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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

「光学」原稿執筆

工学部の光学研究開発者向けの雑誌「光学」より、原稿執筆依頼がありました。

原稿料はでませんので完全なるボランティアですが、今後の光学機器研究に役立ってもらいたいのでお引き受けしました。

他の依頼者をみると大学教授ばかり。

「美容医療業界で工学博士を取得しているのは藤本先生だけであり、確認した美容レーザーの教科書として売られている著作も、工学的な記載は正確じゃないものが多いので、是非お願いしたい」

との事。

やはり臨床医として頑張られて教科書を書かれる様な方々の中でも、臨床の経験値は得られても、工学物理系の理論をきちんと理解されていないこともある様です。

一時期流行ったピコレーザーも、結局シミを取るだけなら安いQスイッチの方が効くじゃないかと、ようやく言われる様になりました。工学を学んだ者にしてみれば当たり前で、僕も米国の開発の研究者たちと

ピコレーザーって斬新の様に言われてるけど、単なるマーケティング用語だからね。誰が最初に気づくかね?

とお酒の席で笑って話していました。

レーザー治療に対して、光治療はターゲットが明確に決まっていません。

レーザーと比較してパルス幅も広く、波長選択性も明確ではないのが理由で、シミなどを限定的に治療するには不向きですが

肌のターンオーバーを上げたり、コラーゲンやエラスチン線維を太くするなどの効果もありますので、アンチエイジング目的にはなりますね。

一般的な光理論の話の後に、こんな機器が作れたらと言った工学的な提案も出来たらと思いますよ。

———-

以下依頼文です。

皮膚は身体の最表面にあるため,ヒトを対象とした光学的治療・計測は皮膚を介するものが 多い.

中でも美容皮膚科では,健康な皮膚でのシミ・肝斑・ニキビなどの各症状の治療を対 象とするため,低侵襲的治療が可能な光学技術が応用されている.

しかし,光学的知見が皮 膚治療の原理や機器にどのように活用されているかについては,光学研究開発者も熟知して いない部分もある.

そこで本特集では,光の生体組織への作用メカニズムの原理から,レー ザーなどの光源の安全基準,医用レーザー装置,さらに臨床での光を用いた治療について, 工学・医学の各立場から解説いただく.


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