医学の分野は、元々腕の良い医師の独自の理論と技術によって進化してきたいわば職人技術でした。
こうした理論は、90年代より統計学と英文論文という手段によって、「共有智」となりました。
しかしながら、美容医療の分野は、学会といえども個人の経験値の発表に終始しており、いまだ残念ながら共有智にはなり得ていないという現状を否めません。
現在、日本の美容関連医師の中で、定期的に英文論文を発表している医師は僕を含めて4名。
限られた時間の中、研究し、英文論文を書く作業は大変な労力と時間を伴いますが、医師として研究者として、僕はここだけは譲れない価値観であり、どんな事があっても努力を続けてゆきたい作業だと思っています。
世界の一流の理論と技術を自信を持って自分の患者さんに提供したい。
そんなことをオアフの解放感ある空気の中で考えていました。
他人にどう評価されるかという事は全く気にしていませんが、果たして自分が世界の同じ分野の中でどこまで通用するのかには興味があります。
自分の能力との戦いですね。
今年もあと6ヶ月になってしまいました。
時間は限られています。僕の出来る事をひとつひとつ、マイペースで積み上げてゆきたいと思います。