太陽光によって肌が劣化するのはご存知だと思います。
特に夏至前後の今のシーズンは非常に紫外線が強いので、必ずサンスクリーン剤を使用したほうがよいと言われていますよね。
しかしながら、皮膚科・美容皮膚科の医師も知らなかった事実がこの数年指摘されるようになりました。
それは、太陽光の約50%のエネルギーを持つ赤外線の肌への影響です。
こちらの図はwikipediaよりお借りしました。
太陽から放射されるエネルギーを、波長によって分けたものです。
画面の左側が ①紫外線 UV
もっとも高い山になっている中央が ②可視光線 Visible
その右側が ③赤外線 Infrared
のエネルギーを示しています。
黄色が実際に太陽から放射されているエネルギー。
黄色をほぼ覆った黒線が、太陽と同じ5250℃の放射体から出るエネルギーの概算。
さらに赤色が実際に地表に届くエネルギーです。
黄色に比べ、赤色の一部が欠損しているのは、大気中にある水に光線エネルギーが吸収されるからなのですよね。
赤外線は波長が長く、生体に対してはあまり影響がないものと思われてきました。
それは、赤外線が水により吸収される性質を持っていたからです。
つまり、肌に保湿力のある35歳ぐらいまでは、赤外線の影響はほとんど受けないと言えるのですが、一方で保湿力のない肌に赤外線が当たってしまいますと、血管が拡張し、皮膚が赤くなるとともに、コラーゲンやエラスチンの減量につながってしまいます。
紫外線を肌にあてると、皮下のDNAを守るためにメラノサイトが活性化し、メラニンができることは知られています。
同様に、強い赤外線をごく短時間、肌に照射すると、皮下のDNAを守るためにファイブロブラスト(線維芽細胞)が活性化して、コラーゲンやエラスチンが増加し、保湿力が上がることが分かっています。
この肌の防御反応を利用したものが、タイタン、スキンタイト、リファーム、サブライムなどの近赤外線照射による肌の若返り治療なのです。