TakahiroFujimoto.com

HOME MAIL
HOME PROFILE BOOKS MUSIC PAPERS CONFERENCES BLOG MAIL CLOSE

BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

BLOG|ブログ

牡蠣にあたる理由

photo_16 牡蠣がおいしい季節ですね。僕も大好きです。でも牡蠣は一度「中(あた)る」と二度と食べられないと言われます。好きなんだけど食べられない! そんな人もいるのではないでしょうか?

ところで貝毒っていくつかの種類があるのをご存知でしたか? 日本では下痢性貝毒と、麻痺性貝毒があります。下痢性貝毒は、ホタテ貝やムラサキ貝、アサリ、ホッキ貝などでおこります。激しい下痢と吐き気、嘔吐などを起こします。しかしながら、日本では死亡例はありません。麻痺性貝毒は、ホタテ貝、アサリ、カキ、ムラサキ貝でおこり、食後30分で口唇、舌、顔面のシビレ、手足にも広がるもので、重症になると呼吸不全で死亡する例もあります。治療薬はなく、対症療法として、胃洗浄、人工呼吸をする場合があります。

海外では神経性貝毒(口内の灼熱感、紅潮、運動失調)や、記憶喪失性貝毒(脳細胞の異常興奮により海馬が破壊され、下痢、嘔吐、腹痛を起こす)があります。貝には少量の毒が含まれていることが良くあるようで、同種の貝を大量に食べてしまうと貝毒にやられることが多いのです。

牡蠣で「中る」というのは実はこれとは全く別の理由です。牡蠣やえびなどの特殊なタンパク質を持つ食材でアレルギー反応を起こしてしまうことによるのですね。

タンパク質は無限にありますが、体内には同種のタンパク質(主に病原体なのですが)が二度目に入ってきたときに抗原抗体反応が即時に起こせるような仕組みがあります。これは、死に至るような病原菌が体内に入ったときに、一刻も早く、その病因に対処するための人の優れた防御装置なのです。

ある特殊なタンパク質に対して、アレルギー反応を持つということは、体内で抗原を見つける細胞が、そのタンパク構造の一部を鍵と鍵穴のように、立体的に構造を記憶するということです。ところが、Tリンパ球の体内での寿命は約20年といわれており、20年の間、一度もその同種のタンパク質に接触しないと、Tリンパ球による再感作が起こらないので、再び異物として判断されなくなるのです。

私の父は、子供の時に大好物だった牡蠣を食べ過ぎて、ある時、突然アレルギー反応が出るようになってしまったらしく、牡蠣を全く食べられませんでした。ところが、60歳を過ぎたあたりから、20年ぶりに牡蠣がまた食べられるようになったといって喜んでいたのです。アレルギー反応に関して言えば、20年で抗原提示リンパ球が消滅するわけですから、実はこれは理にかなっていることなのですね。


銀杏の絵画館

Photo_14 秋の東京で好きな風景はいくつかあると思うのですが、青山外苑前の銀杏並木はこの季節すばらしいですよね。

僕は青山外苑前クリニックの前院長だったので、この場所には縁があったのではないかと思っています。

今日の朝、車で通過したのですが、あまりに綺麗なので引き返して写真に収めてしまいました。写真をとっている人が何人もいましたよ。


六本木けやき坂

Image00501  今日は六本木ヒルズクラブで打ち合わせがありました。若手の異業種交流会のようなものです。医師、弁護士、検事、IT、PR、雑誌社の方々、その他、社会の第一線で働いている人たちの月1回の集まりなのです。

こういった会に参加すると普段使わない部分の脳が活性化されますね。ビジネスマンとして社会のニーズを取り違えはいけないと思います。僕たち医師も、友人からでなければ、良い意見を聞けません。貴重な会だと思いますよ。

夜に六本木ヒルズのけやき坂を歩きましたが、やはりクリスマスシーズンは綺麗ですね。写真に残しました。


分子整合栄養医学

Thomas_edison あのトマス・エジソンは、ひとつの予言を残しているのだそうです。

「未来の医師は、薬を使わず、食事を重視し、病気の本来の原因を探し、予防するという、人間の基本を大事にして治療をするであろう。」

エジソンは1931年に亡くなりましたが、この予言にある「未来の医師」に僕もなりたいと、とある勉強会に23日、参加してきました。

会場はホテルサンルート品川シーサイドというところです。先日のJMECのトータルアンチエイジングセミナーで、一緒に講演した溝口徹先生を中心に行っている「分子整合栄養医学」という学問の勉強会に行ってきたのです。

Image008 「分子整合栄養医学」・・・なんだか耳慣れない言葉ですよね。

この学問はノーベル賞を二回受賞したライナス・ポーリング博士の提唱された「分子整合栄養学」を元に、カナダで未だ91歳で現役医師をしているエイブラハム・ホッファー博士や、分子栄養学研究所の金子雅俊先生らを中心に40年前から行われているものだということです。

ホッファー博士はナイアシンを中心としたメガビタミン療法で、うつ病や統合失調症を治す治療を行ってきたことで有名な博士です。

彼らの長年の臨床実験データを元に、わずかな血液データの変動を捕らえて、一見正常範囲にある血液データからその異常を発見し、体内の微量ビタミンや、ミネラルなどを大量に摂取して補正することで、不足を補ってゆく方法は画期的でした。

実は医学部では栄養についての講義がありません。医者は健康と病気についての専門家であるべきなのに、その健康の土台となる栄養学について学部で学ぶことがない、という恐ろしい現実があります。僕自身はといえば、母親が栄養士の資格を持っていたこともあり、栄養学については細かい知識を教えられてきたと思っていました。でも、実際の臨床の現場でその知識を使うチャンスはあまりなかったのです。

また、僕自身、長年健康診断を受けていますが、ここ数年、「異常なし」というデータをもらい続けています。しかしながら、長年人間ドックをやって、「異常なし」のデータをもらっている患者さんが、半年後にガンになってなくなってしまうことも医師として経験してきました。今検診でもらうデータは過去のもので、決して未来を保障してもらえるものではないのですよね。

実際クリニックで診療する患者さんで美容の相談と一緒に「眠りが浅い」「倦怠感がある」「うつっぽい」「やる気が出ない」「むくみがひどい」「冷えや肩こりがなかなか治らない」「婦人科系の症状に悩まされている」・・・と言ったことを訴える方が多い最近ですが、こういった患者さんを人間ドックのようなもので調べても、実際今の医学で断定できる「病気」の人は少なかったりします。美容医療では、「ホルモン補填療法」を適用させる場合も増えてきましたが、僕自身はまだホルモン療法には疑問点もある。その点で、栄養療法というのは毎日の食生活を見直すきっかけにもなりますし、美容と健康、そしてアンチエイジングを根本から考え直すチャンスにもなる。僕自身の次の展開を考えても非常におもしろかったですよ。

僕もこの冬カナダに行って、エイブラハム・ホッファー博士に会ってこようと思います。報告は、またこのブログでしますね。


カテゴリー