トランシーノの主成分=トラネキサム酸は決して「肌を白くする作用」があるわけではない、「肌の漂白剤ではない」ということを書きました。
これは何を言いたいかと言うと、
トラネキサム酸を飲んでいる間は確かにメラニンができにくくなり、肌がターンオーバーすることで徐々に肝斑の色が薄くなっていきます。
しかし、トラネキサム酸だけで完全に肝斑を消すことができるのか? と言えば実際トラネキサム酸を患者さんに処方している僕のような美容皮膚科の医師は皆きっと
「う~ん、トラネキサム酸だけで肝斑を消すのは難しいでしょうね。」
と答えるだろうと思います。
実は、このトラネキサム酸の用法は国際的にはあまり知名度がなく、先日も韓国の学会でディスカッションしたフランス人医師に、
「アジアでは肝斑にトラネキサム酸を処方するようだが、ヨーロッパでは聞いたことがない。トラネキサム酸がどうして肝斑に効くのか?」
と聞かれました(苦笑)。
僕がクリニックで肝斑に悩む患者さんの治療をする際には、内服薬はあくまでレーザー治療と外用剤を補助するものとして使用します。特殊なレーザーで施術を行うと、肝斑にとても効果があるのです。
ちなみにトランシーノのWEB SITEを見ると、
「肝斑はレーザー治療で悪化すると言われています」
と書いてあります。
これは本当なのでしょうか? 回答はまた次回に。