南仏はアンティーブにて、プロのカメラマンさんに撮ってもらいました。
さすがプロですよね。ありがたいです。
せっかく撮って頂いたので、FBのトップページをこちらの写真に変えてみましょうか?
南仏はアンティーブにて、プロのカメラマンさんに撮ってもらいました。
さすがプロですよね。ありがたいです。
せっかく撮って頂いたので、FBのトップページをこちらの写真に変えてみましょうか?
さて、南仏出張紀に戻りましょう。
ニースの高台には、「シミエ」という場所があります。
この地はローマ時代の遺跡が残る場所です。
この場所では、今でも遺跡の発掘が行われているのですが、その高台の地にフランスを代表する画家 マティスの美術館があります。
フォーヴィスムのリーダー的存在であり、ゴッホやゴーギャンの影響を強く受けたとされる、20世紀を代表する芸術家 アンリ・マティス。
こちらは、Andre Derainによるマティスのポートレイトです。
シャガール美術館から約2.5km先にあるマティス美術館の周辺は、南仏の代表的な高級住宅街でもあります。
歩いて向かおうと坂を登り始めたのですが、これがけっこうタフな道のりで(笑)、照りつける太陽の下汗まみれになりながら、なんとか辿り着きました。
途中にはマティスがアトリエを構えたといわれる高級アパルトマンの「レジーナ」がありました。
中は見学できませんでしたが、丘の上の豪華な建物はひときわ目を引きましたよ。
この丘の上にあるシミエ公園はオリーブの樹に囲まれています。
オリーブの先に、その赤い建物が見えてきました。
これがマティス美術館です。
なんだか、平面的な作りだなあ・・・
と思って近づいてゆくと、御覧の通り、遠くから見たとき「窓」に見えたものは、半分以上が実は窓ではなく、外壁に描かれた「絵」だということがわかりました。
それがわかって、楽しくなってきました。
受付で、このマティス美術館は入場料が無料だと言われました。
それは素晴らしい、でもなぜ・・・?
と聞いてみると、最近就任した市長の計らいで、ニース市内にある市立の美術館は全て無料で公開されているのだそうです。
「でも、さっきのシャガール美術館は入場料をとられたよ。」
と言ったら、
「シャガールは市立美術館じゃなくて、国立なんだよ。」
ということだそうです(笑)。
市長によるとても粋な計らいですよね。
ヨーロッパに来ると、こうした芸術や文化に対する国や市のバックアップに、とても感動することがよくあります。
日本では、少子化対策や子育て支援がなにかと話題になっていますが、大人は無理でもせめて高校生以下の子供には、美術館や博物館、お寺や庭の拝観料などをすべて無料にして開放してあげたらいいのにな、と僕はよく考えます。
すでにそうした試みをされているところもあると思いますが、それでもまだごく一部。もっと増えてもいいですよね。
ブログでも書いていますが、世界的な視野で見ると日本人は本当に勤勉で手先が器用です。子供のころからもしもっと頻繁に芸術や文化に触れる機会があれば、世界的な芸術家や音楽家、職人さんがもっともっと生まれるでしょうし、存続を危ぶまれている日本の伝統工芸が生き残っていく道も見えてくるかもしれません。
また子供時代に学校や家で嫌なことがあっても、こうした場所でひとときを過ごすことが出来たら、きっと情操教育という意味でも大きいことでしょう。
一枚の絵で、人は幸せになることができる
ということを知るのはとても心強いことですし、そうした国民が増えることで、日本は真の意味で豊かな国になることもできるのではないかな、と思ってしまうんですよね。
話が逸れました。マティス美術館の展示を2枚ほど御紹介しましょう。
20世紀を代表するフランス人画家であるマティスの作品の中で、僕はニューヨーク近代美術館にある「Dance」という絵が印象深いのですが
MoMA http://www.moma.org/collection/object.php?object_id=79124
ダンスを彷彿とさせる絵が、こちらにありました。
こちらもいかにもマティスらしい絵です。
外から見ていて、建物はそんなに大きくないと思ったのですが、実は地下室にあたる展示場がとても大きく、さらに出口は地下にありました。
彫刻その他もありましたが、直前に訪れたシャガール美術館のインパクトが強すぎて、せっかくならそれぞれ別の日に行ったほうが良かったな・・・とちょっと残念な気持ちで帰路に着きました。
さらに残念だったのが、今回とても行きたかった
「マティス芸術の集大成」
と言われる、ヴァンスのドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂を日程の関係であきらめなければならなかったこと。
マティスを訪ねる旅は、またいつかの機会にとっておきたいと思います。
そのときここにももう一度来よう。
最終日、ニースからロンドン行きの飛行機は夜に出発です。
最後の時間を利用してニースのシャガール美術館に行ってきました。
ニースの中央駅から地図上ではあまり離れていなかったので、歩いて美術館に向かったのですが、複雑な道や坂があって人に道を聞いたりして、大変な思いをしました。
通常は観光バスで行くルートのようです。
さて、ようやく門に辿り着きました。
中にはいるとシャガールの人生の年表が出てきます。
シャガールは僕が最も好きな画家の一人です。
はじめて彼の作品に出逢ったのは、子供の時に叔母の家に飾ってあったシャガールのリトグラフを見たときでした。
その作品はとても小さかったのですが、「シャガールブルー」といわれる彼独特の何種類もの青を使うのがとても印象的でした。
小さなころから僕の好きな色は、常に青色だったのです。
彼はロシア系ユダヤ人。1887年に生まれ、1985年に亡くなったので、100歳近くまで生き、精力的に作品を作り続けたことになります。
中でも超大作といわれるパリのオペラ座の天井画は、本当に好きなのでリトグラフを買ってしまったぐらい。以前のブログにも書いたことがありますよね。
実はこのニースにあるシャガール美術館は、もう20年来僕が来たかった場所なのです。
シャガールが南仏に住むようになって、旧約聖書をモチーフにした17枚の絵を描きます。
その絵が散逸してしまわないように、シャガールがフランス政府に寄付をしたのがこの美術館の始まりです。1973年のことでした。
美術館の中は極めてシンプルで、これがまたとてもセンスがいいんですよ。
17枚の絵が、写真のようにレイアウトされているのですが、建物の建築構造が非常に工夫してあって、どの絵にも均一な光が差し込むようになっているのです。
ユダヤ教徒であったシャガールは、幼少の砌(みぎり)から親しんでいた旧約聖書の物語を心から愛していたようで、
聖書についてまとまった絵を描くのが夢だった
と、インタビューでもよく語っていました。
それぞれが、赤・黄・青の3原色に近く、またサイズも非常に大きなキャンバスに描かれた絵に囲まれて、僕は夢心地になり、ボーっとして過ごしました。
ここは、もしかしたら僕が世界で一番好きな場所になるのではないだろうか
と、ふと思ったりもしましたよ。
ちょうどパリのオランジュリー美術館で、モネの睡蓮を観ていたときに似た幸福感に満たされました。
そんな幸せな気持ちでいるときに、大きな観光バスが到着して、あれよあれよという間に人だらけになってしまい、現実の世界に引き戻されました。
人気スポットですからしょうがないですよね(笑)。
壁にはモザイクもかかっていましたよ。
ニースの5大陸レーザー学会の最終日。
この日の講演内容は
「傷の瘢痕治療」
「ボディの脂肪溶解レーザー」
「妊娠線の治療」
「フィラーとボツリヌストキシン」
「血小板による皮膚再生療法(PRP)」
などでした。
会場の雰囲気はこんな感じでした。
予想以上に効果のある治療。
思ったよりも効果の感じられない治療。
などなど、医師の本音が聞けました。
アメリカ系のレーザー学会と、ヨーロッパ系のレーザー学会の二つに参加すると、非常に勉強になると思うのは、
アメリカ系の学会は、「技術」中心で、新規のレーザー工業技術や、機器の発表が多いのに対して、
ヨーロッパ系の学会は、使用する医師の「経験」が中心で、使用方法の検討や、意図しなかったレーザーの使用法などが検討されるということ。
この学会はどちらかというと 後者に属しましたが、やはり学会は実際に参加することに意義があるのだなあと思いましたよ。
写真は米国キュテラ社のディストリビューターで、欧州のマーケティングを担当しているMartin Kissinger。
ちょうど今月に、米国キュテラ社のデビットシーツと一緒に北京に行き、美肌市場のマーケティングの演題を含めて招待講演をしてきたんだと話したところ、Martinは、ヨーロッパの市場はまだまだCUTRA社の知名度が低いので、機会があったら講演に招待したいと言って頂きましたよ。
実現すればうれしいのですけれどね。
晴天のニースは本当に素晴らしいところで、いくつも写真を撮りましたので、せっかくですので載せますね。
花のマーケットや、オペラ座もありました。