欧州のレーザー企業との打合せで、パルマからモデナの街へ移動しました。
機器メーカーさんがタクシーを手配してくれました。
以前のブログにも書きましたが、もともとイタリアの国土は、
北部はパルマ、モデナ、ピサ、ジェノバ、フィレンツェなどの公国、
中央のローマ周辺は教皇領、
南部はスペイン領の属国(両シチリア王国)
であり、
小国の集まりでした。
ところがナポレオンの占領を経たことで、19世紀初頭からイタリア民族の統一運動が始まります。
巨大な外国の脅威に対して国内世論が一致したわけです。
イタリア北部のサルディニア国王(のちイタリア国王)であったヴィットリーオ=エマヌエーレ2世が中心となって、イタリアの統一は進みます。
モデナは早々にサルディニアに合流し、イタリアの統一に貢献し、1861年には念願のイタリア統一が達成されます。
時代にして1867年の明治維新の少し前ですね。
イタリアの統一は北部の工業国が、南部のスペイン領を占領する形で終了しましたが、北部イタリア諸国にとって南部はそもそも価値観も違う外国です。
北部中心に工業化が進む一方で、先進地域に取り残された南部はマフィアなどの地下組織が発達します。
これが現在のイタリアの南北格差と国民の価値観を生み出しているのですが、イタリア一国を旅するだけで、何カ国も訪れたように思えるのはこういった理由があるのです。
それがまたイタリア旅の楽しいところなのですよね。
こちらが、モデナの街並みです。
こちらが町の中心のグランデ広場。
ちょっと立ち寄ったワインバー。雰囲気がいいですよね。
落ち着いた街です。