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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

絶対音感

「絶対音感」って、聞いたことがありますか? 少し前に売れた本なのですが、また最近読み返してみました。

何を隠そう、実は、僕も絶対音感の持ち主だと、言われたことがあります。幼少の頃からクラシック音楽に慣れ親しむ環境にいたことが良かったのでしょうか。

最近は楽器も弾かないのですが、昔数年間ピアノとフルートをやっていたことがあります。でも、いったん聴いた曲をすぐに覚えられ、耳コピーができる分、楽譜を読まなくなるんですよね。結局、楽譜を読めなくなって、やめてしまいました(苦笑)。

当時は救急車の音がシーレーシーレと聞こえたり、電子レンジのピーンという音が、半音上がったなと思っていたら、案の定、翌日壊れてしまったりしました。

絶対音感があると、“オーケストラを構成している楽器の音をそれぞれ口笛で吹け”なんていう指令があっても(そんな指令があることはありませんが)、簡単に出来るんですよ。それが20種類あったとしても、音の質さえ違えば楽々と聴き分けられます。カラオケで、二音階ずらして“はもって”歌うなんてことも容易く出来ちゃいますし、これは親に感謝せねば!   絶対音感があると、世の中便利なことの方が多い! と思っていたのです。

でも、実は先日、僕は“音楽”を“歌詞を聴きながら”聴けないということに気付いたのです。

思えば、高校生のときに友達に「この歌手の、この歌詞がいいんだよ」とLPを借りても、まったく良さが理解できませんでした。音階は追えるのだけれど、旋律を追っているとまったく歌詞が聞き取れないのです。逆に、歌詞を聴き取ろうと集中すると旋律が追えない。綺麗な旋律の曲はすぐに覚えるのですが、歌詞が英語だったときでも日本語だったときでもまったく一緒ですね。まったく記憶に残りません。これは意外と悲しい事実かもしれません。

絶対音感のある人と言うのは、厳密に7歳までにきちんとした音階のある音楽に触れなければならないと言われていますが、その時期までに音階に触れると、言語中枢と音感を感知しているところが同じ部位で働くようになるのでしょう。つまり、音楽か、または言語か、そのどちらかしか、聴き取れないようになってしまうようなのです。

これから忘年会の季節に向け、カラオケの新曲を開拓するのに四苦八苦しています(笑)。


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