クリニックのスタッフに
「“崖の上のポニョ”、DVDではなく、映画館で観た方がいいですよ。」
と奨められて、日曜日観に行ってきました。
宮崎駿監督のスタジオジブリ映画は思い返してみれば、中学生のときに観た「風の谷のナウシカ」以来、ほとんどすべて映画館で観ているんですよね。
「天空の城ラピュタ」
「となりのトトロ」
「魔女の宅急便」
「紅の豚」
「もののけ姫」
「千と千尋の神隠し」
「ハウルの動く城」・・・
中でも
「千と千尋の神隠し」
は一番のお気に入りです。あの世界観と映像の想像力は、真に世界に誇れる日本の文化だと思います。
さて、「ポニョ」です。
ストーリーは本幹については人魚姫をモチーフにしているだけあってきわめて単純なのですが、枝葉に環境破壊についての描写があったり、親子や生死に関して考えさせられたりと宮崎監督ならではのモチーフが随所にちりばめられています。そして圧巻なのがアニメでの海、そして津波の描き方。実写でなくアニメーションでなければいけない意味がよくわかります。映画館の大画面で見ると、きっと自宅で後日DVDを観ても気づかなかったであろう細部の行き届いた細かい映像効果が確かによく見えるんですよね。制作陣の執念が感じられますね。デボン紀の海魚たちも興味深かったです。
そして。
ワーグナーマニアとしても大変楽しめました。
まずはポニョの本名。ブリュンヒルデですよ。ワルキューレの長女の名前ですよね。僕が大好きなニーベルングの指環の二番目にあたる楽劇。映画全体もワーグナーを思わせる音楽や流れがいくつも見つかって嬉しくなってしまいました。宮崎監督はポニョ制作中このオペラを大音量で聴いていたとのことでしたが、納得です。薦められたとおり、DVDではなく映画館で観てよかったです。
ちなみにポニョのお父さん(声優は所ジョージさん)の名前はフジモトといいます。ということはポニョの名字は僕と同じ「藤本」なんだと、こちらもなんとなく嬉しくなりました。
ポニョのお母さん(フジモトの奥さん)は海の女神様なのですよ。
いいなあ。