おはようございます。
今日2月27日(水)はクリニックFの診療日です。
いよいよ明日から一週間、マイアミで開催されるAAD全米皮膚科学会総会の出張に行ってきます。
全米皮膚科学会は、その年のレーザー医療の展望を左右する大きな学会の一つ。
メーカーの機器デビューもこの日に発表を合わせてくるのです。
しっかり勉強してこようと思います。
ちょうど前回マイアミに行った時は、レンタカーを借りて、アメリカ大陸の米国最南端の地、キーウエストに向かったのですが、セブンマイルブリッジを渡ったところで時間切れで引き返しました。
アメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイが過ごしたキーウェスト。是非この目で見てみたいものです。
今回はチャレンジできるかな?
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昨日は毎月にきび痕治療でいらっしゃる患者さん(男性)から、Amazonの誕生日券(ギフト券)をいただきました。
クリニックFは、男性の患者さん比率が非常に高いと思います。
3割~4割弱ぐらいですね。
僕は3月2日生まれで、今年の誕生日はマイアミで迎えることとなり、東京にいません。ブログを読んで覚えていてくれたんですね。
ありがたいです。
ちなみにチョコレート付きでした。GUCCI グッチのチョコレートなんてあるんですね。
去年はアルマーニのチョコレートを頂いた記憶があります。
さて、僕のサンフランシスコ滞在ブログはようやく最終章を迎えます。
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米国滞在最終日。
飛行機のフライトは16時。
それまでの時間を利用して、サンフランシスコ近郊パロアルトにあるレーザーメーカー サイトンの本社を訪問しました。
サイトン社は2940nmのエルビウムヤグレーザーを主に利用した、工学的に優れたスキャナシステムの技術を持っていて、以前より本社訪問をしたかったのです。
特にここ数年、工学部博士課程でずいぶんと機器のことに詳しくなりましたので、内部構造には興味があります。
4年越しぐらいの夢がかないました。
朝、ツインピークスを観ながら高速に乗ります。
サンフランシスコベイを下って、パロアルトまで約1時間ぐらいでしょうか。
サイトン本社が見えてきましたよ。
会社の入口には、このような表示がありました。
○日本で医師としてこれまで5軒のクリニックを設立/経営し、経営管理学修士号(MBA)を持っている。
○現在は、医学博士号に加え、2つ目の博士号として、工学博士号を取得しようとレーザー工学の研究を続けている。
という僕のキャリアに皆が興味を持ってくれたらしく、会社の主要スタッフとともにランチミーティングをして、近年のアジア圏のレーザー医療市場の展開や、新たな治療方法などをディスカッションさせていただきました。
サイトン社社長のDaniel Negus、技術のJim Hobert、Rick Menefee とともに。
今後、どのような機器が日本の市場で望まれ、どのような機器のカテゴリー分けが必要であるかなども話してきました。
ちょうど僕が発表したばかりの工学系レーザー学会のSPIEの演題も、工学部出身者ばかりのこの会社では非常に興味を持っていただいたので、せっかくなのでプレゼンをしてきました。
SPIEの時とは違った有益な指摘をいただきましたよ。
その後、サイトン社が関わっている研究としてご紹介いただいたのですが、スタンフォード大学の協力により、2012年に発表されたこちらの研究のプレゼンは衝撃でした。
若年者と加齢した皮膚の遺伝子発現の差異から老化に関わる2265のRNAを見出したところ、3回の連続した光治療後には、そのうち1293のRNAが若い肌の遺伝子発現レベルに近づいたというものです。
この件については多く質問をしてしまいましたが、光治療器を照射することで、肌を若々しくすることは、経験的にもわかっていましたが、遺伝子レベルでも確認されてきたことは画期的なことだと思います。
Dr.Fujimotoは機器好きのようだし、せっかく来たのだから、工場を観るかい?
といわれ、開発中の工場へ。
写真は俯瞰はいいけれど、細かいところは技術が漏れちゃうので、やめてねと言われました。
こちら、工場の前にあった出荷前の機器。
水抜きをしています。
このような内観です。
こちらはレーザーロッド。
機器の中心部です。
サイトン社は二種類のレーザーロッドを瞬時に入れ替えることで、蒸散と凝固をミリ単位で調節する技術があるのですが、この仕組み、初めて説明してもらいました。
見事な技術です。
クリニックFでは、他院でサイトンレーザーで強めのパワーの照射治療をされて、その後遺症の治療とフォローアップをしている方が何名かいるのですが、こちらの治療法などについても相談してきました。
良薬口に苦しではないですが、切れ味の良いレーザー機器は、事故も起こりやすい。扱いにも経験が必要です。
サイトンのように優れた技術を持つ機器の、日本での認可がとれるのであれば、大学病院に入れてドクターのトレーニングが出来ます。
メーカーにお願いとしては、是非とも国内認可を取って、この優れた技術を日本に広めて欲しいですよね。
最後は、サンフランシスコ空港まで車で送っていただきました。
今回のアレンジをして下さった関係者の皆さまに御礼申し上げます。
貴重な時間と体験をありがとうございました。