さて、今週は金曜日の夜まで東京にいる僕ですが、なんとか今週中にイタリア出張記を終わらせたいと思います。おつきあいください。
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フィレンツェから日帰りでミラノに行った日、翌朝の帰国を控えて最後のイヴェントが待っていました。
フィレンツェ5月音楽祭(マッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノ)のチケットをとっていたのです。
この日6月23日は偶然にも今年の音楽祭最終日でした。
初めて行くフィレンツェ コムナーレ劇場。
開演を前に多くの人が待っていました。
ところで、ちょっと話はずれますが、「オペラ発祥の地」はフィレンツェだということをご存知でしたか?
これは、どこからどこまでをオペラであるとし、その概念を定義するかにもよって諸説あると思うのですが、
「16世紀末に世界で初めてオペラが上演されたのは、フィレンツェである。」
という説があるのです。
興味深いですね。
話を戻しましょう。
「フィレンツェ5月音楽祭」は、1933年に始まった、毎年4月から6月にかけて開催される音楽祭で、ヨーロッパで開催される音楽祭の中でも重要なもののひとつとされています。
このフィレンツェ5月音楽祭管弦楽団は、リッカルド・ムーティ―に次いで、1985年よりズービン・メータが音楽監督として率いています。
メータはインドのボンベイ出身。ウィーンのニューイヤーコンサートでも指揮を振っていますし、巨匠の一人ですよね。
思い返せば僕が初めて買ったCDは、メータのものでした。懐かしいなあ。
コムナーレ劇場に少し早く着きましたので、食堂に向かいます。
ワインと一緒に軽い食事もいただきます。
古くからの劇場ですので、昔のポスターが貼ってあるのはスカラ座と同じです。
劇場にはオペラで使われた衣装のデザイン画が残っていました。
会場は歴史を感じさせるものでした。
最終日は残念ながらメータの指揮ではなく、ソプラノ歌手マリエッラ・デヴィーアが歌う演題でした。
最後の日の舞台だったので、地元イタリア出身の人が選ばれたのでしょう。
隣の席の人も、ブラボー!!を連発していました。
皆イタリア人らしく、楽しそうにリラックスした雰囲気で聴いているようで、クラシックを楽しむ土壌があるのだなと思いましたよ。
東洋人はほとんどいませんでしたが、それもヨーロッパの音楽祭では最近珍しいですね。
フィレンツェ最後の夜を楽しむことができました。
皆楽しそうに帰ってゆきます。
さて、いよいよ翌朝に出発となります。