本日は朝8時より、三菱商事ライフサイエンス社の皆さんとともに、NMNの検証実験でした。
これから3ヶ月に渡りデータを取得し、エビデンスの立証業務に入ります。
本日は朝8時より、三菱商事ライフサイエンス社の皆さんとともに、NMNの検証実験でした。
これから3ヶ月に渡りデータを取得し、エビデンスの立証業務に入ります。
NMNについてお問い合わせをいくつか頂きましたので、忘備録としてもここに書いておこうと思います。
僕がNMNを知ったのは今から7年前くらいでしょうか?
当時サプリメントの開発を頼まれていて、何を採用するかで抗老化物質NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)の効能についてディスカッションしたのがメールに残っています。
生命の維持に欠かせないビタミンB3とされていたNAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)を増やし、寿命に関わる酵素であるサーチュインを活性化するとされる抗老化物質です。
ただし、当時は異常に高額でしたので、見送った記憶があります。
この7年の間にサプリメントの形で様々な企業からリリースされましたので、ご存じの方や実際摂取されている方も多いことと思います。
しかしながら、純度の高いものは原料の価格を考えると非常に高額となります。
市場に出ているサプリメント形式のものには不純物が混ざっているものも多く、また近年ですと点滴の形で投与されるケースもあり、こちらは神経障害を引き起こすリスクを否定しきれず、警鐘も様々鳴らされてきました。
米国FDAでは2022年にサプリメントとしてのリリースが禁止されています。
これはサプリメントではなく新薬として現在研究されているため、といわれています。
Amazonも2023年にNMN製剤の取り扱いをやめると報告しましたよね。
こうした経緯含め長年表向きは見守りつつ、自分自身では信頼できる企業の純度高いものを摂取しながら、体調の変化含め様子を見てきた次第です。
自分自身に起きた変化としては、夜の眠りに関するものが大きいように感じています。
加齢とともに起きる各種ホルモンの減少により、人の眠りは浅くなり、また自律神経の乱れによる発汗やトイレへの誘導などが起きやすくなるかと思いますが、こうしたことが起きづらくなった、という点です。
ロングスリーパーを自認する僕にとってこれはありがたい。
度重なる出張により起きた時差ボケや過剰業務によるストレスなども、睡眠がある程度確保されていることで負荷がかかりすぎず済むからです。
それにより免疫の維持にも繋がります。
一方、女性にとっては肌や髪などの変化が顕著のようです。
特に毛量の変化に喜ばれる方が多いようですね。
毛量に関しては、男性はいくつか薬剤があるものの、女性に対しては決定的なコンテンツはありませんでした。
今回の検証実験でエビデンスが出てくれば、女性育毛のゲームチェンジャーとして市場に出る可能性もあると思うのです。
どの様に研究をプロットして、結果を出してゆくかは研究者の醍醐味ともいえます。
頑張ってみます。
9月11日になりますが、三菱商事ライフサイエンス株式会社と健康産業新聞の共催ライブセミナーで登壇させていただきます。
参加は無料になっていますので、よろしかったらご覧ください。
オフェンシブ栄養学とディフェンシブ栄養学の著作と、そこで取り上げたアンチエイジング成分について、最新トレンドを50分でお話させていただきたく思っています。
オフェンシブ栄養学がいよいよ出版され、反響いただいています。
僕も参考にした文献とともに、読み返しているところです。
医学の歴史は近代までは、栄養不足と感染症との戦いでした。
クリミア戦争の兵士に対して感染症の予防に大きな功績を残したのはナイチンゲールでしたが、日本の戦国武将達も各地の温泉で傷を癒した事でしょう。
医学は、いかに正確な情報をいかに手に入れるか?
さらにその情報をいかに根拠をもって、取捨選択するかが生死を決めていたわけです。
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徳川13代家定将軍(享年35歳)、14代家茂将軍(享年21歳)は短命で、脚気(ビタミンB1不足)で亡くなっていますが、これは白米信仰のせいと言われています。
玄米にはビタミンBが豊富に含まれていますが、精米してしまうと無くなるのです。
当時脚気は、なぜか高貴なものの方が罹患した病気でしたが、感染症の可能性も否定できなかったのです。
明治時代の陸軍と海軍では兵士の四人に一人が罹患し、死亡率が2%もあった脚気対策を、陸軍軍医の森林太郎(小説家の森鴎外)と、海軍軍医の高木兼寛がそれぞれ指導することになりました。
感染症を疑った鴎外が指導した陸軍では、日露戦争期間に27000人の死者が戦死者以外に出てしまい、一方で栄養素に注目した高木兼寛が指導した海軍では病気による死者がほとんど出ませんでした。
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病気になったら薬を飲む人は多いと思いますが、薬は基本的に病気に対して処方するもの。
マイナスをゼロにしかできません。
健康な人は栄養素の高い食材を取り、場合によってはサプリメントで補填して、健康の予備力を上げておくことが大切となります。
現在では、多くの医療情報がインターネット上に載る時代ですので、新たなサプリメントや治療法に興味を持ったら是非、日本語以外の言語で検索を掛けてみてください。
日本語の健康医療情報、美容情報が、いかにガラパゴスであるか、驚くと思いますよ。
これからの時代は、解法暗記の記憶力勝負の勉強ではなく、多くの情報を得て、自分でジャッジできる教養を身に着けることが大切なのかもしれませんね。
「オフェンシブ栄養学」納品されました。