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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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ナノラディエンスクリーム

今日は、クリニックFでも販売しているナノラディエンスクリームについてお話します。

このクリームはフラーレンとAPPSという二つの新しい化粧品素材を高濃度に配合した高機能性を持ついわゆる ”パワーコスメ” であるとともに、高級クリームの使用感の二つをあわせ持つ、究極のクリームなのです。テクスチャーはアイクリームに使用できるほどなめらかです。

フラーレンは三菱商事で販売されている、グラファイト(黒鉛)・ダイヤモンドに次ぐ第三の炭素の総称です。フラーレンを構成する原子は黒鉛中の炭素と同じ種類ですが、60個以上の炭素原子が強く結合して球状あるいは、チューブ状に閉じたネットワーク構造を形成しています。以前に上野の科学技術館に行った時に、撮った写真がありますので添付しますね。フラーレンの代表選手であるC60はちょうどサッカーボールと同じ形をした球形分子で、直径は約0.7ナノメートル(1ナノは10億分の1メートル)です。

1985年にクロトー博士により発見され、その功績はノーベル賞になりました。この物質は構造上、活性酸素を限りなく吸収できます。化粧品に入れると表皮内にとどまり、しみの元となる活性酸素を除去し続けてくれるのです。その理由は、この図にあるように、フラーレンがビタミンCとビタミンEという双方の構造を併せ持っているからです。

APPS(アプレシエ)は、2004年11月に昭和電工より発売された、シワに効く可能性のある高浸透型ビタミンCです。肌の真皮にあるコラーゲンの生成にはビタミンCが必要です。しかしながら、かつてのビタミンCでは、浸透性が悪く真皮まで到達しませんでした。さらにビタミンCは構造上、活性酸素二つにより破壊されてしまいます。本来シワに効くべき、肌の真皮まで届く前に、大切なビタミンCが破壊されてしまっていたのです。

この二つの薬剤を高濃度に配合することで、いわゆるシワに効く可能性のあるクリームを作ることが出来ました。そして、通常、高機能性のクリームは使用感が悪いことが多いのですが、大手化粧品会社の開発スタッフとともにチームを組み、使用感を重厚にしたクリームです。クリニックFではこのクリームを18900円で販売しています。


ルートロニック社の機密

ルートロニック社が韓国株式市場で上場してから約一年たちました。ワークショップののちに久しぶりにその本社を訪ねてみました。写真は普段は写真を撮ることができない工場の中です。特別に写真を撮らせてもらいました(笑)。

背後には出荷直前のモザイクがたくさん並んでいます。その横は最新式のフラクショナルCO2レーザーでしょうか…。

いずれにせよ、この世界は発展が速いので、今後のトレンドを日本人医師として最も早く知り、それを患者さんに提供することをモットーにしている僕としては、こういった工場見学中にふと目に入れたちょっとした資料から、次の会社の展開を予想するのが好きなのです。

廊下の真ん中に、この赤い線が入っている部分が工場部門。これと同じ広さの新商品開発部門や、PR部門が別の棟の同じ階にあります。

前に来た時に比べると本当に大きな企業に成長したなと思います。ニュージャージーに支社をだして、アメリカでの販売は好調らしいので、今後が楽しみな会社ですね。


Dr.Jean Luc Levy

ソウル近郊で行われたルートロニック社主催のワークショップに参加しました。

Seoul

写真は僕と同じく海外から招待講演を受けたフランスのJean Luc Levy医師です。

僕も会員であるヨーロッパ皮膚科学会(EADV)や、ヨーロッパレーザー皮膚科学会(ESLD)の重要人物で、もしかしたらヨーロッパで三本の指に入る有名なレーザー専門医かもしれません。

 

米国レーザー学会(ASLMS)で必ずお会いするのでお互い顔はよく知っていたのですが、今回ソウルで初めてゆっくり話す機会を持つことができ、すっかり仲良くなりました。

2005年にポーランドで講演をした時にご挨拶した、ワルシャワのMalgorzata Niemojewska医師とも偶然再会して驚きました。わざわざポーランドからこの学会のために韓国まで来たのでしょうか。

医者の世界でも「美容レーザー」という、工学+光学+医学といった特殊な分野を選ぶ医師同士は、どの国の人間であってもなんとなく気があってしまうものです。

オタクの話に通訳いらず。

学生時代の友人とはまた違った友情を感じるんですよね。


ルートロニック社 ワークショップ

翌日はソウル近郊で行われたルートロニック社主催のワークショップに参加しました。

写真は昨日同じく海外から招待講演を受けたフランスのJean Luc Levy医師です。

僕も会員であるヨーロッパ皮膚科学会(EADV)や、ヨーロッパレーザー皮膚科学会(ESLD)の重要人物で、もしかしたらヨーロッパで三本の指に入る有名なレーザードクターかもしれません。米国レーザー学会(ASLMS)で必ずお会いするのでお互い顔はよく知っていたのですが、今回の韓国で初めてゆっくり話す機会を持て、すっかり仲良くなりました。

ワークショップはこんな雰囲気の中で行われました。国際色豊かでしたよ。

2005年にポーランドで講演をした時に挨拶した、ワルシャワのMalgorzata Niemojewska医師とも偶然再会して驚きました。わざわざポーランドからこの学会のために韓国まで来たのでしょうか。

医者の世界でも「美容レーザー」という、工学+光学+医学といった特殊な分野を選ぶ医師同士は、どの国の人間であってもなんとなく気があってしまうものです。オタクの話に通訳いらず。学生時代の友人とはまた違った友情を感じるんですよね。


肝斑のパネルディスカッション

ワークショップもう一つのテーマは「肝斑」についてでした。これも舞台に上がってディスカッションに加わりました。

肝斑はほんの数年前まで、レーザーを照射してはいけないというのが世界的な常識でしたが、ここ数年で、低出力のレーザーを数回照射するという方法が一般的になりました。

この動きには、僕が2005年に米国レーザー学会で発表した論文で、現在フジモトプロトコールと呼ばれている方法が元祖になっています。事実、ルートロニック社で用いられる肝斑治療用のQSヤグレーザーであるSpectraVRMのパンフレットの一番最初の症例写真は、今だに僕が学会で提示したものがT.FujimotoMDの名前入りで使われています。大変名誉なことで嬉しく思っています。

僕が最初に提示した方法を元に、現在は「表在性の肝斑」、「潜在性の肝斑」など種類の異なる肝斑に対してそれぞれ違ったプロトコールが独自に作られており、医師によってはレーザーによる肝斑の改善率は100%だと豪語する人もいました。平均的には70%ぐらいでしたが。

この時ディスカッションに加わった壇上の先生方は、ソウル大学や延世大学の皮膚科の教授、肝斑の研究を専門にしているAjou大学の教授などのアカデミックなバックグランドをもった人ばかりで、僕がこんなところに呼ばれて話してもよいのだろうかと戸惑いましたが、内容は非常に勉強になりました。


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