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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

初診の方がいらしたら

クリニックFでは初めてクリニックにいらっしゃる患者さんに対し、診療時間の枠を約1時間とって毎回お迎えするようにしています。

さまざまな悩みを持った患者さんにたいして、

1. 世界で現在どのようなレーザー治療が行われていて、最新の技術ではどのようなことができるのか?についての解説

2. 患者さんの現在の肌の診断とその病状(現状の問題点)の説明。

3. 患者さんの目的や目標、ご来院いただける頻度、ご志向、ご予算などを伺い、それらを踏まえた上で、現状の問題点を解消するために、どのようなレーザー機器を、どのような順番で使っていけば効果的なのか、数案の治療法を提案。 

・・・ということをすべてクリアに意思疎通を計りながらお話をさせて頂くためには、どうしても40分~1時間ぐらいの時間が必要なのです。

患者さんによっては、レーザーの機器を御来院前から自分の中で決め、「医師指名」ならぬ「機械指名」してご来院される方も結構多いのですが、

治療する過程で患者さんの肌の状態によって、どのタイミングで、どのレーザー機器をどのくらいの頻度で使用するべきなのか??

という治療計画を順序良く立ててゆくと、患者さんが指名してきたレーザー機器を、最初から使用しない場合が多いのです。

また、何度かこのブログでも触れていますが、レーザー機器が同じだからといって同じ治療ができることはありません。

そこには、医者の知識や経験。レーザーの照射時のパラメーター設定、さらに患者さんの肌の状態。そしてレーザー照射後のアフターケアなどが総合されて、初めて治療効果が上がるのです。

こうした最新の技術に関する治療は、まず患者さんが治療方針について理解することが、何よりも大切なことだと思っているのです。

レーザー治療はまさに21世紀の治療法です。この10年間でめざましく進化し、今もまだ進化の途中にあります。

しかしながら、この10年間で開発されたアメリカやイスラエルの最新技術を利用したレーザー機器は、この日本では原則として厚生労働省の認可を受けていません。

そのため大学病院や総合病院には、最新の機器も技術もなかなか導入されない、導入できない現状があります。

これらの新しい技術は、クリニックを経営している医師が「個人輸入」という形で手に入れるしかないのです。

医学の世界は、10年前に発表された医学論文による治療法がやっと教科書に載るような世界ですので、レーザー治療に関しては教科書を見ても古い情報しか載っておらず、この日本で診療の指針になるものをどこで探せばいいのかと、悩んでしまう開業医も実際少なくないようです。

僕が海外の学会で得てきた情報や技術、そしてクリニック経営のノウハウや問診の技術などを、なんらかの形で若いこれから開業を考えているドクターたちにシェアしていくことができたらいいな、と最近考えることがあります。

個人クリニックは「個人商店」で終わってしまうことも実際あると思うのですが、後輩を育てるということもどこかでしていきたいですね。


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