おはようございます。
今日は7月5日(金)。クリニックFの診療日です。
東京は曇り空で湿度も高く、今日は雨も心配ですが、すっかり雰囲気は夏ですね。
以前より共同研究していた抗酸化物質PVPフラーレン(リポフラーレン)が肌に与える影響についての英文論文がPhotodermatol Photoimmunol Photomed 誌に通過しました。
Mio Murakami, Sayuri Hyodo, Yuuki Fujikawa, Takahiro Fujimoto, Kazuhisa Maeda, Photoprotective effects of inclusion complexes of fullerenes with polyvinylpyrrolidone, Photodermatol Photoimmunol Photomed (2013) 29(4), 196-203
ROS(酸化物質)、および、抗酸化物質については特にここ数年多くの論文が通過していますが、まさに21世紀の医療の一端を担うものになるでしょう。
こちらの論文は、僕の専門のレーザー工学というよりは、薬理的な研究です。
僕がこのブログで報告する時は、自分が筆頭著者のものばかりですが、こちらは共著となります。
レーザーアンチエイジングをテーマとしながら、工学(物理学)を軸に研究発表をしてきたここ3年間でしたが、工学博士を取得するまでに得た専門知識を考えると、大変ではありましたが他では得られない貴重な経験をすることが出来たと感じています。
また、同じ理系でも、医学(生物学)以外の分野について勉強する必要性を強く感じた3年間でもありました。
その上で考えると、理系の分野でもうひとつもっと勉強したい分野があります。相対的により薬学(化学)的な専門知識も勉強して理解を深めてゆかなければ、自分の目指す美容医療の完全な実現はならないなあと常々思ってきたのです。
以前も化粧品会社の研究者の方とチームを組んで化粧品を作ろうとしたことがありますが、専門知識の微妙なずれにより良いブレストが出来なかった経験があります。
特に、肌に塗布した薬が、どのような機序で皮下に分配されるのか、そのドラッグデリバリーシステムについての研究は僕が医学部を卒業してから、さらに進歩しています。
折しも米国では、フラクショナルレーザー技術によって、レーザー補佐によるドラッグデリバリーやセルデリバリーの研究が新たに注目されているのです。
現在のように、臨床経験的に幾つかのグロースファクターや、抗酸化物質などのカクテルを塗布して、結果を待つような方法ではなく、よりアカデミックな基盤をもつ、理論からくみ上げた新たな医薬化粧品が出来る可能性があるのではないかと思います。
このあたりを話し始めると長くなりますので、また別の機会に。
さて、僕のブログは、先月滞在したサンマリノ共和国についてのブログが続きます。
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サンマリノの街中。
坂道ばかりです。
左右にお店のある細い登り道。
サンマリノの情景です。
こちらの坂をひたすら登ってゆきます。
ところどころ視界が開ける場所に出てきます。
このブログでもリアルタイムでご紹介したロープウェイも見えました。
高低差著しく、目を見張る絶景です。
さらに進むと、
サンマリノの政舎が見えてきました。
こちらを自由広場と言います。
建物に近づいてみます。
こちら、サンマリノの国章です。
2ユーロ払うと、内部の共和国議会も見学できます。
以前にご紹介したように、サンマリノ共和国は現存する世界最古の共和国国家。
国民の比例代表選挙によって選出される定員60名の大評議会(Consiglio Grande e Generale)があり、議員の任期は5年なのだそうです。
こちらが評議会が行われる議場です。
人口は約3万人ですのでほとんどすべての人が顔見知りということになるのでしょうね。
建物を出るとちょうど衛兵交代式でした。
女性の衛兵もいましたよ。
いつもはこのようなスタイルで市庁舎を守っています。
サンマリノ共和国にとって観光は大きな収入源。
年間300万人を超える観光客が訪れるのだそうです。