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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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テキサス州グレープヴァイン

NYから、NYラガーディア空港経由で2011年米国レーザー医学会が開催されるテキサス州グレープヴァインに移動してきました。

NYではいくつかの打ち合わせがあったのですが、どうしても日本の原発や、津波、地震の話題になってしまいます。

今回の事故に対して、僕なりの危機管理と解釈を述べるのですが、特に、原発の場合は、政府やマスコミから正確な情報がどこまでもらえているのかわからないので、非常に判断に困る場合があると話しています。

千葉県の水道で、正常値を超える放射性物質の検出がされたにもかかわらず、正常値に下がるまで発表がなされなかったという報道がありました。もしこれが事実であれば、危険を避けることが出来た人達の権利をも奪ってしまったことになり、人を守るための自治体の行動としては、明らかに問題がありますよね。憤りさえ感じました。

日本国民は賢いですし、正確な情報さえ与えられれば、それに対する判断が出来る人も多くいます。原発が水素爆発まで起こしてしまった今、パニックになる様なステージは既に過ぎていますので、得られた情報を少しでも早く開示してほしいと思います。

先日のニューヨークタイムズには、日本人の経済活動の「JISHUKU(自粛)」について紙面のページ丸一枚を大きく使って、他人を思いやるのは日本の良い文化であるが、日本の復興を遅らせるかもしれないと、解説されていました。

経済活動はすべて繋がっていますので、被災地以外では少しでも消費を上げて、経済復興に集中し国力を上げた方が、結果としても被災地を含めた社会経済の立ち直りは速くなることは様々な方が論じていますが、日本人のメンタリティを考えると頭ではわかっていてもなかなか実際には・・・ということもあるのでしょう。

NYCのいたる所で、日本の災害に対して追悼の意を表するといった掲示がなされていました。タイ王国が、発電所をひとつ丸ごと船で移動し、日本に無償貸与する計画があるという記事も読みました。

世界各国が日本に対して支援を向けてくれるのを肌で感じるのは、本当に嬉しいことです。

閑話休題

現在NYCには8枚のフェルメール作の絵画があります。そのうち3枚はフリックコレクションに、そのうち5枚はメトロポリタンミュージアムにあるのですが、たいていどれかは他の美術展に貸し出されていて、実は過去にも一度のNY滞在で、すべてを見たことがありませんでした。

最終日に2時間ぐらい時間が空いたので、だめもとで観に行ってきたのですが、わずか1時間あまりのうちに、広い二つの美術館の中から、まるで導かれたのように8枚すべての絵を見つけ出すことが出来、再会することが出来ました。

これは個人的には嬉しかったですね。

また帰国後に、写真を入れてブログにアップしますね。


ニューヨークで見た日本へのエール

今回のニューヨーク滞在中。

街いたるところで日本の震災に向けてのメッセージがありました。

METに向かう時に見た大学の掲示。

カーネギーホールでは、ちょうど「Japan NYC」という日本文化を伝える会期中でした。

こちらはホテルフロントに置かれていたもの。

米国にとってみても、日本という国を再確認する良い機会だったのでしょう。


ドミンゴがタクトを振った「ロミオとジュリエット」

ニューヨーク到着後ラゲージをひとまずホテルの部屋に置くのももどかしく、METに向かいました。昨夜は三大テノール歌手として名高いプラシド•ドミンゴがタクトを振るオペラ「ロミオとジュリエット」の最終日の公演があったのです。

このチケットは昨年の11月か12月頃確か購入したのですが、まさかこんな気持ちでこの日を迎えることになるとは、思っていませんでした。日本がこんな状況下での渡米だと想像もしていませんでしたので、複雑な心境でしたよ。

久しぶりに来たMET。

開演時間が迫っていたので、空港を走り出るように出てきたのですが、会場についたのは開演のわずか5分前。

舞台開演直前に滑り込むことができました。

メトの左右のシャガールの壁画も健在です。

シャガールとオペラハウスいえば、パリのオペラ座の天井画があまりにも有名ですが、こちらの絵も素晴らしいですよね。

シャガールは僕が最も好きな画家の一人。

ニースのシャガール美術館のブログでもこのことはふれましたよね。

約1年ぶりにこの二つの絵を観たのですが、不覚にも涙が出そうになり、心が洗われました。

震災の影響で感情が過敏になっているのかもしれません。

歌劇「ロミオとジュリエット」は、シェークスピアの原作「ロミオとジュリエット」のほぼそのままのストーリーといってもいいのですが、窓辺の下でロミオがジュリエットに歌を歌うシーンの演出は素晴らしかったです。

最終日でしたので、舞台の完成度も高く、出演者もリラックスしていたようです。

昨年ドミンゴが来日した際に、腹痛のため急遽帰国して手術を受けたと聞いていたのですが、高齢にも関わらず、元気に復帰したようで安心しました。

観客は皆、満足そうに帰宅してゆきました。

僕にとっては色々な意味で記憶に残るオペラの公演でしたよ。


NYに着きました

無事NYに着きました。

JFKからマンハッタンに向かうタクシーでは、乗り込むとすぐに「東京から来たのか?」とまず聞かれ、そうだと答えると

「FUKUSHIMAの原発は大丈夫か?」

と運転手さんに聞かれました。

そして、

日本は世界にとっても必要な国なのだから一日も早く復興して欲しい、アメリカでも皆応援しているから

と励ましてくれました。

クイーンズボロ•ブリッジを渡って来たのですが、ここからマンハッタン島の眺めを観ると、またNYCにやってきたんだなといつも思いますよ。

今朝のニューヨークタイムズの一面も、リビア情勢と日本の原発のことで占められています。ニューヨークは快晴です。日本にもこんなふうに晴れ渡る日が一日も早く訪れることを祈らずにはいられません。


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