見えてくる。

彼のような存在がいなければ、最先端の医療技術も、臨床研究も、医療制度そのものも、前に進まない。

たとえその人物が傲慢で、自身の成功を強く欲していたとしても、それによって救われる患者がいるという現実は、医師として受け止めねばならない。

それでも、里見に心を動かされる若者がいる。

それは幻想であり、虚構に近いとしても、そのような“まっすぐすぎる理想”に一度は憧れる経験こそが、医師という職業を選んだ意味の一部でもあるのだろう。

大切なのは、そこにとどまらず、「理想の医師像」と「現実の医療者像」の間で、自分なりのバランスを見出すことだ。

それが、医師としての成熟であり、現実の患者を救うために必要な“現実的な理想”なのだ。

白衣をまとうということは、演劇の衣装ではない。

それは、他者の人生と命に対して、自らの限界と責任を知りながら、引き受ける覚悟に他ならない。

『白い巨塔』を愛した若き日の自分に、私は今こう語りかけたい。

里見にはなれなくていい。

だが、あの誠実さを、一度は信じたことを、恥じる必要はない。


ヒーローが現場を壊すとき──理想の影と現実の歪み

ヒーローが現場を壊すとき──理想の影と現実の歪み

話題作となっているTBSドラマの御上先生の最終回を観ました。

文部科学省官僚が、実際の教育を変えるために、進学校に派遣され、「君たちはどう考える?」と、記憶ではなく、考える教育を実践して、生徒を変えてゆくという、毎週惹きつけられるストーリーでした。特に、官僚の塚田幸村役の及川光博さん、学園理事長の古代真秀(こだい まさひで)役の北村一輝さんは、二人とも僕と同じ年で、どちらも好きな役者さんなので、どちらの役にも感情移入してしてしまいました。

僕たちはいつの時代も、カリスマ的なヒーローに胸をときめかせてきました。医療の世界にはブラック・ジャックが、教育の世界には金八先生がいます。時代が変わっても、その構図は同じです。手術室では「私、失敗しないので」と言い切るドクターXが scalpel を握り、教室では「人という字は…」と板書する金八先生が涙ながらに生徒と向き合います。

彼らの姿はあまりにも鮮烈で、理想的で、そして人間味にあふれています。視聴者や読者の心をつかむのも当然です。そして実際に、これらの作品に影響を受けて医師や教師を志した人も少なくありません。かくいう僕も、ブラック・ジャックの圧倒的な孤高の技術と正義感に、少年時代心を奪われたひとりです。

しかしながら、現実の医療・教育の現場に身を置くようになると、これら“ヒーロー像”がときに過度な幻想として組織を歪め、現場の人間を苦しめる構造を生んでいることに気づかされます。

たとえば、ブラック・ジャックは、医療のすべてを一人で完結させる無免許の天才医師です。ドクターXの大門未知子も、組織に属さず、自らカルテも書かず、チーム医療をも超越するかのような存在として描かれています。彼女の決め台詞「私、失敗しないので」は、まさに個の力がすべてを凌駕するという象徴です。

しかし、現実の医療はそのような構造では動いていません。どんなに優秀な外科医であっても、麻酔科医、看護師、臨床工学技士、薬剤師など多職種のサポートなくして安全な医療は成立しません。また、術後の管理や患者・家族への説明もチームの連携が不可欠です。

それでもなお、患者さんや家族の中には「〇〇先生でなければ不安です」と、個人に過度な信頼や依存を寄せる方も少なくありません。それはメディアが作り出した“名医神話”の影響とも言えるでしょう。こうした状況は医師の過重労働や休暇取得の困難、若手医師の成長の妨げにもつながり、結果的に医療の質の低下を招いてしまいます。

一方、教育の現場でも似たような構図が見られます。かつて「熱中時代」や「3年B組金八先生」に登場した熱血教師たちは、生徒ひとり一人の悩みに向き合い、時には家庭訪問もし、感情をぶつけながらも心をつなぎ直していく姿が描かれていました。まるで教師が“人生の導き手”であり、“家族以上の存在”のように描かれていたのです。

このような教師像も、多くの人に感動を与え、教育の理想像として記憶されています。ですが、現実の教員は学級経営だけでなく、保護者対応、校務分掌、部活動指導など多岐にわたる業務に追われています。かつてのドラマのように、放課後に教室で語り合い、涙を流す時間など、実際にはとても取れないというのが実情です。

それでも、「生徒のために身を削るのが教師の本懐」という空気が今なお残っており、それが教員の“自己犠牲”を美化してしまう傾向すらあります。その結果、多くの教員が過労や精神的ストレスに苦しみ、燃え尽きてしまう「バーンアウト」へとつながっているのです。

ここで改めて考えたいのは、ブラック・ジャックやドクターX、金八先生たちのような“ヒーロー”は、本当に現場に必要なのかという問いです。

もちろん、彼らのように、強い信念をもって生徒や患者に向き合う姿勢は、今の時代でも重要でしょう。ですが、それを一人の力でやろうとすることは、現実には非常に危険で、持続可能性に欠けます。教育も医療も、本来はチームで支え合うものです。組織全体で情報を共有し、役割を分担し、互いに助け合いながら子どもや患者を支援していくことが、最も健全で効率的なのです。

理想は大切です。しかし、理想を現場に無理やり持ち込もうとすれば、それは理想ではなく幻想となります。そして、その幻想が現場を疲弊させるのです。

僕たちは今、ヒーローを目指すよりも、プロフェッショナルな「協働者」であることを目指すべき時代に生きています。誰か一人の天才が輝くのではなく、それぞれが役割を果たし、連携し合うことでこそ、命や未来を守ることができるのです。

ブラック・ジャックの孤高の美学も、大門未知子の信念も、金八先生の情熱も、それぞれに価値があります。ただし、それらは物語の中でこそ輝くべきもの。現実の医療や教育には、もっと複雑で、もっと人間的なプロセスが必要なのだと思います。


ゴル研TVというYoutubeサイト

ゴルフ医科学研究所では、ゴル研TVというYoutubeサイトを作っているのですが、何度か行ってきた「ゴルフスイングを物理公式で理解する」講演を、動画にまとめようという事になり、こちらにまとめ、基本公式部分を公開しました。

宜しかったら観てくださいね。

ゴル研TV


トランプ政権下のアメリカ合衆国にとっての外国とは

トランプ政権下のアメリカ合衆国にとっての外国は、大きな貿易赤字を抱えている中国、カナダ、メキシコの3カ国なんだなあと実感。

日本はすでにpassing対象ですね。

朝にBBCを見ていたら、前みたいにトランプをこき落としていないので、これもすごい変わり身だなあと。

 

USAIDを直ぐに停止するなど、行動は速いですよね。

日本は首相が変わっても、天下り団体は増えるばかり。


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