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第六回トータルアンチエイジングセミナー

シンガポール、パースと招待講演、企業訪問が続き、帰国した次の日、渋谷セルリアンタワーで行われた第六回トータルアンチエイジングセミナーの招待講演をしてきました。この学会は日本で最も大きなレーザー輸入業者であるJMECの主催で毎年行われるものです。僕は今年で三回目の招待講演になります。
今回は美容レーザー医療に初めて参入される先生が対象と言う事でしたので、この分野に門外漢の先生方に、なるべく分かりやすく講演したつもりです。

肌の老化は日光と乾燥によって起こります。二つの原因を排除すれば、理論的にはほとんどの肌の老化を防ぐことが出来るはずです。肌の老化には、表皮基底層のメラノサイトが活性化され、表皮に色がつく色彩的老化と、真皮のコラーゲンが破壊され、たるみやしわの原因になる形態的老化との2つに分かれます。クリニックに来る患者さんは、シミやソバカスなど、1つだけの症状でいらっしゃる場合が多いのですが、実際には肌全体の平均点が下がっていて老化するのです。
この場で私は、肌のメンテナンス療法というものを提示しました。今までの治療は、シミや毛穴、赤ら顔などの特定の症状を治療するものでした。レーザーによって一部の症状が改善しても、不思議なことに、全体としては若い顔にならないのです。右記のように総合的な肌の平均点を青から赤に底上げする治療が必要だと考えたのです。

昨年の第五回トータルアンチエイジングセミナーで、私はスタンフォードの教授であるパトリックビターJr医師と一緒に講演および、デモンストレーターをしました。彼はフォトフェイシャルを開発した医師として知られており、全米の医師を集めて月に二回、教育を行っている非常に著名な人物です。
夜のパーティーで彼と話していて、全く同意したのが、肌を定期的にレーザーなり光治療でメンテナンスすることで、肌の老化を抑えられるということ。彼のクリニックにも僕のクリニックにも、毎月欠かさずに通ってくる患者さんがいて、3年以上診ているのですが、肌の調子がすこぶるよく維持されている人がとても多いのです。一番分かりやすいのが、免許の写真です。3年なり、5年なり、切り替えには時間がかかると思いますが、前回より明らかに若返っていて、レーザーの効果を体感したと言ってくれる患者さんが多いのです。
パトリックビターJr医師と。自分がちょうど目をつぶりかけた写真でいやなのですが。

僕がメンテナンス治療の最高峰として紹介したのが、ギャラクシー(フォトファームRF)です。施術後にすぐにお化粧が出来る、ノンアブレイティブ(肌に傷をつけない)治療であり、施術直後の肌の張りは、誰もが驚くほどです。ギャラクシーは色素斑の治療器としてすでにスタンダードとなったオーロラ(IPL+RF)と、しわに効果のあるポラリス(ダイオードレーザー+RF)をあわせた機能を持ち合わせる光治療機器で本年発売された機械で、パトリックビター医師は、毎月行っている全米医師へのトレーニングに2002年4月よりフォトフェイシャルに変わり、オーロラを使用してきました。ところが、本年8月よりギャラクシー(フォトファームRF)を使用しつつあり、今後はギャラクシーがノンアブレイティブの治療器のスタンダードとなることが予想されます。皆さんも是非ご体験あれ。

もう1つ、肌のメンテナンス治療でよい点は、これから出てくる肌の症状を防ぐことが出来るということです。日本人のスキン Type はフィッツパトリック分類(皮膚の色で世界の人種を1-6に分けた分類。色の白い方から1)で3-4に属します。色の白めの日本人は、比較的若い次期からシミやソバカスに悩み始め、こじわ、そしてたるみに変化します。黒めの日本人は、毛穴の開きや大じわ、そしてたるみを気にします。メンテナンス治療をすることによって、これらの症状の出現を遅らせることができるのです。
その後、初めて機械を使う先生たちに、機種別の使用法の説明をしました。その一部を抜粋して紹介します。

●シミソバカスの最新治療法

シミ・ソバカスのような色彩系の老化に対しては、レーザーやフォトフェイシャルのような光治療器が非常に有効です。
肌を傷つけないメンテナンス療法では、第1選択はフォトファームRFつまりギャラクシーになります。前記したパトリックビター医師は全米の医師に対して行っているトレーニングに、2002年上旬までフォトフェイシャルを、そしてその後オーロラを使用してきましたが、本年よりオーロラの変わりにギャラクシーを使用しつつあります。ギャラクシーがこの分野において、確固たる地位を築くのは、近いと思います。

●しわの最新治療法

しわの治療を行うためには、シミのある表皮よりも深い部分にエネルギーを与えなければなりません。光レーザー治療器は、最高でも1.3ミリメートル程度しか届きません。ですのでRF治療器が極めて有効といえます。
メンテナンス療法ではポラリス、ギャラクシーが第1選択になるでしょう。
もしも5日間だけ肌が赤くなって良いのであれば、フラクセルは現状で最強の機械となります。5日間といっても、お化粧すれば肌の赤みは残りません。アジア人の肌では、フラクセルが色素沈着を起こすという報告がありますが、当院では、フラクセル製造元のリライアント社の株主でもある香港のヘンリーチャン医師らの提唱するミニフラクセルのパラメーターを採用しており、かつて色素沈着が起こったことはありません。
また、深いしわ(手で伸ばしてもあとが残ってしまうしわ)を完璧に伸ばそうとするなら、ヒューマンコラーゲンや、ヒアルロン酸が必要になります。当院では2種類のヒューマンコラーゲンと、6種類のヒアルロン酸を部位により使い分けています。

●タルミの最新治療法

たるみを治療するためには、しわよりももっと深いところにエネルギーを伝えなければなりません。たるみを取るためには、筋膜に届く必要があるからです。
それにはやはりサーマクールが最強の武器になります。サーマクールのデビュー初期には、ハイパワーでの全顔照射が推奨されてきました。翌年のレーザー学会では米国ルイス・エスパーザ医師により、新しい打ち方(アンカリング・メソッド法)が発表され、センセーショナルなトピックとなりました。現在はマルチプル・パス法やベクトル法という新たな照射方法が推奨されています。新しい方法で施術を受けた実際の患者さんの仕上がりを見てみると、明らかな違いが見られます。

●毛穴の最新治療法

レーザー光治療による毛穴の治療では、昨年まではマックスピールⅡが明らかにファーストチョイスでした。ところがフラクセルのデビュー後は、ダントツでフラクセルをお勧めしています。
鼻の毛穴や、ほほの毛穴などは、フラクセルによって一皮むける様に肌が改善するのです。必要施術回数は人によって違いはありますが、1回でも目でわかる改善が見られます。

●ニキビの最新治療法

ニキビはケミカルピーリングと化粧品による治療が安上がりでよいと思います。しかしながら、レーザー・光治療を追加することで、治療の速度を上げることが出来ます。
レーザーを追加するなら最近安価になってきたオーロラが良いと思います。うちのクリニックでも1回あたり30000円強で施術が出来ます。値段のわりに幅広い効果があるので、コストパフォーマンスは一番だと思います。
そして、最近のトピックといえば、痛みの全くない青のLED(発光ダイオード)を使用したオムニラックスブルーです。LEDの穏やかな光がミトコンドリアに反応してお肌を内側から活性化。LEDの青い光でニキビの原因 アクネ菌を破壊します。ニキビ菌が産生するポルフィリンという物質が光に反応し、ニキビ菌を殺菌します。また、皮脂腺からの過剰な皮脂分泌を抑制するので、ニキビのできにくい肌に近づけ、テカリの予防にもなります。施術後はすぐにメイクをすることができます。

●ニキビあとの最新治療法

ニキビあと(アクネスカー)はケミカルピーリングでもある程度は改善しますが、当然限界はあります。この学会ではエルビウムヤグレーザーとシルクピールがお勧めであると話をしたのですが、この後に出席した海外の学会の評判を聞くと、現段階で、ファーストチョイスはダントツでフラクセルでしょう。ニキビあとを治すのにフラクセル以上の機械は現状ないというのが共通認識になっています。

●スキンテクスチャーの最新治療法

アブレイティブ治療(数日間はだが赤くなる)が可能なら、肌を入れ替えるフラクセルがファーストチョイスです。肌の表層をピーリングして、肌の中を活性化する効果があるマックスピールを月に一度、定期的に照射するのもお勧めです。
ノンアブレイティブ治療を希望される方なら、ギャラクシー、オーロラ、オーロラプロなどのRF治療器を月に一度照射して、コラーゲン産生をする線維芽細胞を活性化するのが良いと思います。

●新しいレーザーの位置づけ

色彩的老化と、形態的老化を考えた場合、使用するレーザーはこのようになります。こう見ると、オーロラ、フラクセル、そしてオーロラ+ポラリスの作用を持ったギャラクシーの守備範囲が広いですね。

トータルアンチエイジングセミナー時に開催された討論会。左端が僕です。


オーストラリア パース リセル社にて

オーストラリアのパースにある、リセルという特殊な技術を扱っている会社を訪問しました。

Perth

担当のデビットコッカス(写真中央)は、オーストラリア訛 りの気さくな男で、今回会うのが三回目です。オーストラリア訛りの英語が日本人にとって、とても聞きにくいのです。

ペイカントペイカントというので何かと思ったらペイシェント(患者)だったり、トゥデイのことがトゥダイだったり、でも四日もいるとすっかりなじんでしまい、仲良くおしゃべりができるようになりました。

 


オーストラリア パースのRecell 社訪問

シンガポールの学会の後に、以前から訪問したかったオーストラリアのパースにある、リセルという特殊な技術を扱っている会社を訪問しました。シンガポール経由で行くと、パースはとても近いのです。パースは自然が美しい町です。

オーストラリアのこの会社がなぜ、世界中から注目を浴びてきているかと言うと、火傷の治療に対して、肌を再生する特殊な技術を開発したからなのです。火傷には三段階のグレードがあります。火傷を負ったときに、肌の表面のみの火傷であれば、跡も治りますが、真皮というところまで達してしまった火傷は、通常の状態では治りません。皮膚が再生成するためには、肌表面の表皮の基底層というところにあるケラチノサイトと言う細胞が必要なのです。通常の火傷をすると、ひどく痛みますよね??でも、真皮というところまで達してしまった火傷は、驚くことにヒリヒリしないのです。痛みを感じる神経終末もともに障害されてしまうと言うことなのです。

オーストラリアで、国民栄誉賞を取ったフィオナウッズという50代の女医さんがいます。彼女は火傷治療を専門とする、高名な形成外科医であるとともに、4人の子持ちでもあります。趣味はトライアスロン。どんなに忙しい日々でも、必ずマラソンは欠かさないといいます。彼女とはほんの2ヶ月前に、熱傷学会で日本で会ったばかりです。そういえば、横浜パシフィコでも、どこか走るところは無いかと言っていたっけ。何人かのパースの人に、オーストラリアでのフィオナウッズの知名度はニコールキッドマンと同じぐらいだと紹介されました。

ところでこのフィオナを中心としたグループは、肌のわずか一センチ四方の肌を採取し、20分間培養してその採取片を砕き、注射器からスプレーするだけで、その約80倍の面積を再生できるという技術を開発したのです。わずか一時間あまりで処置が終わります。日本で実際にそのキットで採取切片を試してみましたが、非常に面白いことにきづきました。この治療を特殊なレーザーと合わせれば、今までほぼ不可能だと思われていた、リストカットの痕や、ひどいアクネ痕、また火傷の跡を治療できる可能性があると思ったのです。
特殊なレーザーとはエルビウムヤグレーザーというものです。この波長は肌の下の水にしか反応しませんので、肌をメスよりも薄く削ることができます。しかも同じ水に反応する炭酸ガス(CO2)レーザーと違い、焼いた跡が凝固されません。つまり、創面がフレッシュなまま保たれるのです。レーザー照射後、リセルを用いてケラチノサイトを移植してやり、ハイドロコロイドなどの加湿補填療法で1週間程度肌を守ってやれば、肌がきれいに再生するというわけです。すべての部位に可能とは限りませんが、(手の甲や腕のようによく動くところは傷が固定できないので難しいです)今までまったく対応のできなかった分野だけに、患者さんにとっては福音だと思います。

担当のデビットコッカス(写真中央)は、オーストラリア訛 りの気さくな男で、今回会うのが三回目です。オーストラリア訛りの英語が日本人にとって、とても聞きにくいのです。ペイカントペイカントというので何かと思ったらペイシェント(患者)だったり、トゥデイのことがトゥダイだったり、でも四日もいるとすっかりなじんでしまい、仲良くおしゃべりができるようになりました。
ところで、今回、日本から医師が訪問したというのを聞いて、会社の会報に載せたいというので写真を撮らせてくれと言われました。たいした時間もかからないと思っていたので、いいよ。と快く応じると、やってきたのは一個中隊ぐらいの撮影チームでした。

これがまた、手術着から白衣から、ジャケットから様々な格好をさせられ、おまけに何か物思いにふけっているかのような顔をしろとか、患者のカルテを探しているような顔をしろとか、演技指導まで入って延々4時間あまりも撮影につき合わされました。せっかくなのでいくつかもらった写真を紹介します。(笑)

 


シンガポールのホテルで、一緒に招待講演をしたDR達と

シンガポールのホテルで、一緒に招待講演をしたDR達と。

Singapore
口ひげを生やした見た目は、太ったサンタクロースみたいなので、「お前はサンタの親戚か?」と冗談を言ったら、まじめな顔をして、「西洋の男は、成長にしたがって、サンタとの関係が4段階変わるんだ。
At first, you believe in Santa Claus. はじめはサンタの存在を信じる時期
At the Second stage, you do not believe in Santa Claus.次はサンタの存在を信じない時期
At the third stage, YOU ARE Santa Claus. 三番目は実際に自分がサンタになる時期
At the fourth stage, You looks like Santa Claus. 四番目は自分がサンタに似る時期
Recently, I am at fourth stage, Ga HA HA!!! 俺は最近四番目になったんだ。わはは!!
と、即座に切り返されました。

面白いので、メモらなきゃ。


シンガポールのアジアパシフィックレーザー学会

9月に初めて、シンガポールの国に降りました。シンガポールの国際学会に招待講演で呼ばれたのです。今回の講演依頼はQスイッチヤグレーザーの応用についてです。

シンガポールの第一印象は、なんて美しく統制された国なんだ。ということです。シングリッシュといわれている独特の発音の英語を話しますが、英語が公用語のこの国は、移民者も多く、国際色豊かです。空港で降りたとたんに、いきなり「ドクターフジモトか?」と聞かれて驚きました。何で顔を知っているの?と聞くと、何かの雑誌でお前を見たことがあるというのです。シンガポールが一気に好きになりました。

今回の講演は、スイスでレーザーの専門クリニックをやっているDr. Maurice Adattoと、オムニオラックス社でLED療法の研究開発をしている、Drグレン・コールダーヘッドでした。グレンは実は鬼怒川というところに20年も住んでいる親日家で、長いこと、医学関係の翻訳を専門にやっている男です。でも日本語は片言です(笑)。講演直前のDrとの会食では、これは飯も食わずにビールばかり飲んで俺のATPだといって、赤鬼みたいになっています。とても陽気で、楽しいおじさんでした。

シンガポールのホテルで、一緒に招待講演をしたDR達と。
口ひげを生やした見た目は、太ったサンタクロースみたいなので、「お前はサンタの親戚か?」と冗談を言ったら、まじめな顔をして、「西洋の男は、成長にしたがって、サンタとの関係が4段階変わるんだ。
At first, you believe in Santa Claus. はじめはサンタの存在を信じる時期
At the Second stage, you do not believe in Santa Claus.次はサンタの存在を信じない時期
At the third stage, YOU ARE Santa Claus. 三番目は実際に自分がサンタになる時期
At the fourth stage, You looks like Santa Claus. 四番目は自分がサンタに似る時期
Recently, I am at fourth stage, Ga HA HA!!! 俺は最近四番目になったんだ。わはは!!
と、即座に切り返されました。面白いので、メモらなきゃ。

シンガポールの公用語は英語だけあって、質問は厳しいです。詳細を英語で話さなければならない局面では通訳がほしいとつとに思いました。講演が終わって、ホッとしていると、あれよあれよという間にシンガポールの有名な女性誌からインタビューを頼まれました。観光を予定していた明日に、インタビューの予定がどんどん入ってきます。

でも、結局シンガポールで売れている女性雑誌の上から4つの雑誌に、すべて僕の記事が載ることになりました。今までにない経験だったので楽しかったですけれど。12月に発売されるそうなので、おくってくれると約束してくれました。
今回招待してくれたSKIN,M.D.の社長のAntonius Soelistyoは、インドネシア出身の華僑の御曹司で、親はホテルを何軒も経営し、彼自身も7社の会社で3000人近い従業員を抱えています。まだ年は38歳ですが、写真のとおり、アジア系の俳優に似た、なかなかのいい男です。

奥さんのことをとても大切にしていて、Drの会食に、毎回奥さんを連れてきます。年の内100日以上を海外の学会などで過ごすそうです。実際に、彼と知り合ってから、また数ヶ月ですが、すでに4カ国の国際学会で偶然にも再会し(僕が呼ばれるような学会にはすべて行っていると言うことなのでしょう)、そのたびに飯を食ってきたので、とても仲良しになりました。そうそう、クリニックにも11月に訪問してくれました。


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