シンガポールを歩いていると、空に戦闘機が飛んでいる光景が目につきました。
そういえば、数年前にシンガポールに招待講演に来た時に、シンガポールの女性記者さんに取材を受け、
「シンガポールの男性の社会人は同期でも2年遅れているので結婚の対象になりにくい」
という話題になったことを思い出しました。
シンガポールの男子には2年間の徴兵制があるのです。
1971年12月にイギリス軍が撤退した後に結成された、シンガポール軍の徴集兵の数は5万5千人にも達します。
シンガポールは2011年8月9日に建国46周年を迎えました。
考えてみれば、国家成立の「3要素」とは、
「領土」 「国民」 「主権」
を守ることだったと思います。
小さい国とはいえ、「領土」と「国民(の安全)」は自力で守ることが国家成立のための必要条件なのですよね。
話は少し変わるのですが、ちょうどシンガポール滞在期間中に国際版日経新聞で、こんな記事を読みました。
日本の稼ぎ頭だった「車、造船、電機機器」のテクノロジーを主とした製造企業が、円高、ウォン安を背景に、韓国企業にシェアを奪われてしまっている、という記事です。
世界的にみても日本の経済力、技術力の強さはいまだにあります。
これはひとえに日本の企業努力に他ならないと思うのですが、この経済界の状況に長い期間あぐらをかくばかりか、時に足を引っ張ってきた日本の政府。
記事にもありましたが、現状は円高と通貨政策の出遅れ、温暖化ガス削減問題、重い税負担、自由貿易協定(FTA)、労働規制の強化、放射能および電力問題。
これらの政治的な要因による6重苦の環境下で日本は、復興を考えなければならないのです。
いよいよ新内閣が成立することになりましたね。
国家として新政府に多くのことを期待することはもうありませんが、経済復興は国による規制をなるべく解除して民間に任せていただき、
「領土問題」 と 「原発による国民の健康被害」
の現状の方針だけは大きく変えてほしいと僕は願いますよ。